ash


さてこちらがash

いつもの杢グレーより少し荒い杢


そして昨日も書いたようにソウトエアー裏毛なるふんわり裏毛


そしてマイナーチェンジの答えは

ポケットを創るRのラインに5mmでステッチを打った

ボリュームのあるこの手のふんわり裏毛の場合Rラインがうねうねするのが難点

それを解消するために打つ手を打った
ふんわりとしたいい肉感

いいぞ

肌触りが気持ちよくて柔らかくて

なのにしっかりボリュームが出る

我がパーカにのせるに申し分なし

いいじゃないか


そんなパーカが出来上がり

神戸と京都だけで売っている

春がやって来た


春の街にふらりと出てみたら

なんか

今年

くしゃみが止まらない

そして

目が猛烈にかゆい

頬骨がひりひりする

2年前からなんだかおかしいと思い始め

去年強烈な鼻炎に苦しみ

今年疑う余地のない症状があらわれた

間違いない

花粉症だ

こんなにきついのね

気楽な38年がおわった




別注MR4030


神戸の取引先pico様より別注を頂いた無地のパーカ

カラーバリエーションはもう一色ashがある

そちらはまた後日

春に向けてというよりは一年中使える生地を選んだ

真冬のがっちり裏毛ではなくて

少し空気を含んだ様な柔らかく軽い裏毛

名前もズバリ

“ソフトエアー裏毛”

だそうだ

picoさんの別注に少しだけ乗っけさせてもらってcassowaryにも納品した

今季はボーダーと深紅しかパーカー作っていなかったから

喜んでもらえるかなと思う


このパーカ

実はまた少しマイナーチェンジした

さあ何処でしょう

わかったらかなりの観察力の持ち主

ashを紹介する時に答え合わせしようかな


週末から一気に温かくなった

そのせいで花見の誘いがちらりほらり

なぜか来ませんか?

