2017年の秋冬の仕込みも
全て終わった
さあ
あとは皆様に委ねて
私は
一足先に春へ向かいます
2017年の秋冬の仕込みも
全て終わった
さあ
あとは皆様に委ねて
私は
一足先に春へ向かいます
地球の地軸の傾きが
空に変化を及ぼします
太陽は随分早く去るようになりました
ひと月前
まだ隆々と膨れ上がっていた雲は
見事に打ち砕かれて空に散らばりました
金沢では昨夜雨が降り
吐く息は白く染まりました
さあ
merphの季節です
お待たせいたしました
もうワードローブの最前列に
あのコートを配備してください
そして
今年の新顔の参入を
ご検討頂ければ幸いです
あまりにも出来が良すぎる場合
merphチームにある命令が発令されます
『社販禁止令』
今回このMR1117に関し
当面の社販を禁止いたしました
これから数日間
撮影部隊のthe 3rd heimが次々とこの作品の写真をアップしていきます
このブログを始めInstagramにfacebookにて
皆様にこの会心の一作をご覧いただきます
さて
それでは私の役目を果たすことにします
今回のこのMR1117
名前を"nordmenn”と名付けました
ノルウェーの漁港で働く屈強な男たちの服とイメージしてます
ただしそれをイメージして作ったんじゃなく
仕上がった作品から”normenn”をイメージしたんです
巷の洋服の店員はそういうどうでもいいことばかり必死に接客で説明しますが
私が作品に名前をつけるのは
のちの管理をしやすくするためだけなんです
ここからが重要です
表生地は40/2の超高密度ツイル
水分子の大きさを下回る織の隙間の密度
だから雨を弾き通しません
特殊な加工ではないので永久ではありませんが
風呂敷にしたら水が大量に運べます
経験ではそういった生地はもう少し糸番手が高いものが多いんですが
このシリーズは20番でもこの密度で織ってきます
今回は40番のものを選びました
しなやかで着心地にも影響がなく仕上がっています
ライナーは中空繊維を使っています
中空繊維
読んだままの糸です
空洞になった中心に暖かい空気を溜め込む仕組み
これを裏地に使えば
品良くウールテイストの見栄えに仕上がります
表のアウトドアテイストに対して裏のこのコントラスト
そして表裏共に機能をペーストされた内容の濃い作品となりました
形は1mをゆうに超える着丈に
はっきりと裾に向かってフレアするフォルム
歩けば風と引力の作用で確実な存在感を発揮してくれると思います
着丈は長くとも
肩幅や袖幅
袖の振り方
様々なバランスを入念に打ち合わせしたので
ただの大きなコートにはなっていないはずです
3つのサイズを用意しております
ロングが苦手だとおっしゃる方が時々いらっしゃいますが
不親切な設計の手抜きのコートとの違いを感じてもらえると思います
入荷予告の時点で多数のお問い合わせをいただきました
先ほど各店舗各色各サイズ店頭で揃いました
金沢の期間限定店でも2時に到着予定です
さあ
あとは皆様にゆだねます
9階建てのビルの上
吹き抜けた風はもう寒さを感じました
京都の中心街を一望できるこのBARも
10月になれば冬眠に入ります
いよいよコートが店頭で活発に試着される季節がやってきます
先日入荷したMR1120は
あっという間に半分が主人を決めて店頭から消えました
あまりの勢いに自分用のサイズ3を1着キープしていましたが
先ほど”坂井”の札を外しました
MR1120の次に届くのは
MR1117の登場です
このフードコートも嬉しい嵐を起こしてくれることを祈ります
月末には上がるのではないかと思います
ご期待ください
入荷情報はこちらをフォローお願いします
merph instagram
merph facebook
私は
中日ファンです
しかし
なぜでしょう
広島にthe 3rd heimを作ってから
竜は地を這い蹲り
鯉は天へと昇ります
今や
鯉の強さは何者も寄せ付けません
虎をねじ伏せ竜を砕き
ツバメよりも早く泳ぎ
星よりも輝いて
竜を蹴散らし頂点に君臨しました
おめでとう広島
悔しいですが
完敗を認め
乾杯を捧げます
木曜日
the 3rd heimへ黒ラベルが二箱届きます
星ふたつ
二連覇へのお祝いと
今年こそ日本一になっていただくためへの陣中見舞いでございます
highlander
スコットランドのハイランド地方の住民という名を冠させたのは
最初にこの形を製作した時
裏地をブラックウォッチやタータンチェックにしたからでした
あれから二度のリリースを経て
寸法や細部の修正を施し
今回ついにもう手の出しどころがないものが仕上がりました
これでしばらくは新しいバルマカーンを創らなくなると思います
まずは身生地から説明します
私の大好物は
ウールの油分が飛んだ乾いたメランジ調の中肉生地です
これは見事にそのど真ん中
特殊な加工ではなく
長く倉庫で寝かせて
油分が失われていったヴィンテージ生地のような仕上がりを
愛知県尾州の機屋さんが精魂込めて表現した逸品です
その糸はネガウールと名付けられました
からりとした触り心地と見栄えに対し
反比例するしなやかさと軽さに
思わず貴重な在庫を全て独り占めしました
とは言えその数量は100mほど
メンズにまわせたのはおよそ70m
縫い上がった枚数は29着でした
裏地の話
このところは気に入っているのは
こういったトラディショナルな生地に
定石のキュプラを使うのではなく
スポーツウェアで使用される高機能素材を使うこと
その機能を大声でアナウンスするのではなく
