炭火ぶた串焼 風味堂 小谷公明

会社を始めた当時
錦室町に住んでいました
そこの頃の私の帰り道はどこを通って帰っても
生ビールとうまいものの誘惑だらけ
逃げ道はまるでありませんでした
蛸薬師通新町東入ル
炭火ぶた串焼 風味堂
こちらもその誘惑を最も強く感じたお店の一つです

後日紹介する
ベトナム料理フォーンヴィェットのコシヤンに連れてきてもらって以来
14年通い続けています
私の公私において辛い時も苦しい時も優しく迎えてくれて
時々起きる嬉しい出来事も一緒になって喜んでくれる
そんな素敵なご夫婦が切り盛りする人情溢れる酒場です

私の好物は
ハツ、コブクロ、ネギマ、ホッペ、タン、シソマキの串焼
ホッペが東京でいうところのカシラじゃないかと思います
そしてサイドメニューの蒸し豚
これを頼まない日はありません

ポテトサラダに角煮
自家製ハムもうまい
寒くなると小鍋も良し
そしてこれぞおむすびというおむすびも大好きです

疲れた体にはやはり豚
煮てよし、焼いてよし、蒸してよし
酒飲みも飯くらいも豚は喜ばしてくれます
2月29日は何を出してくれるでしょう
楽しみであります

緊急招集

この週末も京都は暖かく
東京から来た方々はびっくりしてました
そんな調子なので
コートしかない当店も幾分穏やかな二日間でした

とはいえども
コートは着実になくなって来て
11月、12月、1月
一年で最も売り上げが上がる3ヶ月の予算を計算したところ
淑女用のコートがあまりにも在庫が足りなかったので
インパクトのある生地を探したところ
ちょうど2020秋冬用の新作生地の提案をいただき
イタリアのMANTECOの素敵なチェックを見つけ
非常に高かったんですが
思い切ってネイビーベースとパープルベースのウインドウチェックを買い付けました

今店頭には先上げのネイビーの方が上がって来ております
非常に軽くそして鮮やかな柄
仕上がりは上々です
もしかすると11月末
少なくとも12月の上旬には上がって来ます

 

100枚の赤いmerph

赤いコートの動きが11月に入って活発になって来ました
昨年の教訓からステンカラーを資金の限り生産したのですが
どうやら今年も十分な在庫とはいえないようです
しかしこのくらいで打ち止めにしないと
まだまだ作らなきゃいけない新作が後ろに控えておりますので

このスーパー120ウールの赤いメルトン
昨年愛知県一宮の生地屋さんにお願いして仕込みました
2年間で紳士用48着と淑女用62着
ステンカラーとフードロングコート二種の計3デザインで
ちょうど110着を生産しました
19歳の大学生から銀髪の大先輩まで
先日は小学6年生のかわいいお嬢さんまで欲しがってくれました
性別年代だけでなく国境も関係なく
いろんな国の方にお買い上げいただきました

展示会をしていた頃
こういうコートを作ると必ず
『わかるんだけど、売れないんですよね』
などと言われました
彼らはその原因をお客さんのせいにしていましたが
違いますよね

ただいま接客の合間を縫って
ひたすらに春の新作の準備をしております
私が楽しく服を作らなくちゃ
お客さんが楽しいわけがないのです
最近本当に何もかもが楽しいんです
しばらく良いシーズンが続くと予感しています

御食事処乃 福松 近松真樹

merphoniaに参加する料理人のご紹介
その一番手はやはり私の同級生
盟友 福松の近松からさせていただきます

事あるごとに
我が社の行事に参加してくれて来た福松の近松
通称まーくんとは
私が会社を立ち上げた頃からの付き合いです
一時はパリに苦行に出ていましたが
戻って来て福松を始めたのはもう9年前のこと
当時は自宅も二本通りを南へ行くだけの距離だったので
仕事帰りや休日に予約の隙間や3回転目を狙って飲みに行っておりました

一汁三菜をまず最初にいただいて
その後豊富なメニューから食べたいものをオーダーするスタイル
日本酒も豊富に揃い
ビールはもちろん黒ラベル
当店のお客さんにもすでにファンの方も多いようです