ではなく

呼んでください

という

お誘い

お祭り男が定着したのは嬉しいが

前から何度も申しておりますが

桜が乱れ咲くこれからの季節

わたくしの事務所と心も乱れ放題

期待に応える事はできそうに

ない

せめて事務所でと買った八重桜の盆栽がしっかり咲いてくれる事を祈る


ドタバタジタバタしておりますが

北山KAMMER

出かけたりして小一時間程留守にする事も多かれど

実は休み無く営業しております

土日終日はしっかり13:00〜19:00にて

気候も過ごしやすくなった今日この頃

お時間あればジタバタを見に来てください

珈琲ごちそうします







陽射しの逆襲

お待たせしましたね

MR2016追加本日cassowaryに投入完了

入荷連絡をご希望の方々

吉川から連絡が入ると思うのでよろしくどうぞ


追加生産とともに

京都にもようやく春がやって来た

陽射しが寒気に勝ち始め

賀茂川にも人が戻って来た

今度こそメルトンのコートをしまっても良いでしょうか


春の到来は新しい出発の時でもあるのが少しさみしい

昨夜は4月から海外勤務となる青年とお互いに眠気眼をこすりながらゆっくり飲んだ

彼がまだ大学で法律を学んでいる頃からの付き合い

あっという間に10年だ

いろいろな事があった

それを見て来た

これからもいろいろあるだろうと思う

でも

楽しんだらいいんだ

嬉しい事も辛い事も

なんて

出来てもないのに偉そうに話してみた

4年後
日本に帰って来たとき

中華料理と仕事の経験でもって貫禄たっぷりになっている事だろうと思う

しんみりしないで楽しみに待っていよう

そうしましょ




BESTofVEST

あまりにも出来映えが美しいので2日連続でこれの事を自慢する事にした

昨日の写真はサンプルを水洗いしてからの物

今日のは納品時の晒の状態の物

もちろん着る人の自由だけど

昨日の写真のあの洗った後の状態を楽しんでもらいたいと思う

麻でしか出来ないあの状態がこの服の完成系


僕の服は比較的はっきりとした僕の個性が出ていると言われる

僕が創った服は直ぐわかる

友人やお客さんからそう言ってもらえる事は非常に嬉しい

その意見をありがたく鵜呑みにさせてもらった上で

このMR1030は

そのなかでもはっきりくっきりと僕の服らしい作品だと思う

狙って変わった事をしようとすると

だいたい駄作になる

絵を描いて

それを書き終えた時に美しいかどうか

そこで勝負は決まる

ずっとベストは描いていたが

ずっと破り捨てて来た

それが3年前のある日突然破れないベストが描き上がった

それから少しずつ少しずつ違和感を消し去って

今年上がったこのMR1030でゴールに到達した

嬉しい

けど

喜んでばかりは居られない

要するに新しくスタートしたということだ

来年はまた違った発想のベストを描いてみる

もしかしたらまた5年間描いては破くかもしれないが

完成したら次に向わないと気がすまないから

仕方がない

麻の力


好評のダスターコートが残すところsize1と3が一着になったそうだ

大好きな麻の生地

キャンバスやブロードなど平織りが多い中

別注をかけたこのツイル生地は

今までに使ったどの麻の生地よりも気に入っている

今シーズンデザインした品番全てこれで創りたいと思った程に

でもそうも行かないから

悩みに悩んでmerphでは2品番にしぼって展示会で発表した

上がって来たサンプルを見たとき

『これはきっと自分の分は取れないな』

そう思った


もう一つがこれ

昨日cassowaryに投入した

ここ数年春に必ずリリースしているレイヤードベスト

襟の形や着丈を少しずついじりながら

今季納得のいく物に仕上った

クルミボタンにした事で一気に変身したと思う

自分の服を創り始めてから気に入っている手法が有る

トラディショナルな天然素材の生地で

スポーティーだったり

少し未来的な線を惹いたデザインと組み合わせてみる方法

逆も然り

何でもかんでも上手く行くわけじゃないけど

時々痛快な衝撃を与えてくれる事ある

今回この2品番

まさにサンプルが仕上って来た時に頭の中でなんかはじけた様な感じを受けた

MR1034は皆さんにも気に入ってもらえた様だ

昨日投入したMR1030もそうなってくれたら嬉しい




rainbreaker Ⅲ世


今年のrainbreakerは若草色

先日の雨が降った日にばっちり売れた

ストレッチが利く防水撥水透湿素材は着心地も快適
展示会に出品しなくともここ3年ずっと創り続けている

今回も直営だけでリリースしたが

卸先さんからも譲ってくれとオファーを頂き少し送らせてもらった

早速売れたと喜んでくれていた

少し冷えた月曜日

ただもう寒気の力も2日続かない

今日は再び春が制圧

目に見えない何かにやられて気管支が少し辛いが

桜の噂が聞こえて来る様になった

春だ


納品の早さには圧倒的な自信を持つmerphとしては

そろそろ12月の木枯らしが吹く頃やって来た

春の浮かれた作品達をおさらいする必要が有るかと思う

品番も揃ったので近く僕なりにコーディネートショットなどを

千葉の旦那で撮影してみようかと思うのだが

問題は展示会の準備との兼ね合い

それまでは暫く吉川店長が撮影した渾身のこちらをどうぞ



tag

ふと

このロゴ奇麗だなとおもった

真っ白の上に薄いカーキの

merph

凄く気に入っている


洋服のレーベルの名前は英語とフランス語が多い

だからひねくれ者としてはそういう言語を使いたく無くなる

前レーベル名の”lalu”もインドネシアの言葉

それでも国が定まると何らかのイメージが付着して来る

だから更に遡って

今はない国

今はない言葉からレーベル名を探した


たどり着いたのが印欧祖語

たとえば

光はleuk(ルーク)

派生した男名がLucasやCaesar


ジョージルーカスの映画の主人公だから

綴りは違うけどルークスカイウォーカーなのか?


印欧祖語に惹かれたのは音

なんだか琴線に触れる音に惹かれた

それで3年前

某大学の文学系学部に通う手下に図書館で『形』という言葉のご先祖を探させた

あの時”merph”を見つけたその子の興奮した連絡と

それを受けた僕の興奮は

あまり他の人には理解してもらえる物ではなかったと思う

わざわざ祝杯をあげた気がする

そんな感動的に巡り会ったこの言葉をどうアイコンにするか

絶望的にアイデアがなかった

ところが弊社の過去最高戦力

田和幸子がやってくれた

豊富にストックするフォントフォルダの中から

僕のかすかに思い描いていた文字を

すんなり飲込める色でさらりとメールして来た

一発採用だったと思う


かくして出来上がったこのロゴマーク

僕の創る洋服の延髄辺りにしっかり張り付けてある

肌触りがいい真っ白なコットンモールスキンの上に

薄いカーキの凸版印刷で

“merph”

