会社からの帰り道
いつものお気に入りの信号待ち
北西の空は
韓国上空で何かが翼を広げた様な光景が広がっていた
京都の街中に暮らしてもう7年
空の狭さだけはいつも嘆いていたが
北山に会社を移してから
そのストレスからも解放されつつある
京都は良い街だ
訪れた友人は皆うらやましがる
僕も名古屋出身だが
京都での暮らしにもうどっぷり浸かってしまった
ただ
やはり夏の湿気は15年暮らしても一向に慣れはしない
自転車で自宅まで帰れば
保湿クリームでも塗ったかのように肌はしっとり潤う
まさに空気が掴める様な湿度
この湿度を伴う夏の暑さは心を蝕む
沖縄から来た人が暑さに倒れ
北海道から来た人が寒さに凍える
それが京都だ
すばらしい街だが試練を乗り越えなければいけない
すべてを手に入れるのは贅沢
何か欲しければ何かを差し出せ
formulaを通じて知り合った悪魔殿達も
そう言っていた