会社からの帰り道
いつものお気に入りの信号待ち
北西の空は
韓国上空で何かが翼を広げた様な光景が広がっていた
京都の街中に暮らしてもう7年
空の狭さだけはいつも嘆いていたが
北山に会社を移してから
そのストレスからも解放されつつある
京都は良い街だ
訪れた友人は皆うらやましがる
僕も名古屋出身だが
京都での暮らしにもうどっぷり浸かってしまった
ただ
やはり夏の湿気は15年暮らしても一向に慣れはしない
自転車で自宅まで帰れば
保湿クリームでも塗ったかのように肌はしっとり潤う
まさに空気が掴める様な湿度
この湿度を伴う夏の暑さは心を蝕む
沖縄から来た人が暑さに倒れ
北海道から来た人が寒さに凍える
それが京都だ
すばらしい街だが試練を乗り越えなければいけない
すべてを手に入れるのは贅沢
何か欲しければ何かを差し出せ
formulaを通じて知り合った悪魔殿達も
そう言っていた

北山KAMMERに有る観葉植物
オーガスタ
cassowaryにもあるが
KAMMERに有るこのオーガスタは
有限会社Sanctumの設立当初からずっと僕のそばに居る
一時自宅に持ち帰っていたが
息子が葉っぱをちぎるので
再び北山のオープンのタイミングで会社に戻って来た
息子対策で潔く剪定されていたみすぼらしいこのオーガスタも
夏を前にして一気に3枚もの新葉を広げた
今日は比叡山が映画のワンシーンの様に美しい
夏だ
昨日は次の展示会に向けてanimaのパターンの打ち合わせをしていた
雨がやまない不快な一日だったが
仕事はずばっと片付いた
animaも次で3回目の展示会
そろそろ独り立ちをさせないといけない
やる事は決まっている
紳士服を淑女にトランスレート
はっきりしているが故に
女性特有の洋服を創るのが難しい
僕が創りえるワンピースやひらひらのカットソー
昨日はその突破口を見つけた
とりあえずやってみよう
駄目ならまた目を凝らして小さな穴を探すしか無い
merph、formula、anima
しっかり僕の洋服である事が最低条件
目新しいものを創るのではなく
自分らしいものを
そしてアカデミックな服を
表面的な2次元的な表現ではなく
3次元であり
利巧なアイデア
難しいんだが出来上がると思わずにやけてしまう
そんな新葉が開きます様に

水曜日
本日もcassowary当番
さて 今日も よろしくどうぞと
11:56の時計を写真におさめて掲載しようと
パシャリとシャッターが落ちたところに早速ご来店
それから
立て続けにご来店頂き
座る間もなくあっという間におやつの時間
珈琲を入れて一休み
そこにけたたましくサイレンの音が響き
救急車がやって来て
すぐあとに
消防車がやって来た
そして
まず火も消さずに消防車が帰って行き
誰ものせずに救急車が帰って行った
一体何事だったのか
野次馬の中に近所のおあばちゃんが居たので
今度教えてもらおうと思う
そうこうしている間に
昼間見かけた太陽は雲に隠れ
なんだかだんだん暗くなって来た
予報は午後から晴れだったのに
午前が晴れて午後が曇って来ている
最近天気予報が昔より当てにならない
あてにならない
と言えば
吉川君の在庫管理
前にも記述したが
有るものがなかったり
無いものがあったり
cassowaryのストックルームでは神隠しとドッペルゲンガーの狂喜乱舞
在庫表は民主党のマニフェスト
田和がどんなに優秀なエクセル資料をプログラムしても
吉川の油断と手抜きで相殺されてしまう
恐るべき能力
来客が一段落したので
今から恐怖の在庫チェックを使用と思う
今日は何人持って行かれて
何人のドッペルゲンガー様に襲われたのか
また後日報告しようと思う

朴葉寿司
岐阜飛騨の名物
中はシャケと胡麻をまぶした寿司
そこにガリと生の山椒のみが添えてある
母の作るこの朴葉寿司が我が家の夏の風物詩
今年もクール宅急便で今朝届いた
友人や社員にも好評なので少し保冷バックに詰め込んで持って来た
今日の昼はこれを頂く
夏の風物詩が届いた6月19日
京都は次第に空がザワザワして来た
風が陽射しよけのテントをばたつかせている
雨は斜めに地面に落ちている
いよいよ台風がやって来る
今日は早めに帰らないとまずそうだ
ファッションビルで働いていた頃
暴風警報が出ると内線で連絡が廻って来た
下のフロアの奴らからだ
『3時で館が閉まったら飲みに行くぞ』
そこから店を押さえるのは僕の仕事だ
知り合いの店に20人の予約を入れる
どうせ客など来ないからと
仕込みの時間から無理矢理乱入
20人のうち15人がべっぴんさんだから店の兄ちゃん達は文句一つ言わない
3:30
宴会開始
店の人間も一緒になっての大宴会
昔の洋服屋の店員は男女問わずとにかくよく飲んだ
次から次へと瓶ビールは空になり
あっという間に時間は過ぎて
気が付けば台風は日本海に抜けていた
台風が来て暴風警報が出るたびに
あのむちゃくちゃな頃を思い出す
現在14:38
なぜか雨はやんだ
比叡山も奇麗に見えている
ただ
風は確実に強くなって来ている
この隙に帰るべきか
ソファに座り暫く考えてみる

週末


この63:ANDRASが絶好調


あんなに沢山創ったのに

遂に在庫はsize3のみになってしまった

とても嬉しい

Tシャツ

簡単に見えていろいろと難しい洋服

単純なもの故に我々らしいものを創るのにはエネルギーが必要

実際

formulaはその制作に納得するまでに3年かかった

そしてこれからどうして行くかがはっきりして来た

merphでは素材に重点を置いて

シンプルながら僕が創るならこうなるという独自性も盛り込めた

来年の夏に再び新作が

cassowaryとKAMMERに通ってくれる皆様に気に入ってもらえる様に

これから10月の展示会に向けてじっくりと制作に時間をかける

今日は久しぶりに北山に居る

比叡山の姿がだんだん霞んで来た

燕も低く飛んでいる

今夜は雨だろうか

梅雨なのに快晴

北山への自転車通勤がいよいよきつくなって来た

諦めなければ

痩せられそうだ

六月も電光石火

暦が14日になってしまった

やる事が多過ぎてどれも中途半端になっている

おまけにこれから創るのは春夏の作品

秋冬の制作より多少気分ののせ方も苦労する

そこに来てこの高温多湿亜熱帯気候は足枷だ

でもそうも言ってられない

7月にはパターンの制作を着工しないと10月の展示会が破滅する

なので昨日はなんとか店の暇な時間に絵を5型描き上げた

スイッチさえ入れば

一度の展示会に出す60型など3日で描ける

ただ

そのスイッチの在処を探すのに時間がかかる

昔は夜中の黒ラベルが簡単にそのスイッチを入れてくれたが

最近では酒呑童子に見放され

ただ酔っぱらうだけになってしまった

新しいスイッチはおそらくこの北山の事務所のどこかに隠されている

秋冬のスイッチの在処はすぐに見つかった

アーロンチェアの座面にあったから

机に向えば次から次へとすらすらと

その上高精度の絵型があっという間にデスク一面を埋め尽くした

問題は春夏だ

先月からアーロンチェアに深々と腰を下ろしてはいる

だがスイッチは入らない

春夏のスイッチはどこだ

見つかるけはいすらない6月14日

20日までには

なんとか