自宅と支度

雨ですね
明け方はすごかった
春の嵐
寝てましたけど

これが最後の寒気でしょうか
きっともうすぐぐぐっと気温が上がり始め
今年も地獄の梅雨がやってきますよね
来なくていいです夏

さて
昨日のブログの最後にも書きましたが
自宅で料理の腕前ばかりを磨いているわけではございません
新作をしっかり仕込んでおります
状況的に控えめな型数ではありますが
昨年からハマっている生地質コンビネーションネタで
新型


新型って使うとなんかカンに触るので
ここガンダム風にニュータイプと申し上げますが
ドルマンTシャツを仕込みました

濃い色の部分は度詰30/2天竺
薄い色の部分は60/2天竺
濃い部分が糸が太く少し厚手
とは言っても30番手の双糸ですし
度詰とはいえしなやかです
そして薄い色の部分は非常に軽く薄手のサラサラの天竺です
薄手の天竺は頼りない印象がありますよね
しかしこれはかなり細い糸の双糸なので品質は非常に信頼できます

生地の厚さや硬さ重さなど物理的な要素を利用して
生地をドレープさせて人体に着せた時に余分なスペースを
視覚的に消し去ります
それに背中が薄手の生地で通気性も高くなるのと
十分な寸法をとっているので肩の厚い生地で体にホールドさせた上で
背中の軽い生地はひらひらと動くので
背中に風が入るかと思います

ちなみにもう一色は黒の生地同士で
厚手の方を特に黒く染めた生地を使います
写真はまだありません
そう
ここまで書いておきながら
こちらの作品
まだサンプル段階です
仕上がりは5月に入りますかね?
もしかしたら4月中に上がる?かも
工場は今空いているので
『マスク以外縫わせろー』と言うてましたし
このサンプルも生地渡してから数日で上がってきましたから

期待して待ちながら
次のmerphの支度をします

 

夢の料理三昧

将来の夢は?
そう聞かれたらこう答えます
『主夫です』
とにかく料理をするのが好きです
手の込んだものではなく
日常的な家庭料理
冷蔵庫にあるものでささっと作るやつです
何かを作るためにわざわざ買い物するのではなく
ざっと買い込んでその中で考えて次々と作っていく
つまり今まさにその状況下に身を置いた私は
朝から晩まで料理のことばかり考えています

冒頭の写真は『緑黄色野菜とひき肉のオイスターソース炒め』
これピーマンやニンジンが苦手なちびっ子達もばくばく食べるやつです
ポイントはフライパンに肉を入れてから5分以内で完成すること
段取りが大切ですが味付けは塩胡椒とオイスターソースと醤油少々
シンプルで酒のつまみにもご飯のお供にもなります

こちらは蕪菜と揚げとジャコの炒め煮丼
ごま油で炒めたジャコと蕪なとお揚げさんを白だしでさっと炊いてご飯に丼です
朝食に最適

焼きそばもちょっと珍しいソースを使って
キャベツじゃなくエビやイカや貝柱と玉ねぎで
使ったソースはこちら

愛知県清須市の創業90年のケチャップやソースメーカー
太陽食品株式会社の『スーパー特選太陽ソース』
普通のウスターソースとは違って八角のような香りが強く
ちょっとオリエンタルな仕上がりになりました
このソース
名古屋の弟のビストロ『トング』で教えてもらったんですが
トングでは贅沢にも新鮮な鴨肉でやってました
うまかった。。。

そして
時間があるとこういうものも丁寧に作ります
あらかじめ少しだけレンジで火を通した生卵をたまごポケットに乗せ
3分でこの状態になるように仕上げました
九条ネギも水に晒してます

もちろん
在宅でもしっかりmerphも作っています
春の新作は残念ですがこの状況でみなさまにあまりご覧いただけていません
でも来月状況下が変わった時に見てもらえるものを
夏に着るものを
そして私の愛する冬のコートを
しっかり作っております

自宅を整える

ずっと悩んでいた宝物の飾る場所をようやく決めました
現在延期鋭意準備中の我が音楽祭 merphoniaのメインヴィジュアル
近藤康平くんの絵画『どこかにあるという仕立て屋のための絵』
毎日この絵を見て暮らしたいと思ったので
悩み抜いた挙句
玄関の壁に飾りました

こういう状況にでもならなければ
きっとずっと仕事をし続けてしまう性分
こんなにも家にいることはなかったと思います

いつもより丁寧に食事を作って
納得のいっていなかったリビングの模様替えをして
時々屋根裏部屋で漫画を読み直して
プライムでもう何度目か忘れたけど『鋼の錬金術師』を見直しています

店は中野と二人で13:00〜17:00で在中しております
ありがたいことに時々様子を伺いに馴染みの方がのぞいてくれたり
逆に時間ができて新作を見に来てくれたりしてくださいますので
現状は鍵を開けて店にはいるようにしておきます

桜も散りました
季節がまた大きく変わります
これが何かの良いきっかけになりますように

 

 

