仕様はカットソー
見栄えはジャケット
僕の中では
カーディガン
サンプルの時よりもやはり上等に見える
こんな事なら
もう少し上代をつけておけば良かった
時既に遅し
既に黒の在庫がほとんどない
追加も視野に入れなくては行けないが
なにせ原価率が馬鹿高い
創っても創ってもあまり儲からない
納期の兼ね合いもある
でも欲しい人がいるから創りたい
零細企業のジレンマ
どこかオリエンタルなアジアの奇麗な洋服の雰囲気が有る物を創るのが好きだ
中国のどこかの山岳地帯に
川の流れを利用してロープ1本船に引っ掻け
岸から引っ張りながら遡って行くど根性民族が居る
そのアイデアもすごいのだが
僕が惹かれたのはその人達が皆
上は明るいネイビーのスタンドカラーのシャツジャケット
下はグリーンのチノーズみたいなストレートパンツ
お揃いできていたのがもの凄くかっこ良く見えた
大学の暫くそれを真似していたのを覚えている
僕は有名ブランドにのめり込んだり
ヴィンテージに取り憑かれたりせずこの業界に住み着いた
洋服をもっと広義にとらえたくて
着る人に取って来て行く事で特別になるのが自然であると
買う時点から特別な存在に仕立てる事は居心地が悪いと
そう思っていた
今もそう思っている

この晴天の下
クーラーがまだついていない新居で
ひとり引越前の立ち会いや掃除や家具の組み立て
飲むお茶と出る汗の量がイコール
少し飲み過ぎかと思う程飲まないと
あぶない
暫くcassowaryに顔を出せずに居るが
吉川から届く日報で皆さんのご来店を確認している
35度の猛烈な暑さの中
次から次へとMR1018のオーナーが決まっている
非常に嬉しい
去年のうちから企画、資材手配した作品ゆえ
嬉しさも倍増する
その他MR4021とMR4027紙プリント裏毛も絶好調
苦労した甲斐がある
パンツではMR3011
急な生地変更を余儀なくされたトラブル品番だったが
元から使うか迷っていた生地に変更したところ
卸先さんからも
『こっちの方が良い』
『信用してますから大丈夫です。送ってください』
と心強いお言葉を頂いた
本当に良い卸先さんに恵まれている
これからもしっかり製作して感謝を表して行きたい
お客さんにしろ取引先にしろ
やたらと賛同したり賞賛したりする人ほど
あまり分かっていなかったりする
僕のお客さんや取引先は口より先に買ってくれる
僕の服を着てくれる
厳しい事も平気で言って来る
これがいい
僕だってまだまだ道半ばどころか序盤戦
店に立ちながら洋服を創るのは
未熟な自分の洋服を着る人と一緒に書くを上げて行きたいからだ
厳しい事言ってくれると言えば
目の上の悪性腫瘍
失礼
僕ら悪玉コレステロールの親玉
市原直樹先輩が何とも似合わない表参道の裏手に店を今日オープンする
どうせ夕べは致死量のビールを摂取して
パンパンの顔して初日を迎えている事かと思う
我が引越と納品で今回は祝いに行けなかった
東京の方々はぜひ
きっと彼らしい店が洒落た街の片隅に根を下ろしていると思うので
そして
どうせ今日も日がてっぺん行く前に酔いどれているはず
じきに大阪店もリニューアルするらしい
目の上の腫れ物にはこれからもしっかり成功例を見せてもらわないと
彼のせいで視界は狭いのだから
見本になって当然だ

