長くこちらをご覧いただいている方々は
meprhとpolarisの関係をもうご存知かと思います
ボーカルの大谷友介とは同じ1974年生まれ
そのほかにも様々な縁が絡み合い
かれこれ10年何度となく酒を酌み交わしてきました
さらにベースの柏原先輩とは誕生日が同じ
二人の生まれ年と誕生日を組み合わせると私の誕生日となります
まあそれは置いておきまして
そんな縁もあって
今回のツアーの衣装とぐっずTシャツをmerphが制作いたしました
そして
そのツアーも本日ファイナルを迎えます
場所は京都は磔磔
申し訳ないのですが
本日はcassowaryを少し早く閉めさせていただき
会場へ向かいたいと思います
ライブ終了後はTシャツデザイナーとして
グッズ販売の助っ人を買って出ようかと思っています
the beginnings
かつて
古き悪しき習わしになぞり
展示会などという自分にはソリの合わない時代遅れの儀式を行なっていた頃
桜を愛でる物理的時間も精神的余裕もなく
自宅玄関の前の大樹の蕾に気づくこともありませんでした
2017年以降
ストレスしか生まない展示会をやめ
のんびりそしてのびのびとmerphを作るようになってから
二階の窓を開けて
ようやく目の前の桜を眺めて酒を飲めるようになりました
ただ
その桜が咲くまでに
我が右目を襲う目には見えない粒子ども
年々症状がひどくなり
ついに今年は目の粘膜がただれるほどに悪化
窓が開くだけで
こぼれ落ちる涙
流れ落ちる鼻水
花粉症オールドルーキー
目薬をさしながら検品いたしました新作
リバーシブルベスト
MR1122 “gardian” 店頭に整いました
merph_media(公式Instagram)
merphの公式Instagramアカウント
“merph_media”
昨年の途中から画像アップを色々工夫しています
一枚の写真を分解し
サムネイルの状態で作品が完成する遊び
ご覧いただいてますでしょうか
細部まで妥協しなかった京都の製作部隊の仕事と
広島撮影部隊の飽くなき撮影への向上心との共同作品です
新作をただ一枚の写真で後悔するのではなく
ディテールをクローズアップした写真を順番に公開し
サムネイルで一枚の全体写真になるという楽しさ
さらに
一気に全部をアップせず
二、三日かけて小出しにするいやらしさ
merphチーム全体に浸透するこのねちっこさ
是非ともお楽しみ下さい
正鵠を射る
『これでいいか』
をやめた
『これじゃなきゃダメだ』
を貫いた
すると
洋服は今まで以上に美しく仕上がるようになった
時々言われる
『昔みたいなちょっと奇抜な服はもうやらないのか』
そうしようと思ってああいう服を創っていたのではない
自分の中でその時創りたい服が
たまたまそういうものだっただけ
今のmerphはこういう服を創る
期待を裏切ることもあるかもしれない
でも
時々期待を上回るかもしれない
どちらにしろ
今私が創っている服は
『これじゃなきゃダメだ』
そう思って創っている
どこかにそんな私の服を気に入ってくる人がいる限り
マシンガンのようにヒット作品を探すのではなく
正鵠を射抜く作品を創りたい
azure
とある理由で
次第にmerphのイメージカラーとなりつつあるこのロイヤルブルー
一年に一つはこの色に染まった作品をリリースしたいと思っている
今年の青き衣は
フレアシェイプのバルマカーン
選んだ生地は
スパンナイロンを使った高密度のタフタ
雨を見事に弾き飛ばす
裏にはわさび色の細いパイピング
青い衣の裏のパイピングはいつもこの色と決めている
merphの洋服を作る際
心がけていることは
買ってくれた人が
それを着ていないときにも満足できる作品であること
だから
裏地やパイピングの仕上がりやカラーにもとことんまで悩む
これは
特別なことでは無いと考えている
デザイナーと冠された以上
当然の責務
例えば
食事に行ったレストランで
コートを預かってもらうとき
他の洋服に紛れたあなたのmerphが
ちょっと誇らしく見えるように
そんな瞬間も洋服を作る上で
私が仕事をしなきゃいけないと思っている
新しい風
『縫いにくかった。もうこの生地は持ってこないでくれ』
工場からじっとりとそう言われた
一見
何の変哲も無いこの紺色の生地
実は四方八方にゴムのように伸びる
それでこんなキリッとしたパターンのジャケット縫わせるなんて
発注という名の嫌がらせだった
でも
ご覧いただきたい
この仕上がり
文句を言った人たちの仕事じゃ無い
文句を言う奴は
それを言い訳に適当な仕上がりを当然のような顔で納めてくる
大人ってのは
意地で生きていくものだ
『俺にはこれしかできない』
なんて台詞を吐きながら
色々簡単に世の中を渡っていく虎の巻が
頼んでも無いのに朝からSNS経由で飛び込んでくるけども
そんなもの信じてヘラヘラしてても
手に入らないものってのがあると
そう思っている
いつも現時点に満足していない頑固者は
きっと時代がどんな変化をしてもどこかで黙々と仕事をしてる
卑怯な成功者より
そう言う人たちを見習いたい