歓喜と驚異

洋服店で働きだして22年
もう何軒も自分の洋服を飾る店のオープンというものを経験してきました
しかし
今回ほど感動的で興奮するオープンはなかった
広島のお客さんはもちろん
京都や金沢からも僕の友人が駆けつけてくれて
美しい音楽を奏で
美味しい料理とお酒を用意してくれました
宴はもちろん素晴らしかったのは言うまでもないところですが
驚いたのは売り上げです
当初予定していたオープンから週末3日間の売り上げを
なんとプレオープン4時間で達成してしまいました
スットクルームの900mm幅のハンガーラック8本に
びっしりかかっていた在庫は
半分以上なくなりました
信じられません
ライブ時間は販売はできなかったから
正味は3時間弱
恐るべし広島
同じく洋服を売る者として久々に驚異を感じました

出来上がった店の姿
早く皆様にお見せしたい
この空間はずるい
あまりにも広く
あまりにも落ち着く
あいまいにあまいあいのまにまに

広島に来たら絶対にお立ち寄りいただきたい
the 3rd heim
新しい看板のない店
すでに風に乗りました

9.9

待ちに待ったこの日がやってきました
この半年来る日も来る日も今日の事ばかりを考えて
限られた時間と資金の中で
最大限魅力的な部屋を作り上げるため
僕と広島のスタッフは毎日のように連絡を取り合って
様々なものを集めるために
昼間は京都と広島中を走り回り
夜中はネットワークの中を彷徨い続けました
その努力と熱意
本日陽の目を見ます
ここがmerphにとって
そして広島にとって
長く愛される場所となるように
今日はお越しいただいた皆様と存分に楽しもうと思います

さあはじまります
the 3rd heim
merphの第三の部屋
広島の新しい部屋
よろしくお願いします

いざ広島へ

いよいよ前日
事の始まりは半年前
あれから猛スピードで物件を決め
内装を打ち合わせ
厳島神社に成功を祈願し
その夜にスタンド(スナック)で飲みながら
オークションでソファを競り落とし
広島スタッフと分担してあらゆるものを買い集め
極め付けは店内の壁を全てみんなで白く塗りあげた
目玉にペンキが飛び込んで悲鳴をあげて
脱水症状で下半身を持って行かれ
天井を塗った首はガッチガチにかたまった
でも
自分たちで一手間加えた新しい部屋は
素晴らしい仕上がりになった

さあ
明日9月9日
merph第三の旗艦店
“the 3rd heim”
カープが優勝する年に広島にオープンする

the 3rd heim

merphをご愛用いただいている皆様へ

本日は皆様に重要なお知らせがございます
2016年9月9日金曜日
我々merphは
広島市中区十日市町に
三番目の旗艦店
the 3rd heim(ザ サード ヘイム)をオープン致します

広島の繁華街
袋町周辺を避け
太田川を渡った十日市町に構えます
160平米を超える広大なスペースに
ゆったりと美しくmerphを展示します

店名は3にこだわりました
広島は3という数字にゆかりが深い町です
その街にmerph3番目の店を出します
そこで素直に3rdという言葉を入れました
そしてheimは北欧神話で国を意味する言葉です
表記はルーン文字を使っています
シンボルマークはユークリッド幾何学が記されたパピルスに
唯一書かれていた図形をモチーフにしました

店内はmerphの哲学をしっかり反映させます
作り付けの什器は皆無
そこに長いカウンターと奥にティールームを設けます
ハンガーラックは広島出身のデザイナーの物を使います
シンプルでインパクトのある
看板のない店がもうすぐまた一つ増えます

歴史的な美しい街
広島
この出店のために何度も訪れましたが
素晴らしい街です
地元に愛される球団があり
地元を愛する人たちが魅力的な街を作っています
その街に恥じない魅力的な店にしたいと思います

 

