福松が1歳になった
もっと経つ様な気がするのは
通いすぎているせいだろう
店主近松真樹は同い年
そりゃ応援もしたくなる
彼を見て自分も頑張ろうと思う
だから僕は福松へいく
という
言訳
今月は“トンビ”という希少な部位のローストビーフがべらぼうに旨い
昨夜もアテに頂いた
1周年のカウンターには
22時を過ぎた頃から見慣れた顔が勢揃い
祝い酒の乱れうち
黒ラベルの雨あられ
押し入れからYAMAHAのギターが飛び出して
店主の十八番『なごり雪』
火がついたカウンターの面々
会場をカラオケやへと移動して

宴は朝の4時まで続いた

白んだ東の空に下弦の月
男5人で木屋町の伝統的ラーメン屋に向った
異様な匂いを放つ長浜ラーメンを十数年ぶりに食べた
記憶の中のそれよりだいぶあっさりしていたが
歳だ
今日は強烈な二日酔いに胃もたれがセットアップ
そういえば
二日酔いと胃もたれともう一つ
右の拳に激痛を獲得している
まったく記憶にない
見た目にも傷や腫れもない
筋なのか骨なのか定かじゃないがとにかく痛い
珈琲カップが握れないほどだ
昨夜4時まで運命をともにした面々に聞いてみよう
何となく元福松のスタッフの若者を抱きしめたり
着ていたドビー織りのシャツをなでまくったあの時
力が入りすぎていた気もする
なにせ
もう若くない
昔の様に5時まではしゃぐと無傷ではいられない訳だ
おやつの時間を過ぎて

2時間しか眠れなかった体が動かなくなって来た

あと3時間半の長丁場
今日は北山KAMMER来客がとても多い
まず濃いめの珈琲で目を覚まし
息子のお気に入りのチーズがコロコロ入ったパンを買いに行って
心と体の具合を元に戻そう

友人の大倉君に頂いた観葉植物
すごく気に入っている
これが無かったら殺風景な店になっていた
ありがたし
北山に引っ越してもうすぐ3ヶ月が経つ
自転車通勤にも慣れてきた
ルートも定まりタイムも縮まって来ている
通勤がこれだけ距離があると
いろいろな日常ショートドラマに出くわす
今日10:30ごろ
鴨川の橋を今出川で渡ってふと下を見ると
ルアーフィッシングをする制服姿の中学生
その横で警察官がずっと語りかけていた
もちろん内容は聞こえないが金曜日の10:30
想像はつく
その中学生は臆する事なく僕が橋を渡る間も2回ルアーをキャストした
事情は知らないがああいう子供に育てない様に心がけようと思った
小さい頃から悪ぶらなくても
まじめに高校まで卒業したのち
好き勝手やっているおっさんは沢山いる
小さな事に反抗するのはみっともない
反抗するならもっと強い物やでかい物に牙を向く方がいい
敵は 増えるけどね
牙を剥きすぎて最近犬歯が臼歯の様になった中年は
北山でおとなしく仕事をしている
昼食もサラダ
水菜は堤防の味がするから嫌いだ
草食系
そんな言葉があるそうな
魂食系
先日古い友人にそう呼ばれた
魂を食べた事は無いが
まわりの人間達は食われた様な状態になるそうな
ほんとに食えたら素敵だ
どんな味がするのだろう
スガキヤの冷やし中華の味を希望する
ちなみに
ことしも3月から冷やし中華はじめました

昨日はcassowaryで一日過ごした
北山の緑の床と違い
冷たく無骨で力強い床
もうすぐこの物件を契約してから5年が経つ
今は5年前とは何もかもが違う
これからもこの箱でしっかり生きて行きたいと思いながら仕事をした
空は夏
気温も昨日からまた上昇傾向
少し早く出勤して店で仕事をしていたら
常連さんの翁がやってきた
『なんかあたらしいの、でけたか?』
いつもイノダ珈琲の帰りに寄ってくれる中井さん
何度もお越し頂いているのに
なぜかいつも吉川出なく僕が店番
これぞ縁
並んでいる洋服の中から『これだ』と思ったら買ってくれる
今回はFlavorichのシャツがお気に召したとの事
試着して鏡でビシッとポーズをとったら飛び出すのはいつもの台詞
『よし!これもうてこ』
壬生寺近くのご自宅から歩いていらっしゃる
マンション型の老人ホームで悠々自適
音楽が好きで洋服が好きで珈琲が好きな素敵な爺様
そんな大先輩に気に入って通ってもらえるのは実に光栄だ
帰り際
『ビートルズやってくれ』
リクエストを頂いたので『Let it be』を弾き語りしたら
『あんた、やるやないか〜』とたいそう喜んでくれた
照れくさかったがなかなかそこいらの洋服屋では無い出来事だ
中井さんはいつも昔から愛用しているジャケットを着ている
何度も直して大事に着ている
僕が創った服もきっと大事に着てくれる
洋服をただ創っているだけではだめだ
こう言う出来事を見なくちゃだめだ
だから店に立つ時間を僕は何より大事にしている
今日は北山
いまから『Hey Jude』を弾いてみる
歌詞を覚えなくちゃいけない
中井さんが次に来るまでに
昨日約束したからね

formula 3rd
順調
店頭にたくさんの新作が登場し
色別で陳列をするcasswaoryでは
ゆっくり見ないと全部見つけられない
もともと悪魔のお話がデザインソース
悪魔は神ほど自己顕示欲はない
展示の仕方もこのくらいが良いのかもしれない

