12周年

今年も8月12日がやってきました
どうしても欲しくて
2年間待って手に入れたこの店
たくさんのお仲間に協力していただき
うまい料理と黒ラベルに囲まれて昼からお祭り騒ぎで
料理を出してくれたベトナム料理屋の大将の車が
バックしてゴミ捨て場の壁に当たって後ろのドアのガラスが粉々になり
大将が『この店、当たるわ』などと捨て身の祝辞を述べてくれたあの日から
12年経ちました

今日もこの店ではコートが売れています
どんな苦しい時もこの店を開け続けてきました
一体どうやったらこの店はこの会社は楽になるのだろうかと
卸売りはお先真っ暗
店舗出店も解決策にあはならず
そんな中で我が社の希望の光はやはりこの店にのみ降り注いでいました
答えは真逆だったんです
凡人の僕にはこれに気がつくのに10年以上かかったわけです
足りなかったのは単に『在庫』でした
卸先でも新店舗でもなく
この店のお客さんたちのための在庫でした
ひと月も経たないうちに完売してしまうコートを
せめて3ヶ月店頭に並べられるように在庫を確保しました
その上でこの店の存在です
この店を作ってよかった
この2年心底そう思います
12年の継続でこの店には『力』がついてきました
低迷してる時も助けてくれたたくさんのお客さんに業者さん
そのおかげです
本当に感謝しかありません

cassowaryはもう世の中の洋服の常識の外へ飛び出しました
実はそここそが本当に洋服が生き生きと輝ける場所です
元来
洋服には作る人間たちとそれを着る人間たちだけしか必要ないのに
あらゆる不純な要素から入らぬ関節が増えて
シンプルに物が伝わらなくなって知ったと思います
人を挟むことにより伝言ゲームはねじ曲がります
だから自ら伝えられる範囲に直接伝え私は服を手渡していきます
それではいきていけるだけの十分な数にならないと考えていました
そう思い込んでいました
しかし
それが間違っていました
その方法で伝えて渡せる人々の数は
PRをつけて卸先を何十件見つけるよりも多いのです
私は手を抜いていただけでした

さあ
三連休の最終日
記念すべき12周年を迎えた8月12日
並びに明日からのお盆の間も
お待ちしております