霞む格子と天鵞絨

今年も素晴らしいグレンチェックを探し出しました
しかし
わたしの手元に届いたのは78m
この限られた大好物を
どの形に使うのか
ずいぶん悩みました

今年の冬用の生地の中でも
真っ先に購入を決めたこの生地を
cassowaryの片隅で寝かせた日々は三ヶ月
本当は他にも作りたかった形がありましたが
来年また
これに匹敵する逸材に出会えることを祈って
今回は2型に絞りました

そして昨日
ようやく一つ目の形が仕上がって参りました

MR4111  “bishop” C/#glencheck 
得意のカットソー工場で仕立てるコートクラスのローブです
我々がお願いしているカットソーの工場は
こう言った布帛とニットのコンビネーション作品を
非常に綺麗に仕上げてくれます
このところmeprhの作品に
このコンビネーションが増えてきているのは
紛れもなくこの工場のおかげです

仕上がりに全幅の信頼を置いているだけに
わたしの素材選びにもプレッシャーがかかります

考え抜いた末
選んだのはおそらくちょっと”外れた “素材です
しかし
このギャップというか
セオリーではないマッチアップにより生じるバランスが
最近のわたしの制作の一つの柱になっています

ケンピの混ざった生真面目なグレンチェックと
天鵞絨 のようなフリースファーの二律背反
うまく仕上がったと思います

早速わたしも1着購入いたします
紅葉の始まりから風の弱い冬の日に
今年のセカンドコートとして