cassowaryは半分秋冬にシフトが完了
merphの真冬を凌げるコートと共に
ずらりと並ぶFlavorichのジャケットの群れ
先日ちらりと覗いたときより圧倒的にその群れの数は減っていた
3連休
多くの方がお気に入りのジャケットを仕留めていったようだ
今日もきっと誰かが狩り場にやって来る
水曜日がまたやって来た
凄まじい太陽光を涼しいcassowaryから人ごとの様に眺めている
その太陽光の瀬戸際に
merphの新作をずらりと並べている
ここまで暑ければ何を見たって暑苦しい
ならばと
トルソーは思いっきり暑苦しいコーディネート
それでいいのだ
7月の半ば過ぎたら秋物が遅いと言われる店
そんな環境に感謝している
小さな会社だから
半期6ヶ月を目一杯使って生産しなくちゃならない
『おしゃれは先取り』
なんておまじないは大嫌いだし
ほんとは一番いい時期まで事務所で寝かしてから店に出したい
ただそうすると支払いが先に来てBOMB!だ
そんなみみっちいこっちの事情はは気にもせず
新作上がったら飛んで来て豪快に作品を買ってくれる人が沢山居る
洋服を創る仕事は本当にしんどい
でもそれを8年も続けて来れる理由はここに有る
少し早く出勤した今日のcassowary当番
日誌を書き上げたこの瞬間は13:40
これから6時間ちょっと
よろしくどうぞ

夕暮れの比叡山
携帯のカメラで撮影したので
あの美しさが正確にお伝えできないのが悔やまれる
薄い黄緑のベルベットの様に見えた
その姿がなんだか秋を思わせたのだが
現実は突然の梅雨明け
昨日の朝のニュースで狩人の様な目をした姉ちゃんが
『まだまだ梅雨明けとはいかない様です』
自信満々に鋭い目で僕を見つめて断言した翌日の事だった
午前中から鉾巡航が続く京都は本日35度
お囃子と辻間わしのかけ声の合間に聞こえる救急車のサイレン
熱中症患者多発と思われる
巡航は我が家を完全に交通網から隔離して行なわれる
おかげで今日は西に一度逃げてからの北上
遠回りして汗だくである
でも
今日で祭りも一段落
今夜からはいつもの街が戻って来る
来年はあのお囃子が聞こえない街で祇園祭を向える事になる
さんざん文句を言っては来たが
正直なところ少し寂しい
宵山の16日
cassowaryに非常にたくさんのご来店を頂いた
そしてFlavorichのジャケットとmerphのコートが次々と売れた
今年も秋冬は好スタートを切れた
これからまだまだ新作が上がって来る
出来るだけご希望の方に手渡せる様にしたいが
何せ小資本有限会社Sanctum
一気に作れる生産数は限られている
だから
しっかり見極めて勇気を出して追加生産も考えて行く
まだ秋冬は始まったばかりだ

昨日の宵々山
cassowary前での中村風鈴店
大盛況
cassowaryの顧客様も沢山ご来場頂いた
彼らの歴代の売上の中でも最高額を叩いたと喜んでいた
来年は3日間やろうかなんて話しになっている
そんなに売れるなら僕も隣で何か売ろうか
手先の器用さには自信がある
他人に言えない願いが叶いそうな木彫りの人形など
どうだろう
今年の祇園祭も今夜の宵山を終えて
明日の巡航で一段落
ただ今夜も23時を過ぎるまで家には帰れない
明日は巡航のせいで大きく西から迂回して北山に来なくては行けない
大変である
本日からcassowaryでも秋冬の作品の展示を開始している
既にオープン直後にこいつが売れたようだ
Flavorichのジャケットも売れている
連日35度の真夏がやって来て
夏物の動きはぴったりと止まった
cassowaryとKAMMER
いよいよ得意のシーズンの幕明けだ
季節なんて関係ない
気温なんて別問題
作品がちゃんと出来上がっているか
否か
それが当社の2店舗で売れるか売れないかを左右する
つまり
このMR1021は
『上出来』
だと言う事になる