今回の図案はどれも僕自身好みである
プリントの技巧と図案のマッチングも上手く行ったと思う

シリコンシーリングに厚盛りシルクスクリーン
インクジェットにフロッキー
様々な方法で単調になりがちなTシャツの図案を迫力有る物に仕上げた
吉川店長曰く
『着用時のほうが図案が生き生きしている』
らしい
皆様にも そう感じてもらえたなら 嬉しい
cassowaryはformulaの召還とともに
夏の模様替えと衣替えを終えた
空間バランスセンスに問題を抱える我が社の吉川君にしては
合格点
堺町通側の木製ラックのならびは美しい
開放感もあって
これからの季節に気分的にもマッチする
六角通側は少ない物量ですっきりして良い
トルソーのコーディネートもなかなかだ
夏の太陽を欲するエヴァーフレッシュが
観葉植物の枠を飛び出し
樹木にクラスチェンジしてきた
そろそろ植木鉢を変えてやらなきゃいかんのだろうか
詳しい方いれば ご指南頂きたく思う
さて
5月も半ばを過ぎ
いよいよ夏
憂鬱な人 喜ぶ人
どちらにしろTシャツは必要
今年もformulaを皆様の上半身のお供にして頂けたら
光栄である

展示会前に一輪咲いたKAMMERの八重は、
その後、展示会中に主人の目の届かぬところで満開の花を咲かせた。
あれからひと月。
今、桜餅に巻くあの葉っぱを大きく広げて、
来年の準備に入っている。
春の準備を始めるのは、僕と同じだ。
今、時々思いつく新作のアイデアを、
脳のどこかしらにストックし、
気が向くその瞬間が来るのを待っている。
絵を描くには、それ相応の覚悟と、精神衛生が必要だ。
今は、無理。
5月も半ば。
中日が何となく勝ち続けていたから、
ネルソンも吉見も朝倉も高橋も、
1軍にいなかったのを忘れていた。
別に中日が強いんじゃない。
セリーグみんな弱いんだ。
だから、交流戦が始まるのが憂鬱だ。
交流戦のせいで、5月病になるセリーグファンは、僕だけじゃないはずだ。
今月は沢山の友人が京都を訪れてくれた。
これからもまだまだいろいろやって来る。
京都の魅力なのか、僕の魅力なのか。
おそらく、京都だろうが、
何にしろ、京都に来る時に僕を思い出してくれるのは嬉しい事だ。
だから、全力で返り討ちにしてやろうと思う。
中日にもぜひ、勝ち星稼ぎに来るパリーグの面々を、
自慢の投手陣とで返り討ちにして頂ければと、
そう、
思う。

formulaの季節到来。
Tシャツが次から次へと届いている。
今回で3度目のシーズン。
どんどん、良くなって来ている。
Tシャツのグラフィックデザインは苦手だった。
幾度となく、laluで失敗している。
だから、merphではグラフィックはいっさい、やらない事にした。
formulaは同じく名古屋市北区出身の手下と組んで始めた。
当初、Tシャツという特殊なキャンバスに、
グラフィック本職の手下は、手こずった。
プリントの技法をいっさい意識せず、ただ、絵を描いていたからだ。
そのレクチャーに3シーズンかかった。
今、ようやく、理解をしたようだ。
インクジェットにフロッキー、オパールに抜染。
様々な方法を理解した上で描き上げた図案は、
cassowaryで次第に支持を集めている。
今シーズンも、いよいよ始まったformulaの第三幕。
今回でレメゲトンの悪魔達のお話はおしまい。
72体の悪魔の物語。
この制作で全員を詳しく調べた。
実に楽しい物語だった。
今回は12体が入荷する。
僕のお気に入りは、BUNE。
人に富や知識、雄弁さを与えてくれる。
求められれば質問に真摯に答えてくれるそうだ。
悪魔の所業か?
僕の知っている『神』と呼ばれる方々は、
人に試練を与えて信仰を試す。
人を信じていない。
わがままで、傲慢で、サディズムだ。
神を信じるか?
そんなこと、考える暇がないのが一番だ。
明日も、バリバリ働こう。