岡崎散歩

所用で久しぶりに岡崎方面へ
やはり京都でこの周辺が一番好きです

住むのではなく
この周辺で事務所を構えて
じっくり洋服を創り続けていけたなら
そんな幸せな労働環境はないですが
製作から販売までこなしてこそのmerphですので
当分は叶いはしない夢です

でもいつか店頭をなんの心配もなく任せられるくらいに新人君が成長したら
迷わずこの風景を望めるオフィスを探します

さて話は変わりまして
当面の営業に関してしっかりとしたベースを決めておこうと思います
本日はとりあえず17時までの営業とさせていただきまして
明日には当面の方針をアナウンスできればと考えています

弊社は私が車で出勤
スッタフも自宅から自転車での出勤で
公共交通機関を使いません
先日も書きましたが
特に新しく距離を保てる決まりを作らなくても
看板もなく最近では値札さえもなくなり始めている当店では
15年前から常に二組以上の接客が重なり人間の密度が高くなることはありません
十分な距離をとって接客をしております

また
店頭には火がつくほどの濃度の高いエタノールスプレーを用意てしております
接客の都度手を消毒しております
スタッフにも健康状態をしっかり確認しております
それでも今は安心できる材料ではないと思いますが
対策はしております
本当はきっぱりと休業すべきなのですが
店舗運営以外にも会社ですべきことがいくつもありますので
毎日出勤はいたしております

とはいえ
皆様は今は外出はなさらないように
二週間我慢すれば
この世紀のかまってちゃん新型コロナウイルスはたちまち勢力を弱めるんです
所詮感染を拡大さえさせなければ恐れる必要のない
弱い存在です

今年は長い長いゴールデンウイークがやって来ただけの話です
その間とことん世界の映画を観ましょう
そして家の模様替えをとことんやって観ましょう
料理をたくさんしましょう

昨日決めましたが
私も毎日こちらを更新します
merphのことはもちろん
作った料理のこと
観た映画のこと
読んだ漫画のこと
新型コロナへの勝利宣言が出されるまで
頼まれもしないのに続けます

さあ
今夜は嫁さんの実家からの陣中見舞い
松坂牛ですき焼きです

時間をちゃんと使う

今日は桜の吹雪です
昼下がりから突如京都は強い風が街中を駆け抜けています
本日も休業している雰囲気を醸しつつ
店頭でせっせとコロナトンネルを抜けた日に向けて
新作のサンプル製作と事務所スペースの整理に精を出せしております

それにしてもこの店
今となっては『休業しているだろう』と思いみんな入って来ませんが
15年間こんな感じでやって来ておりまして
特に何かを変えたわけでもなく
コロナショック以前と同じように営業をしているわけですが
よく今まであれだけのご新規さんが毎日毎日入って来てくれたものです
日常じゃなくなった時にしか見えてこないこと
そうなってようやく気づくことがたくさんあります

さて
こんな時期に安っぽい正義感で政治家を批判したり
突如マスクをデザインしたりするのは性分にあっていませんので
相変わらずいつも以上にmerphの服を描きまくっております
残念なのは先が見えないこの状況で思い切って生産には入れないことです
しかし工場も暇だと聞きますし
きっと夜明けはやってくるはずですから
最大限の勇気を振り絞って先へ進みたいと思います

そして
有り余る時間を使って手付かずだったonline storeを少しずつ
私のできる範囲で色々やっております
最近ようやく少し楽しくなって来ました
昨夜はショッピングページに加えてphoto galleryのページを作って見ました
ベースは整いつつありますので
あとは写真の腕前を上げるところですね
これがなかなか難しいんですが
まあ時間はあります
ネットも快調です
毎日コツコツ勉強して少しずつかっこよくしていきます

それでは全国のご縁をいただいた皆様
明日もまた地味にこちらを更新します
今夜は愛知県清須の名物ソース『太陽ソース』を使って焼きそばを作ります

もみじが燃える頃には

昨年購入した紅葉に新芽が出ました
55cm立方の大きな植木鉢に植えてはいますが
しっかりと育つのか心配しておりましたが見事に冬を越えました
これから梅雨に存分に水を吸って
夏に燦々と降り注ぐ太陽を浴びて
秋に真っ赤に染まってほしいものです

その頃には
我々が日常を取り戻していることを信じて
コツコツと得意な秋冬の作品を仕込んでおります

レジスタンス

 

たくさんの方が京都へいらっしゃるのを諦めたと
この週末お聞きしました
私たちも
金曜日にいつもの撮影を控えていましたが
全員の家族とその周りのことを最優先に考えて
延期しました

今は仕方がない
そうかもしれません
やり場のない怒りと
得体の知れない恐怖が街中に漂っています
一年中人が途切れなかった堺町六角の交差点で
晴天の中土日に人が途切れる時間も長くなっています

そんな中でも
みんな踏ん張っています
音楽家も料理人も
公務員のお客さんも会社員の旧友も
学生さんもお子さんも
会う人みんな先の見通せない未来に立ち向かっています
一丸になってこのにっくき新型コロナに打ち勝ちましょう
そして非常事態宣言ではなく
終息宣言をぶちかまし
その暁には
うまいものを食って
クラクラする音楽を楽しんで
そんな素敵な日々を取り戻しましょう