『暑い夏には生ビール』
とぼけた事を言う物じゃない
黒ラベルに関して言えば
冬だろうが花が節操無く咲き乱れる春だろうが
旨い
言うまでもないが
もうすぐやって来る秋にもなれば
黒ラベルは生ビールのひつ上の存在になる
我が社に盆休みは無い
納期を必死で守ろうとしてくれている工場さんが
汗水たらしてミシンを走らせてくれているから
毎日の様に新作が事務所に届いている
それを受け取り検品して
首を長くしてくれている方々へ届けなくちゃいけない
ただ
その大量入荷のおかげで北山は鍵を閉めさせてもらっている
その上
我が家の引越も重なり
留守にする時間帯も多い
あっちいってこっちいって
汗だくの毎日だ
だから
愛しの黒ラベルをなかなか飲みに行けない
先日もいつものベトナム屋が軒先バーベキューをすると言うので
仕事終わりに飛んで行こうと思ったのに
既にお開き
お盆で皆が笑い声を上げる中
1人仕事に溺れて泣いている
この男にも盆は無い
生まれたての嫡男のために
毎日包丁を握っている
仕事終わりここに来てちょっとつまんで黒ラベル
今は鮎の一夜干しがおすすめだ
今日は五山の送り火
我が家は絶好調のおかっぱ頭を実家に預けて引越先の大掃除
まだクーラーの無い新居でワックスかけたり
押入の掃除したり
そんな日に限って予想最高気温は35度
32度だった昨日でさえ
3回Tシャツを着替えたのに
今日は何枚持って行こうか
灼熱と潤いの街
風が吹いても不愉快な京都の夏も
後少しの辛抱だ
これを堪えれば
ご褒美の秋がやって来る
そう考えて今日もしぶきの様に汗をかこうと思う
ちなみに
cassowaryは吉川店長がしっかり開けている
はず
今年はいつになく秋冬の新作の上がりが早い
出来る事なら僕も店頭でお出迎えしたいのだが
今年はお許しを

比叡山は霧に
いや
雨に包まれている
明後日は大文字だが天気は大丈夫だろうか?
今日の京都
気温は然程高くはない
ただ
湿度は不愉快きわまりなし
歩行と水泳の中間で前に進む
その湿度のせいだろうね
観葉植物の根元から
まぁまずそうな白いキノコが生えて来た
何者だ
立派に生えた後の木の血縁は間違いなくない
食べても大丈夫だろうか
それにしてもどうやってここに
風が運んだ物語だろうか
不気味だがすごく奇麗だ
のんきな事を言っているところに報告が入った
これドクツルタケではないかと
猛毒のキノコ
なぜそんなキノコが
経路が非常に気になる
とりあえず我が息子を含め
北山には子供が沢山遊びに来るので
今から切除する

記念すべきcassowaryの5周年
その日に届いたのは今シーズンのエースナンバー
MR1018
高蓄熱科学綿がしっかりと入ったキルティングジャケット
スポーティーなつらしてイギリス紳士のシルウェット
展示会オーダーも店頭予約も1等賞
コーデュロイバインダーで飾ったサイドベントが気に入っている
キルティングとは言えど
奇麗に袖を振りウエストくびれも美しく
そして何より
チョークストライプの品の良さ
この生地もオフシーズンに格安で手に入れた上質のデッドストック
ここまで仕上げて価格を抑えられた要因は生地の仕入れに有る
出来映えと価格に自信有り
北山には本日より
堺町六角には明日より配備
ぜひご覧頂きたい
さて
弊社堺町六角の店長の手抜きにより
何のご挨拶も無いまま迎えた5周年
当日にアリバイ程度のご挨拶メールを送るという
失礼極まりない事態をお詫びするとともに
頼りないゆとり世代の副産物が守る堺町六角cassowaryですが
何卒
これからも末永くご愛顧願います
とにかく
わたくしは真剣に洋服を創って行きます
ここに来て頂く人すべてに取って
特別な店である事が理想です

five years
8月12日で六角堺町に店を構えて5年が経った
いろいろ
あった
長かった
そう思う
5年経った今
名前はcassowaryと名乗っている
ただ
僕にとってもおそらくお客さんにとっても
名前などどうだっていい事だ
そう思う
今この店にバーカウンターを創りたくてしょうがない
お気に入りのモルトやブランデーを集めて
それと前からずっと言っているが
木製のアップライトピアノも欲しい
20時を越えたら
天井のライトを消して
間接照明だけにして
誰かがピアノを弾きはじめる
そんな店にしたいなあと妄想している
僕がこの店を好き勝手に
そこらの洋服屋とは少し違うやり方で
5年もの長い間やって来れたのも
皆様のお陰
お客さん
友人
家族
業者関係者
味方の皆様方のおかげ
これからもよろしくどうぞ
誰かにとって特別な店になれたらと
そう思っている