嫁は灰になっていた。
冷蔵庫から取り出した人参をまき散らし、
これから食材を取り出す冷凍庫の前から微動だにしない。
ちなみに、嫁は人参が大嫌いだ。
最近、息子の運動量が劇的に活発になり、
そして、遂に、歩き出した。
まだゾンビの様な歩き方だから、捕まえるのは簡単だ。
ただ、新しく開けた人生の第一歩を妨げると、泣き叫ぶ。
ヘルニアのベテランに暴れまくる11kgの落とせない大荷物は、辛い。
朝7時から夜10時まで、
すべてがこの暴れん坊を中心にタイムテーブルは書き込まれる。
今日は少し、寒かった。
久しぶりに北山には来客が無かった。
いや、一人、オカマのおじいさんが隣の店は今日休みなのか尋ねて来た。
隣の店には『2011年10月より土、日、月のみの営業となります』
と、張り紙がちゃんとしてある。
ご存知の通り、今日は、木曜日だ。
明日から、暫くcassowaryのフォローに廻る。
ちょっと今月、cassowaryが忙しい。
北山は我が社の脳視床下部、田和に任せる。
今日は嬉しい事があった。
駄目だと思っていた事が、駄目ではなかった。
それから、ひとつ、新しい事に挑戦する意欲が芽生えた。
この調子で2012年を突き進んで行く。
8年目の我が社。
末広がりの八。
広げられるだけ、広げてやろう。

久しぶりのcassowary登板。
ワンポイントリリーフなら、不安を抱える体力も問題ではない。
雨の予報もどうやら外れるようだ。
天敵太陽がいきがって光と影を支配中。
北山と違い、やはり六角は人が多い。
店の前の通りを眺めていると、
絶え間なく人と車が往来する。
北山は時々しか人が通らない。
時々通るその人影も、まわりの店の従業員。
ほんとに、閑散としている。
そんな北山で店を開き、明らかなに店であると主張しないKAMMERに、
4月から毎日誰かしらご来店いただいている。
友人、顧客さんはもちろん、
最近はご新規も増えた。
残念ながら、まだ、こちらの体制が万全ではないので、
時々鍵を閉めさせてもらう事も有るが、
なんとか一日も早くしっかりとした店として稼働させたい。
せっかくの美しい店舗スペースを1分1秒無駄にしたくない。
ただいま12:38。
陽射しは勢いを増して来た。
道路の白線がまぶしいくらいに太陽の嫌がらせを反射させている。
僕の両の腕の太陽湿疹は、
相変わらず繁栄を謳歌している。
昨夜、嫁に無理矢理ぬられたベビーオイルが以外にも効果を発揮して、
赤くかゆみを帯びていた部分はスッと熱を下げた。
ただ、ぶつぶつは消えない。
僕はぶつぶつ恐怖症である。
水玉さえ見ていて鳥肌が立つ。
そんな男にこの太陽湿疹はきつい。
腕に無数のぶつぶつが出ているが、半分はそれを見て出た鳥肌。
本当に今、毎日が鳥肌。
大変。

通称、ホワイトベース。
改装の際、つや消しの白でぬってもらった。
20坪に6馬力。
40坪は冷やせる破壊力だそうだ。
本日京都、予報では27度。

いよいよ、こいつの出番が近づいていた。

夏だ。

個人的に日本の季節を四季ではなく五季と呼んでいる。
春 夏 地獄 秋 冬
今は夏である。
僕はゴールデンウィークから、すでに半袖での出勤になっている。
そのせいで太陽湿疹は全盛期を迎えている。
光に毒性を感じてしまう不便な体。
ソラーレンなる物質が原因らしい。
ソラーレン。
名前は好きだ。
店頭では既に秋冬の話しが始まっている。
そして、北山の事務所スペースでは、
先週通り過ぎた春の企みが始まった。
きりがない、止まらない仕事だ。
中綿のフードジャケットの出来映えに見とれている暇はない。
春の生地を探さなくちゃいかん。
通り過ぎて後にいるはずの春は、
油断するとすぐ目の前に現れる。
2012年もあと半分。
本当に時間が過ぎるのが早い。
そう言ってみたら気が付いた。
もうすぐ、祇園祭。
今年こそ、非難するか、どこかへ。

太陽湿疹。
だいたい、4月の末頃、始まる、恒例の太陽拒否キャンペーン。
夏が嫌いな理由の一つだ。
ホルモン分泌異常らしい。
大昔、太陽に当たれない人間が昼を館で過ごし、
根拠無い噂を信じて、
人の血を吸って、吸血鬼と言われたんだろう。
とにかく、太陽が嫌いだ。
節操のない全力全開の光が好きじゃない。
皆既日食のときは思う。
『ざまあみろ』
小学校の頃、野球の練習の苦しい思い出も太陽が嫌いな理由の一つ。
昭和ど根性理論で、
徹底的に体を痛めつける訓練に美学を感じていた監督の練習は、
ランニング10kmに平手打ちは当たり前。
学校生活での悪さにも部活でペナルティ。
アンド、平手打ち。
そんな苦しいとき、いつも太陽が容赦無く上から監督を加勢していた。
だから、太陽が嫌いだ。
でも、夏がやって来る。
憂鬱だ。
早く秋になってほしい。
夜の風とムシの鳴き声。
そんな季節を北山で過ごせたら最高だろう。
ムシの鳴き声を聞きながら、
軒下で黒ラベルを呑む夕べを夢見て、
今年の夏は我慢する。