ふと
このロゴ奇麗だなとおもった
真っ白の上に薄いカーキの
“merph“
凄く気に入っている
洋服のレーベルの名前は英語とフランス語が多い
だからひねくれ者としてはそういう言語を使いたく無くなる
前レーベル名の”lalu”もインドネシアの言葉
それでも国が定まると何らかのイメージが付着して来る
だから更に遡って
今はない国
今はない言葉からレーベル名を探した
で
たどり着いたのが印欧祖語
たとえば
光はleuk(ルーク)
派生した男名がLucasやCaesar
お
ジョージルーカスの映画の主人公だから
綴りは違うけどルークスカイウォーカーなのか?
印欧祖語に惹かれたのは音
なんだか琴線に触れる音に惹かれた
それで3年前
某大学の文学系学部に通う手下に図書館で『形』という言葉のご先祖を探させた
あの時”merph”を見つけたその子の興奮した連絡と
それを受けた僕の興奮は
あまり他の人には理解してもらえる物ではなかったと思う
わざわざ祝杯をあげた気がする
そんな感動的に巡り会ったこの言葉をどうアイコンにするか
絶望的にアイデアがなかった
ところが弊社の過去最高戦力
田和幸子がやってくれた
豊富にストックするフォントフォルダの中から
僕のかすかに思い描いていた文字を
すんなり飲込める色でさらりとメールして来た
一発採用だったと思う
かくして出来上がったこのロゴマーク
僕の創る洋服の延髄辺りにしっかり張り付けてある
肌触りがいい真っ白なコットンモールスキンの上に
薄いカーキの凸版印刷で
“merph”
僕の思い描く理想のタグ
気が向いたらこれにも目をやってみてほしい