MR4021好調
手応え通りの沢山のお問い合わせに安心している
こう言う事を書くべきではないかもしれないが
これ原価率が50%を越えてしまっている
つまり
卸取引ではほとんど利益が出ない
そんなものでも計算が立つのは
我が直営店cassowaryとKAMMERがあるから
ここがあるからこの値段でだしても
なんとかなる
とはいえども
初回の生産は血液の循環効率上ちょっと押さえ気味
直営店舗分の在庫は40着弱
これは9月まで保つか微妙な数
ファスナーの上がり次第になるが
取り急ぎもう70着程度追加生産を急ぐ
話しは変わり
日本女子サッカー代表
惜しかった
でも清々しかった
関係ないドイツのスポーツ紙が
ハンドを取らなかった主審を責めているのに
監督をはじめ
会見で誰1人それを責めなかった
それどころかシュートをはずした自分の力の無さを悔い
ちゃんと阻止できなかった得点を悔いるコメントばかり
そしてほぼ全員がこう言った
『悔しいけど全力を出し切った』
だからメダルを受け取るとき
全員が笑顔で登場して全身で喜んでいた
ブラジルが日本に負けて
『我々こそ勝利に値した』
と発言しているのは実に醜かった
人のせいにしちゃいけないなぁ
そう思った
僕もすぐ人のせいにする
にげちゃいけないなぁ
そう思っている

MR4021
このパーカ
レザーに見えるが
実は
裏毛とA4コピー用紙で出来ている
まず
裏毛(スウェット生地)にべたべたとA4コピー用紙を貼付けて行く
その後1着に必要な分の生地を粗断ちし
輪っかにして縫ってサンドウォッシュ
それから赤茶に染め
裁断して縫い上げる
サンプルからコストと上がりの面両方から改良を重ねたが
コストは改善されないまま
ただし
上がりの方は格段に良くなった
表情は着古したレザーの様に
もう一色の黒はハードなウォッシュをかけた様に上がった
共に安心した
苦労した甲斐があった
沢山の方からオーダー頂いているこのスウェットパーカ
本日よりcassowaryとKAMMERに配備完了
よろしく
どうぞ

8月8日
偶数の中でも2番目に好きな数字
やはり僕はこの数字の日に調子がいい
僕は奇数が苦手だ
理由は分からん
奇数の形が好きじゃない
1 3 7 9
特に嫌いなのは7だ
奇数で比較的好意的に接しているのは5だけだ
何度か書いた事があるが
坂井家に奇数日生まれはいない
祖父11月22日
祖母2月22日
父12月22日
母1月22日
自分12月20日
嫁4月24日
息子2月12日
弟8月12日
2だらけ
誰1人竹を割った様な性格ではないが
機嫌が良い時と悪い時ははっきりしている
話しがずれた
今日は良い仕事ができた
調子は急に良くなるものだ
昨日までまったくバットにボールが当たらなかったのに
今日は5打数5安打おまけにサイクルヒット
そんな感じだ
でも決して開店直後にこいつを見たからではない
高所恐怖症なので
翼は
授かりたくない

この雲は秋のだろ?
いいじゃない
その勢いだ
北半球
今日は事務所近くの嫁の実家に息子が遊びに来ていたので
夕方から息子を実家からさらって来て
事務所でずっとじゃれていた
陽が傾き涼しい風が吹いて来たので
近くの公園まで遊びに行って来た
滑り台にのせてやろうと思ったのだが
おそらくこの地域のガキ大将的なヤツが雑に滑っていたので
危機管理の観点から諦めた
仕方なくブランコに移動して一緒にのせてみたが
ノーリアクション
辺りをぶらぶら歩く方が楽しい様なので暫く自由にさせてみた
そこに小学3年生くらいの2人組が登場
会話を傍聴
『おまえ100万もってるか?』
『いや8万しかないわ』
『マジで100万くらいお年玉貯めたらすぐ貯まるやん』
『そうなん?ほな俺も今年からためるわ』
今年の正月はもう終わっているが
突っ込みどころはそこではない
さすが北山
京都最高のざーます地区
お子様方のお年玉も破格である
『少年 うちにコートを買いに来ないか?』
思わずそう誘いたくなったが飲込んだ
日が急激に短くなって
帰り道の夕焼けが拝めなくなって来た
秋が来るのは嬉しいが
それだけは少し悲しい