病は、病

先週一週間を
私は無駄にしました

始まりはよかったんです
新緑の北陸道を切り裂き
颯爽と金沢へ向かい
年明けから練っている悪巧みの最終調整に行ってまいりました
その道すがら
降り注ぐ太陽に熱せられた車内を
少し強めのクーラーで迎え撃ちながら
好きな曲をかけまくり
眠気対策の大合唱
最初の異変はサービスエリアでした

キンキンに冷えた体を
急に初夏の外気に触れさせた途端
ぞくっと背中に悪寒が走り
軽いめまいと頭痛を発症
温かいものをと
コーヒーを買ったものの
どことは言いませんが極上の不味いそれは
二口でギブアップ
そして鯖江を超えたあたりから
ガラスの喉に鈍痛発生
そうです
みなさんご存知の“風邪”を自己生成したんです

しかし
せっかくの夢の国金沢へ長旅を経て参じた以上
酒と鮨を食らわずして帰れないわけです
いつも見せない意地の見せ所です
なんとなく発熱もしていることはわかっておりました
ただ
病は気からと申します
ということは
信じなければ風邪など取るに足らないもの
そう思いひたいに滲むにわか汗や
低周波のように襲う筋肉の鈍痛をまやかしと押さえ込み
三軒の暖簾を潜りました

結果
火曜日の昼に戻って
なんとか店番をこなしたあと
残りの平日をほぼベッドで暮らしました

今週は
先週の失われた時間を取り戻します