じりじりと夏

あの山に炎の大の字が燃えるまで
もうあと3ヶ月
京都の夏がじわりじわりと始まっている

今年は夏に奥手なmerphにしては珍しく
しっかりと作品を用意した
さらにもうちょっと7月納品で夏物を仕込むか検討中
半袖類の売れ行きが加速して来たし
急がなきゃ夏が終わる

botanist

MR2068の快進撃の陰で
じわりじわりと売れております
MR2067 “botanist”
マルチストライプの別生地を前身頃に叩きつけ
お腹のあたりでポケットして使えるように縫製を飛ばしています
そしてこの生地の配置により
身幅のメッセージが追加されるので
ドルマンである印象をかき消します

胸には大きなパッチポケット
かつてジャケットを作ったジャガードのグレンチェック
たった数m残ったけど
捨てるにはあまりにも魅力的だったので
ずっと倉庫に保管していました
たった10センチ四方ほどでもインパクトがある生地は貴重です

この新型のドルマンショートスリーブシャツ
これから色々派生できそうです
すでに二型アイデアが上がりましたが
出し惜しみします
また来年まだこのドルマンスリーブに魅力を感じていたら
お披露目します

鰻ざく

うまいものを食わせてくれる店があります
そこでいつも思うのは
基本は大事だということ
修行は嘘をつかない

洋服もやっぱりそうだと思います
頑張ります

 

伏兵の特大アーチ

半袖シャツ
私がデザインする余地を与えない
すでに完成されたAnonymous design
そこにいかにmerphとしての個を盛り込むか

夏は暑い
いかに生地が薄くても
何を着たって大して変わらない
じゃあどうしたら快適か
やはり風を通すこと
暑い時みなさんTシャツの裾をバサバサさせて
体と服の間に溜まった生ぬるい空気を外に出すでしょう?
その状態を常に作れれば
多少夏の不快感は解消できるのではないかと
それがドルマンシリーズを作り始めた理由です

着用の見栄えは
いたって安心できる黒い半袖シャツとなります
ドルマンスリーブに引かずトライしていただきたいと思います

ちなみに素材はクールマックスファブリック
高機能もさることながらこの生地の面が非常に美しいのです
そしてニット素材にしてシャツ工場で縫える程よい張りがあるんです
このシャツ
隙間はたっぷりですが隙はありません

半袖シャツという
私にとって最大の鬼門
その苦手なカテゴリーから
ついにお届けするmerphからの満点解答
お待たせしました

31

暑い
31度
京都の夏が始まります
日差しがジリジリと血液中のソラレンとやりあって
今まで長袖に守られてきた両腕を赤く腫れ上がらせます
紫外線アレルギーの黒巨人はどんどん弱っていきます

しかし
これから店は忙しく
コートの制作は佳境に突入
へこたれている場合ではない
と言うわけで
友人の店で和牛マルシンのローストを噛み砕いてきました
おかげで今日はビシビシとやる気に溢れ
朝から次々とコートの原案を仕上げてやりました

店頭は半袖類が出揃い
これから長く厳しい夏を迎える準備をご提案させていただきますが
meprhの制作スケジュールとしては
紅葉を迎える頃の仕込みに入ります
さあ好調を持続する春夏の向こう側
得意の秋冬を爆進すれば
ようやく卸をやめた決断を『正解』と証明できます
暑さにも負けず
二日酔いにも負けず
ここから幸せな未来を夢見て頑張ります

濡れぬ先の傘

忘備録として

『この辺りの作品は
五月末までは着る』
来年からの制作スケジュールのために
データとして覚えておこうと思います

毎年春の羽織ものに関して
『いつ頃まで着れますか?』と言うご質問をいただくわけですが
世の中の言霊とは怖いもので
『夏日』と言う言葉が聞こえて来ると
もう半袖だけでいける気がしてしまうんです
でも
事実今日も私はMR4116を羽織って出勤したし
夜は薄手のシャツ生地では寒いと感じる日が続いています
春は短いと大好きなコートの制作を控えめにするのは
『コート屋』と言われる当店にとては恥ずべき行為
やはり怯まず春もどんどん作っていきたいと
そう思うので