新しい風

『縫いにくかった。もうこの生地は持ってこないでくれ』
工場からじっとりとそう言われた
一見
何の変哲も無いこの紺色の生地
実は四方八方にゴムのように伸びる
それでこんなキリッとしたパターンのジャケット縫わせるなんて
発注という名の嫌がらせだった

でも
ご覧いただきたい
この仕上がり
文句を言った人たちの仕事じゃ無い
文句を言う奴は
それを言い訳に適当な仕上がりを当然のような顔で納めてくる

大人ってのは
意地で生きていくものだ
『俺にはこれしかできない』
なんて台詞を吐きながら

色々簡単に世の中を渡っていく虎の巻が
頼んでも無いのに朝からSNS経由で飛び込んでくるけども
そんなもの信じてヘラヘラしてても
手に入らないものってのがあると
そう思っている

いつも現時点に満足していない頑固者は
きっと時代がどんな変化をしてもどこかで黙々と仕事をしてる
卑怯な成功者より
そう言う人たちを見習いたい

隆起

洋服というものは布でできている
だから
地面におけばぺたんこになるものだ
特にカットソーとカテゴライズされる
ニット生地をカットし縫製したものは
袖もまっすぐでパターンも二次元的なので
地面におけば重力に素直に従い地べたに沿う

ところが
我がmerphのパーカは隆起する
いたるところに走るRの線が
地面に平伏すことを許さない

誰が作っても同じような仕上がりになるパーカ
そこで圧倒的なアイデンティティを獲得する嫌味
これぞ我らmerphの目指す製作

製作の法則

この生地を
このデザインに使うか否か
かなり悩んだ
これだけの着丈のシャツに
縦横24cmピッチの大きなチェックで柄合わせをすると
当然用尺は3m級になる
しかし
だからこそのインパクト
それを諦めたくなかったから
思い切って工場へと生地を送り込んだ

製作の法則
ケチらず思い切ったときに
やはり納得の作品は仕上がってくる

現在店にある作品の中で
活躍する時期が一番遠いこの麻の作品が
試着一番人気である

ちなみに
これに合わせたくて急遽
白いワイドパンツを製作することになった
今度こそ
白いパンツ
皆様にも挑戦していただきたい

weiとmerphと春待ち二月

まだ雪のちらつく中
はっきりと春へシフトし始めた2つのmerphの部屋
その中で好調なのがweiのラバープリントのスカート
このアイデアには同じ洋服作りの立場から嫉妬した
シワになったレースの上にベタ塗りでラバーをプリントして
それを割いてランダムなストライプのように仕上げている

この快進撃のスカートを迎え撃つのは
merphの殿堂入りzip-up parka
merphとwei
双方のレギュラーデザインでやがてくる春を待つ

 

basic of merph

merphの各部屋に連日新作が届いています

京都はもちろん
広島でも着実に市民権を獲得している
merphのジップアップパーカー “trackleader”
夏が来るまで活躍するように
今回の
生地はコットンポンチを選びました


ashとblack
今回はカラーもbasicに

紳士淑女サイズ共に
京都と広島の店頭配備
完了しております         

Darth Maul

meprhの春が始まりました
次々とcassowaryの重い扉をくぐり
開梱された新作が
次第に秋冬の重い服を押しのけていきます

本日はこちらをお披露目

meprhのこの形はどうしてもチェスターと言われてしまいますが
厳密にはチェスターとはいえない仕様です
立場上はロングジャケットと呼んでおります

素材はナイロンコットンのカルゼ
撥水加工も施してありますが特筆の必要はない軽いものです
それよりも重要なのはこの艶やかな生地ヅラです

裏は冒頭をご覧いただければ
深紅のバイアステープで処理してあります

MR1126 appraiser
本日京都、明日広島に並びます
ご試着お待ちしてます