賀茂茄子の田楽
もちろん『つけてみ〜そかけてみ〜そ』を使用
幼馴染みのサトシが豆を蒸して作っている
地元名古屋『ナカモ』のヒット商品
上からかけたるは長文屋の七味
北野白梅町の近くに或る絶品七味
これを食ったら
有名などこぞの黒い七味など市販の物と同じレベルに感じる
PRが上手いだけのところじゃなく
純粋に味が旨いところを知っている
洋服も
PRで『こだわりのパターンと生地』
なんてみんな言ってるけど
実際
僕のまわりのパターンナーやデザイナーの仕事見ていたら
ほとんどどれも量産型ザク
いいとこゲルググみたいな物
ただ有名なPR会社や雑誌がそれを物理的に説明も出来なくせに
『こだわりの』
曖昧かつ不透明なラベルを貼って見せびらかしているだけだ
それで満足できる人が多いからそうするのだろうが
そうじゃない人と付き合った方が洋服を創る人間としては幸せだ
そう思って未だにいばらの道を血だらけで歩いている
比叡山の向こうには3つ大きな積乱雲
滋賀の方は雷か
昨夜は京都もすごかった
美しい稲光と強弱を繰り返すオーケストラの様な雨音
おかげで本日も寝不足
今夜は静かに眠らせてほしい
力強い雲と大量の雨もすぐに乾いてしまう暑さの中に
北山KAMMERは大量の新作コートに埋もれている
casswaoryへの投入は時期を見て実行しようと思うが
リクエストも沢山頂いているので
KAMMERではもうすべてを店頭に出している
そして
毎日の様に売れている
感謝
なんせ今回もコートだらけのコレクション
創りたかったから仕方が無い
『コートが売れない』
そんな事言われてもコートが創りたい仕方が無い
それにうちじゃ
『コートが売れる』
から
本当にありがたい
今日もウールリネンのトレンチコートが主を見つけて旅立った

霰天神山
完成
今日は夕方からいろんな店が大きな声を上げて食い物を売る
今年の新顔はお隣の呉服屋の倉庫前の餃子
1階の美容室のマスターは今年何に挑戦するのか
それも楽しみだ
昨年はサザエのつぼ焼きだった
祇園祭はこれから3日間が佳境
何十万人の人々が僕の家のまわりに集まる
その人達が家路についたあと
23:00過ぎの新町通りは非常に良い
ここに住んだ特権
まばらになった人
夜の街をゆっくり歩く
三条から四条までまだ灯りがついている友人の店を覗きながら
これも今年が最後
ちょっと寂しくも
ある
MR1024
納前で上がって来たこのロングトレンチコートが
凄まじく
申し訳ないけれどもsize3を一つわたくしが頂く事にあいなった
麻の太い縦糸にライトグレーの奇麗なウールの横糸
そしてピッチの広い大きなヘリンボーン
重厚な尾州の厚もの生地は大好物
これでこのコートを創るアイデアはコレクションの製作期間には
思いつかなかった
展示会設営時にピンときて
cassowaryとKAMMERエディションで行こうと決めたところに
立ち上げからずっと一緒にわたくしの服を見守ってくれている
吉祥寺のROLさんから偶然にも別注を頂いた
本納品は10月の予定
ROL&cassowary&KAMMER
3店舗に限定投入する合計14着のエレガンス
もとい
わたくしが1着さらうので13着
乞うご期待

葵橋からの夕暮れを見るのが最近楽しみだ
昨日の日中の豪雨の置き土産は
黄金色の黄昏だった
ここのところ毎日
橋の真ん中に暫く自転車を止めて眺めている
途中にコンビニでもあれば黒ラベルを片手にと行きたいが
最近じゃそれはおとがめを受けるとのことだ
そして
始まってしまった
今日からは少し長めに葵橋で夕暮れを眺めてから
御所南の飲み屋を順番に廻って帰ろう
どうせ23時頃にならないと家の前の人だかりが消えない
あそこに我が愛車 重厚騎兵CASPERで突入すれば
高い町内会費を払って祭りに貢献しているにも関わらず
通行人から非国民を見る様な目でにならまれ
交通整備の警官には一通だから迂回しろなどと言われる
だから毎年こう言ってやる
『わかった迂回してやるから町内会費返せ』
すると警官はめんどくさがって通してくれる
汗と屋台のいろんな食い物の匂い
自宅マンションの僕の自転車を停める定位置で
いろんな屋台の食いもんを広げて喰らうおばちゃん
写真を撮る人々の前を自転車で通る時に聞こえる舌打ち
明け方から始まる鴉のバイキングパーティー
高い町内会費の対価は無数のストレス
だから今年でこの街から去る事にした
祇園祭を見に来る絶好のホテルを失う名古屋の母は
相当ショックを受けているが
仕方が無い
歴史的なすばらしい祭りだが
ちょっと近くで見すぎてしまった
僕には
この祭りより
葵橋から見えるあんな風景が必要なので
中京区よ
さようなら
話しはがらりと変わる
今日
出勤途中の信号待ちで隣に停まった八百屋のトラックに
こう書いてあった
『野菜はともだち』
するとなにか
おまえは友達をトラックに乗せて京都中に売りさばき
人に食わせてしまうのか
酷いヤツだ
7月13日の金曜日
今日も眠気と戦いながら
北山で19時までの長丁場