四年後

オリンピックが終わってしまった
深夜の仕事が手につかなくなる日本選手団の大活躍に
寝不足続きの夏だった

閉会式も素晴らしかったとおもった
特に東京オリンピックのPRショー
安倍首相のマリオ
一国の首相があの茶目っ気
素敵じゃないかと思ったら
批判されてた記事が飛び込んできた
全く
誰かの極端にネガティブな意見を世に知らしめるのが
ジャーナリストの仕事なんだろうか
逆も然り
己の偏った嗜好を絶対として物の価値を勝手に定める
僕らが取材を拒否し始めた理由もそこにある
着る人の評価以外
無責任な連中に関わりたくないと思ったから
実際
そうしてからの環境は実に健全で
洋服創りも捗っている

話が逸れた
オリンピックに戻す
選手たち本人は勝ち負けの問題だろう
それを観て僕らは
ありのまま感じればいいだけだと思う
次の東京も純粋にスポーツを楽しみたい
世界の一大イベントが四年後日本にやってくる
その頃merphの店が東京にできていたら….
僕らも四年後までに大きな目標を持って進む

健全

京都夏の風物詩
五山の送り火も終わり
まだまだ猛暑は続くとしても
秋はもうすぐそこまで来ています

例年
この時期は展示会に向けて焦りと不安の日々を過ごしていますが
展示会を卒業した我々は

じっくり少し先に店に並べるものを創っています
12年やって来て
ようやくたどり着いた自分たちのやり方です
あとはこのやり方でしっかりと結果を出していくだけです
でも
それは簡単じゃないとわかっています
難しいですがそれも楽しんでやっていきます

 

秋の足音

夏は終わりに向かっています
落日は茜色
夜には虫のオーケストラ
そして
cassowaryには着々と秋冬の召し物が届いています

これからmerphの得意な季節がやってきます
全力で参ります
いざ

同じ姿で非なるもの

昨日
私が杢グレーのカットソーを紹介したすぐあと
cassowaryがワインレッドの色違いらしきものを紹介しました
杢グレーだけと言いながら何故にワインレッド
となりますよね
詳しく説明します

写真の黒と
それからcassowaryが昨日紹介したこのワインレッド
IMG_1776 (2)
そしてもう一つ
サンドベージュの裏に山吹色の天竺を配したこちら
IMG_1782
この三色は
昨日紹介した杢グレーのウールジャージとは違う記事を使っています

裏は40/2天竺
これは同じです
表です
今回使用しているのは二重編みニットに
接結でベージュのコットン天竺が裏についている複雑なニット素材
上の二重編みニットの伸縮性が非常高いので
生地が伸びると裏のベージュが覗くわけです
写真をご覧いただくと
横に少しそのベージュの生地が覗くのがわかると思います
それぞれの色が単純なその色だけとは違う見え方をします
そこにさらに裏に配色天竺
昨日のウールジャージの同方と同様丁寧に仕上げました

丁寧

徹夜です
柔道と体操団体のせいです

そこでブログを更新
キーワードは”丁寧”

写真のカットソー
ここ数シーズン続けている
表情が素晴らしいウールのニット素材の裏に
肌触りが優しいコットン天竺を美しい配色でつけるロングスリーブ

IMG_3035今回はこの色だけウールジャージを選びました
しかし
この生地
ジャージと言いながらあまり伸縮性がなく
襟のバインダーには使えなかった
そこで数多ある杢グレイのテレコとフライスの中から
見頃のジャージ生地の杢グレイと色が合うものを探しました
些細なことも丁寧に仕上げると
やはり仕上がりで一つ洋服として格が上がります
体操の解説の人がいっていました
一つ一つの技を丁寧に仕上げることで
ミスは減り高得点が取れると
おっしゃる通りです
時々どうしたらいいのかわからない問題点にぶつかります
でもとことん考えれば納得のいく解決策を必ず見つかります
正直ちょっと妥協案で収めたこともあります
これからはそんなことのないように
より丁寧にどんどんmerphの格をあげていきます

朝っぱらから金メダル2つ!
おめでとう!

1年前の契り

昨年多くの女性のお客さんに約束しました
来年必ずwomen’sでもリバーシブルベストを作ると

お待たせしました
いかがでしょう
我ながら上出来かと

洋服がうまくできた時
心にグッとくるフォルム
それがこの作品にはあると思うのです
このライトオンスデニムとの姿
思い描いたフォルムです