京都の引力

東京から新幹線で岡山へ向かう音楽家に
京都駅で途中下車してもらい
名古屋からギターメーカーさんにも参加してもらって
京都駅ビルの11階で昼食を取りながらの製作会議
初めてお会いしたギターメーカーのY氏は
偶然にも私の高校の先輩でした

京都という街は
わざわざこちらから出向かなくても
皆さんが来てくださるんです
それが狙いでここに腰をすえたわけではないですが
先人たちの作り上げたこの由緒ある街に助けられています

洋服を創る者として
やはり海外に進出というのは夢の一つになります
しかし
ここ京都で毎日たくさんの外国人の方にお買い上げいただいてるうちに
その意味さえなくなって来ました
海外のコレクションに出たところで
それほど洋服は出回るわけじゃありません。
私の力不足も認めますが
過去に勤めたレーベルでその苦労と不毛感は存分に味わいました
海外の卸売なんて博打ですから
中間に入った業者が金持って逃げるなんて
中日ドラゴンズの勝率よりはるかに上です

cassowaryには
宣伝もしてないのに
海外の方が続々いらっしゃいます
大金使ってパリだのフィレンツェだの行くよりも
この街でじっくりと洋服を創り続けていた方が
結果的に私の創るmerphは海を渡って行くんです