僕の思い描く理想のタグ

気が向いたらこれにも目をやってみてほしい




今日は京都マラソン

どうやっても事務所にたどり着けない交通規制

早く来る予定が11:30まで自宅待機を強いられた

最後のランナーが北山橋を渡るのを見届けてようやく12時前に事務所に着いた

あの最後のランナー

僕らの方を見て手を振っていたが

そこに居た人々がみんな

ずっとその横断歩道を渡るのを待たされていた人々だと言う事を知らなかったのだろう

隣にいたご夫人は舌打ちをして睨んでいた


こういうイベントは必ずどこかに犠牲を伴うもんだ

ただ沿道の応援する人々の数から察するに

京都市が押し付けて来たこの行事をこの街は受け入れていない様だ

通行止めの警備員に罵声を浴びせる紳士

一旦丁寧に謝った後悪口を言い合うボランティア

ランナーに用意されたバナナをかすめるおっさん

ゴミを拾うために集まったのに愚痴を絶やさない係員

裏側は実にドラマティック

このくらいの事受け入れるゆとりを持つのは簡単な事だと思うけど

そうでもないみたいだ

友人が沢山参加しているし沿道で探している間に

ずいぶん嫌な物を見てしまった


気を取り直して雨の日曜日

北山の事務所でせっせと掃除して

まだ決まっていない諸々をしっかり慎重に決断して行く

明日はまた少し冷えるみたいだ

その後は順調に春

花粉やPM2.5におびえる人も多いだろうけど

春だから仕方がない

夏を憎む僕にとっては春の戯れ言など大した事はない




北山も春

過ぎ去った冬を惜しむ様に

事務所でウールに囲まれている
パターンも上がり始めいよいよ形に成り始める

このワクワクが苦しみながらも洋服を創り続ける原動力

次回の秋冬もコート乱れ撃ち

軽いジャケットやブルゾンを望む声も頂くが

描き終わったら全部仰々しいコートになってしまう

病気だ


突如始まった春

おかげで

我がゴーストタウン北山にも人が戻って来た

KAMMERにもちらりほらりと人が入って来てくれる

でもただいま納品物と出荷物で店舗スペースは酷い有り様

明日は少し早く来てまずショップスペースの復旧から始めようと思う

春が始まって浮かれてる世の中に世を向けて

店舗は夏の装いが溢れ

事務所の奥で冬を企む

なんだか一年中春夏秋冬に囲まれて

“しあわせ”

だと思う事にする


明日も温かい様だ

お時間有れば北山KAMMERへ

珈琲飲みながらcassowaryにまだ投入していない夏の服でも






深夜食堂

huluに加入して

夜の資料製作の時間

小窓をディスプレイの左上に備えてずっとドラマを見ている

今まで色んな物にはまってきた

FBI犯罪心理分析ドラマ

『クリミナルマインド』

素粒子物理学者達のホームドラマ

『ビッグバンセオリー』

ゾンビより人間の心が恐ろしい

『ウォーキングデッド』

そして今はまっているのは

『深夜食堂』

夜の迷子にとってこの物語はあまりにもあまりにもぐっと来る

ちょうど京都に来てからこんな具合に集まる店が僕らにもある

通常営業は立派な異国料理のレストランだけど

日曜日になるとふらりくらりと知った顔が集まって来る

乾いたいい音がするビンテージアコースティックギターが置いてあって

かつてのギター少年が代わる代わる十八番をかき鳴らす

安く仕入れた酒を延々と飲み続け

気が向いたら何かつまみが出て来て

けらけら笑いながらあっという間に夜が更ける

そんな事してる場合じゃないんだけど

気が付くとその店に行ってしまう

そこではこのドラマみたいに恋物語は見当たらないが

大将に色恋沙汰がないところだけはまったく一緒

いい歳こいた大人の面倒ばかり見てる


今週はウイルスの奇襲を受けてほぼ1週間寝込んだ3月のスタート

日曜日は僕らの深夜食堂へ行こう

だからお天道さんが睨んでるうちはしっかり仕事

皆さんも良い週末を