私がクローズアップしたのはポリエステルの鮮やかな発色
マットなのに鮮やかなのはポリエステルならではです
写真のMR1120は縫製と仕様のチェックのために先上げで上がってきたもので
まだプレスが終わっていません
プレスなんてシワ伸ばすだけだろと思われる方もいらっしゃるでしょう
しかし
その腕前で仕上がりはガラリと変わります
特に袖
せっかくパターンナーさんが綺麗に引いてくれた美しい前振りも
プレス次第ではぺったんこになってしまいます
この工場はその点において
圧倒的に美しく上がります
皆さんも体験してください
そしてこの先上げサンプルから数箇所さらに修正をかけています
とことんやりました
お付き合いいただいたパターンナー様と工場様に感謝します
さあ
あとは皆様に袖を通していただくだけです
先ほど工場様に最後のわがままを言いました
本日京都と広島へ別々の便で出立します
明日9月16日土曜日午後には到着するでしょう
広島カープの二連覇に
間に合いました
merphの今年最初の冬の大玉です
とくとお楽しみください
今までだって
十分に旨かったんです
でも
料理人ってのはさらに上を目指していく
いくたびに毎度食べてるのに
昨夜もまた
その旨さに今までにない衝撃をうけてしまいました
『前より少し塩を強くなじませてから蒸した』
あんだけ旨かったんだから
現状を維持すればいいじゃないか
そう思います
でも
『まだ上にいける』って思うこと
それが物作る人間に必要な”最低限”の資質
満足したらおしまい
だから
もう一度
自分の手抜きしてる場所を探します
重箱ほど見通しの良くない
私の入り組んだ心の隅をつつきます
最終のプレスをかける前の状態で撮った写真ですら
ここまで美しく仕上がっているのは
ちょっと驚きました
この工場の仕上がりには
いつも感動します
その反面
中途半端なデザインを送り込めないと言うプレッシャーにもなります
どこかの工場の倉庫に隠れていたかのような
乾いたウールのツイル
それを使った着丈1m超えるバルマカーン
比翼の隙間から
翻るベントの狭間から
覗くマイクロフリースの鮮やかなオレンジ
そのさま世界最大の熱帯魚
ピラルクの如く
洋服を長い間作ってきました
merphという洋服がどういうイメージを持たれているか知りません
聞かないようにしています
私がこの名を冠して作っている服は
単純に僕が作りたい形を表現しています
寒い冬を乗り切るだけじゃつまらない
だから
すれ違う誰かの目を釘付けにする戦闘服仕上げました
もうすぐです
入荷連絡希望の皆さま
我々からのアラートが鳴るのを
もうしばし
お待ちください
自分の店でもありますが
広島”the 3rd heim”をこの一年ここまでの良い店にしたのは
広島のスタッフ二人です
なので
あえて
“おめでとう “と本日は題しました
昨年広島優勝のその日に産声をあげた
“the 3rd heim”
出だしこそまさに”神”がかりの快進撃でした
しかし
その後は順当な試練に見舞われ
楽な一年とは全く言えない日々を送りました
わかっています
それは普通の洋服屋で許されることのほとんどを許さない
偏屈なデザイナーのせいです
改めてまた私のヘソの曲がり具合をここでは書きませんが
それはもう
そこまで曲げる必要もなかろうと
本人でも思うほどではあります
それでも食らいついてきた”merph”を預けた二人に
9月9日の宴は捧げたいと思います
素晴らしい夜でした
さあ
祭りも終わりました
ここからmerphが一年で最も忙しく
そして楽しくなる季節です
今月入荷予定の二つのコートに
驚くほどたくさんの反応をいただいています
バルマカーンはもう今週にも届く予定です
遊んだ分は
しっかり製作で返すべきですからね
これから年末まで全力疾走ですよ
それが終わる頃
忘年会の頃でしょうか
今年は一晩広島に出向いて
ちょっと寒いけどあのテラスで鍋でもみんなで囲みながら
酒盛りでもしましょうかね
酒はいいのをわたくしが仕入れていきますよ
広島の二人に頑張ってもらって
神戸牛でも奢ってもらいましょう
迫ってまいりました
今週土曜日、9月9日の音楽祭
広島the 3rd heim1周年記念イベント
“the sound heim vol.2”
わたくし、merphデザイナー坂井真吾
当日は洋服の接客いたしません!
広島の二人に任せます
わたくしはbartenderとして
カウンターの中で皆様のお酒をお作りいたします
何度かこちらでもお知らせしましたが
7月7日に金沢の犀川大橋のたもとに
『月とトネリコ』という
ワインとウイスキーと黒ラベルを
世界の名作椅子に腰掛けてゆっくりと楽しむバーをオープンいたしました
そこでお出ししているワインやCAVA
オリジナルブレンドのウイスキー”moon and ash”を使ったハイボールとコークハイ
そして天下無双のジャパニーズBEER
”サッポロ黒ラベル”を中心に
the 3rd heimの1周年を盛り上げる所存でございます
お食事もしっかり準備しています
我が後輩の万能仙人NEHAの白神(シラガ)君の作る
淡路野菜をふんだんに使ったベジカレー
そして真逆の欲望の塊アメリカからやってきた極太本格ソーセージ
ジャイアントBOO
高級神戸牛の『ゆさか精肉店』より絶品
神戸牛コロッケ
などをご用意して
しっかりとゆっくりと
あの男の音楽を楽しんでいただこうと思っています
広島で我々の作品を手にしてくれた皆様に
わたくしの嗜好を持ち込んで
一緒に酔いたい9月9日でございます