今年の春に
従来の三条衣棚の店を屋号もスタイルもそのままに
番頭の海老蔵くんに任せて
新たに北大路橋の東詰にもう一つの福松をオープン
その圧倒的なコミニケーション能力で
早くも北大路界隈に常連さんを増やしています

merphonia当日
彼が何を作ってくれるか
ご期待ください

2020年2月29日(土) 
merphonia @ 京都KBSホール
公式website
merphonia.com

御食事処乃 福松 北大路店
〒606-0812 京都府京都市左京区下鴨上川原町35
tel 075-748-1586

デザイナーの意地

11月が本気を出してきましたね
紅葉も桜の木から赤く燃えて
加茂街道の出勤が毎日楽しみです
もみじはようやく薄く赤が差してきたくらいですが
ここ数日夜の冷え込みがきついので
そろそろ色もつく頃でしょうか

11という数字がやはり人の心を冬仕様にしてくれたのか
今月に入ってから急にスヌードが売れ始めました
このスヌードは過去に2度リリースしています
最初はブルーグレーとワインレッドの2色を
そして2年前に濃淡つけたグレーのツートンと
ベージュと薄いグレーのツートンの2パターンを制作
全て大好評でしっかり完売しました
昨年もたくさんのリクエストをいただきましたので
今年はチャコールとベージュの2色を仕込みました

このスヌードの特徴をもう一度まとめておきます
かつてこのニットで大きな長いマフラーを作りました
それをうまくボリューム出して巻く方法を相談されていた時に
これをただ頭通すだけでその状態にできるようにスヌードにしてみようと考え
さっそく手元にあったニットマフラーをピンでつないでやって見ました
しかし
何かうまくいかなかったわけです
世のスヌードを思い出していただきたいのですが
首元にだらりと下がってると思います
二重にして巻くには短いのでしょう
短すぎてネックウォーマーみたいになってるのもよく見ます
これを突破するアイデアが出せれば価値がある
しかし頭を捻ってもなかなかそのちょうどいい長さができない
捻っても捻っても出てこない
捻っても捻っても、、、
あ、捻ってみよう
そうです
捻ってマフラーをメビウスの輪にして見ました
すると出来上がりました
ただ頭を通すだけで首元をふわりと包む防御力の高いスヌード
それだけじゃ無いんです
このひねりを利用して
つなぎ目の線を首の後ろに合わせて肩を覆って前に回せば
ボレロのように使えます
『シンプルな中に計算されたアイデアが練りこまれている』
昔デザイナーをしてたフランス人のご婦人に言われた嬉しいお言葉
マフラーという仕事する余地のないものでも
自分の入り込む余地を探す
これぞデザイナーの意地です

 

 

merphonia メインビジュアルアート 近藤康平

こんなに大きなイベントを主催するのは
それはもう不安と興奮が入り混じり
寝ても覚めてmerphoniaのことを考えております

さて
今回のmerphoniaのwebsiteやパスター、フライヤーでメインを飾る
このビジュアルは近藤康平氏に依頼しました
昨年11月
衣装デザインとして参加した美保神社での『神と海の祭』で
前夜祭に出演したcalybooの一員
このcalybooとは
こちらではおなじみのドラマーあらきゆうこと
BEGINなどのサポートメンバーとして活躍しているベーシスト
カナミネケイタロウが奏でる音楽に乗せて
近藤康平が即興でライブペインティングをしていくユニット
私もその即興ライブで描かれた絵を一枚手に入れていますが
何か琴線に触れられた気持ちになる不思議な魅力を感じる絵なんです

イベントの企画が始まった時点で
彼に描いてもらうことは決めていました
こちらからはイメージを伝えず
近藤氏の感じた私のイメージで描き上げてもらいました
そこに描かれたのは
私たちが出会った境港から連想する穏やかな水面と
そこに並ぶ作品たち
後ろにはたくさんの大きな緑の木
そして私が15年間で築いてきた洋服を作る会社の歴史を象徴する白い家
先日の告知開始がこれほどまでに反響を得たのは
市原氏や近藤氏の作品の力も大きいと思います

そしてこのcalybooというユニット
とても素晴らしいライブをします
ぜひ皆様にもご覧いただく機会をと
盟友あらきゆうこと話しております
また近々そのお知らせもできればなどと企んでおります

出演アーティストの紹介もしていないのに
これほどまでに細部に至るまで
素晴らしい才能が関わってくれていることに本当に感激しています
告知の手段がすでに作品のようです
この調子で今回関わる仲間たちを
隅から隅まで紹介していきます
もちろん、本業もしっかりしながら