当店はもとより一組、二組のお客さんがじっくり商品をご覧になる場所ですし
空間も比較的広いので時々換気しながらしっとり営業を続けています
アルコール度数86%の消毒液も準備してあります

奥のデスクで新世界がやってきた時の新しいmerphを描きながらお待ちしています

MR2077&anm2022

MR2077_woodland

anm2022_woodland

世の中が困難に見舞われているというのに
皮肉にも今年の京都の桜はいつにも増して美しく咲いています
いや
こんな状況だからこそ
咲いてくれていると考えましょう

桜に負けてはおれません
こんな状況ですが
merphも例年以上に順調に納品が続いております

本日はこちらが登場
ナイロンオックスのカモフラージュを塩祝加工した生地で
着丈110cmオーバーのロングガウンシャツとでも言えばいいでしょうか
これから半袖が主役になるまでとやがて夜が肌寒くなる頃からの主役を努めます

もとより加工でしわくちゃですし
バッグにコンパクトに丸めても問題なし
旅にも連れて言ってください

さっそくonline storeにもアップしました

MR2077_woodland

anm2022_woodland

寸法スペックではご不安あれば
お気軽にメールでお問い合わせください
今お持ちのmerphの品番とサイズを選択表示でご覧いただき
メールに添えていただければ的確なご提案できると思います

皆様も外出を控えていらっしゃることでしょう
店頭はもともと混雑することはありませんが
お越しいただいてもご安心いただけるように
アルコール度数90%のエタノールで外から除菌し
毎晩黒ラベルで内側からも除菌しておまちしております

 

 

MR1146

MR1146 for men

十代の頃に買った洋服の中で
今でも覚えているのは
グレーのメルトンのダッフルコートと
ドイツ軍の黒いトレンチコート
そしてM65

実はこれまで何度か自分なりのM65を作ろうと試みてきました
しかしそのいずれも納得のいくものには仕上がらず
もう2度と手を出さないとその度に心に決めていたのですが
オリンピックイヤーになるとなぜか作りたくなっちゃうんです
今回も全力で取り組んだのですが
正直不安でいっぱいでした

うまくいきました
これまでの制作にとらわれず一度固定概念を取っ払って
オリジナルがどうやって作られているのかちゃんと分析してみました
そこにはこれまで良しとしてきたことが機能を果たさず
全く別の方法で私がやってきた機能をカバーしていました
良いところは活かしつつ
表現する方法は相性を吟味して選定して
やりすぎずそれでいてこれまで貫いてきた水準はクリアさせました
詳しく話してもつまらないので
もしご興味のある方はまた店頭で必要に応じて説明いたします

ここではそんな事よりこう言う所を説明します
パイピングはこのカーキに対してピンクなんです
このコンビネーション
最近ハマっております
さらに黒にもピンクをさしてみました

素材は撥水のN/Cタッサー
タッサーとしてはかなり軽量で薄手のものを使用してます
しなやかで滑りもよくシワにもなりにくいし
旅のお供にもオススメであります

このくらいの一枚のジャケットは
一年通して活躍してくれます
春にはそう言う年間通して使えるポディションの仕上がりを目指しています
これを手にすればあの慣用句『この時期何着たらいいかわからん』とおさらばできますよ

MR1146_khaki

MR1146_black

 

 

MR1145&anm1085

MR1145 for men
anm1085 for women

online store

突如22度
春です
どんな状況でも
流されずにひたすらと自分の制作をつづけます
今はおそらくマスクを作れば売れるのでしょうね
でも
私はそんなに器用に手先を変えられませんので
またコートを作ってしまいました

さて
先ずは色に関しまして
私好みにベージュが見つかりました
裏にはオレンジのメッシュを

もう一色はカーキにピンク
最近、このカーキにピンクのコンビネーションにはまっています

素材はコットンとナイロンで織ったオックスフォード
それを微起毛しております
今回はダスターコートと名付けたくらいなので
埃をさけるコートですから
撥水ではありません
とことん気にいる色を探し続けた結果この生地にしました

ずっと試したかったディテールも採用しています
サイド身頃の下から脇を通って袖口まで一枚で繋がっています
アウトドアのジャケットでよくあると思いますが
腕をあげても袖がつらないようにするディテールです
私のラグランは肩傾斜がきつく
その分ラグランらしからぬ見栄えのスマートさが手に入るものの
腕をあげた時に袖がぐっとつってしまう弱点がありました
だからと言ってやたらと肩傾斜の緩い
横に生えたまっすぐな棒袖にはしたくないので
工場様との格闘の末
なんとかやっと仕上がりました
どうしても脇の裏側のパイピングが思うように美しくならないので
身頃と袖には裏地を配して隠しました

一見毎年リリースするフードの後継品版ですがこっそり挑戦しています
良いツラあがりで仕上げるのは当然で
その中に昨年のmerphとは違う何かを盛り込んでいく
洋服は制作の現場で進化して行きます