MR3017
初代はずいぶん前に創ったのだが
昨年それを我々が着用していたら沢山のリクエストを頂いたので
更に防寒性をまして2012年再リリース
上の生地は圧縮されたウール
下はしっかりと目の詰まったスパンフライス
生地自体のボリューム感を考慮し
旧作品より上のパンツを細くした
大成功
既に2色とも自宅に持ち帰った
cassowaryへは週明けに投入する予定
もうすぐ同じ圧縮ウールを使用したカーディガンが到着する
ほとんどコートの重厚なカーディガン
それからフリースのパーカもあがって来る
今年も温暖化など気にせずしっかり冬の服を創りきった
2012年秋冬の生産も最後の大物コート2つを残し
ほぼ完了
今日も北山で2013年のサンプルに追われている
昨夜からうちの嫡男殿が咳が止まらなくなり
何度も起きて泣きわめいたので
かなりの寝不足
それでもそんな事を考慮して
10月16日が待ってくれる訳ではない
だから
3連休
工場が止まっている間にしっかりと詰めておく

気に入っていたんだけど
MR1020
生産が出来なかった
豊かなファーをつけたタンカース
シングルライダースから発展させたパターンは
美しい腰のウエストラインが売り物だったのだが
残念だ
展示会にサンプルを出した時点で
それらは創った本人としては上出来だと思っているということだ
でもそれをすべて生産できる訳じゃない
オーダーがつかない場合もあれば
生産背景にトラブルが起きる場合もある
merphの場合は直営店というバックアップがあるから
オーダーがつかなくてもほとんど生産しているが
MR1020は生地にトラブルが起きた
仕方が無い
来年また少し来年の要素を加えて創り直してみる
ご期待頂きたい
とは言えども
このMR1020のサンプル
非常に出来映えに自信がある
そこで
どなたか気に入ってくれるなら譲ろうと思う
khakiとgrayの2色
サイズは2に相当
価格は北山KAMMERまで

anm4011
merphのパーカと違いラグランのラインが滑らか
肩が張って見えない様に
重要な事
簡単にグレードだけで女性の服を作る人
多いけど
そんなに面倒ならやらない方が良いと思う
女性の体と男性の体ではまるで違う
それなら縮小では
美しくはならない
明日から3連休なんでしょ?
うらやましい
皆さんどこかへ出かけるんだろうな
わたくしは北山の事務所で遅れた仕事を取り戻す
秋の香りが濃くなって来て
来客も増えて来たし
店もしっかり営業しながら
春の服を描く
カットソーの工場からサンプルの納期について
『非常に 厳しい』
とのご返答
詰められるならどこかを詰めて
なんとか10月16日に笑っていたい
明日からの3連休
北山はわたくしと田和
六角は吉川と千葉
2店舗に分かれ全員で秋冬の自信作をご紹介させて頂く
もし京都で休日を過ごすご予定なら
ぜひ

自分で洋服のレーベルを立ち上げて
一番苦労しているのがシャツだ

自分で創りたいものがわからなかった

大学の頃

シャツが大好きでいろいろなシャツを着まくった

古着から強烈なデザインの物まで

その反動だろうか

以後まったく興味がなくなってしまった

洋服を創る様になってから

それは加速した

やりたい放題できるコートやジャケット

自分のやりたい事がばっちりはまったカットソー

シルウェットをとことん奇麗にしたパンツ

それぞれはっきりと目標にする着地点があったから創りやすかった

ところがシャツは飛ぶ事すら出来ないままでいた

僕にとってはシャツは既になぶる事の出来ない物で

誰が創っても面構えは変わらないと感じていた

故に僕の鉛筆はなかなか滑らなくなってしまった

ところがこのところ

少しシャツに対する身構えがかわってきた

僕の見つけた構え方は

『merphの隙間を埋める』

これだ

普通の事かもしれないし

今さらの事かもしれないが

今までの僕の洋服の創り方からは生まれて来なかった発想だった

これに気が付く原因もやはり店でのコミュニケーション

店頭でお客さんからリクエストされ続けた薄手の羽織り物

コートやジャケットで創るには少し僕にとって味気ない物

そこでふと

シャツをその立場まで持ち上げるのは面白いと気が付いた

それから創り始めたのは所謂CPOジャケットの様なシャツ

顔立ちがジャケットに近く

ただし資材とベースパターンはシャツ

今シーズン創った4型は春になればジャケットやコートの替わりになる

製作にしっかりした着地点が示されたおかげで

出来上がったものの売れ行きも激変した

洋服の制作者として最後まで苦しめられたシャツという難関に

8年かかったがようやく希望の光がさした

来年の春夏のシャツは更にグレードアップする

気付いたやり方を技術的に更に昇華させる

パターンとディテールを詰め直し

しっかりとした型数をリリースする予定だ

生地もなかなか面白い物が揃ったし

刺繍やプリントも施す

かつて無い型数のシャツをスワッチに載せる

展示会ごとに何かしら変化を付けていかなくちゃいけない

ただ新しい『merph』を出すだけではなく

新しい価値を示さなくちゃいけない

今年はシャツが当たっている
Flavorichのおかげだ
今日で5年と1ヶ月を迎えたこの六角の店
次第に次第に大人のお客さんが増えて来て
奇麗で品の良い洋服がよく売れる様になって来た
そこに昨年から再登場したFlavorichは
まさにお客さん達が待ち望んでいた服だったようだ
このシャツに負けないように
ただいま僕も春に向けてシャツを仕込んでいる
先日スーパーへ行ったらカツオの野郎が戻って来てた
ので
カツオのたたきを作った
ただし
家で藁を燃やす訳に行かないので
麺つゆに生姜をたっぷりすりおろして
そこに暫くかつおの野郎を漬けにして
片栗つけてから油で揚げる変化球にてたたいてみた
これが非常に旨いのだ
ぜひトライしてみてほしい
カツオの野郎が戻って来たこの頃
北山の朝はすっかり秋の肌触り
夜の虫の鳴き声にずたぼろの日中の疲れを忘れる
現在Sanctumは2013年の春夏展示会に向けて
ひたすらサンプルの製作に糸まみれ
布帛の打ち合わせは大詰め
金曜日からは横物の打ち合わせだ
今日は水曜日
cassowaryの番人しながら2013年を睨みつけている
でもそろそろ飽きた
どなたかお時間あれば
マキシムブレンドコーヒーでもいかが?

オリエンタルな服が好きだ
でも
あからさまにその民族的な生地にするのは抵抗がある
天の邪鬼が人の形をしているのはわたくし
マイクロフリースファーで形を成してみた
フロントを閉じたその姿はまたしてもスターウォーズ
ぜひ何かしら刀をアクセサリーに腰に携えて頂きたい
開くと現れるショールカラーとドレープ
横に逃げる裾のR
前に現れるいくつものR
merphでも創れば良かったと思っている
何せ天の邪鬼
『これのメンズが欲しい』
『これのウィメンズが欲しい』
言われれば言われる程
創らない
なので
これを気に入ってくれた殿方よ
奥方様への手土産にぜひ
さて
ここ数日
新人千葉のトレーニングにお付き合い頂きましたお客様方
誠に有り難うございます
この業界での経験はあるのですが
そこは異端児とか変わり者と言われる我々有限会社Sanctum
洋服業界での経験こそが最も足枷と成り果てます
故に入って来る者皆混乱しながらスタートを切ります
千葉も暫くは混沌としますので
温かく見守って頂けましたら幸いです
その分
吉川には出来る限りの厳しい目を向けてください