いつしか眩しい 男の光

洋服の世界に身を置いて20年
気がつけば当時憧れた先輩たちの年齢を超えてしまった

20年てのはものすごく長い
人生の半分をもう洋服に支配されているわけだ
そしてこの20年という歳月は
洋服の世界が変わっていくには十分な時間だった

僕がこの業界に入った頃
洋服はもっと面白かった
色々な形にあふれて
デザイナーは自分のデザインを誇らしげに世に出していた
残念ながら我々の世界は変わってしまった
洋服はそのデザインよりも
それに付随するものが重要視され
本質を見失って現象に囚われている
面白くない
雑誌の取材も受けずPRもつけないで市場を意識しない
僕のやり方は理想論などと批判される

洋服のデザイナーなどという夢うつつをぬかす商売などダメだと
20年前に両親に反対された
洋服のデザイナーってのはそう言われてしまう商売なんだ
そのデザイナーが理想論を言わずしてなんとする
大手と取引したいからそうなるように商品を作る
セレクトショップのバイヤーは売りやすい商品の話ばかりする
売れないとメーカーのせいにする
洋服を買いに行く人間の意見を聞く限り
信頼をなくしているのは洋服自体ではなく
それを取り扱う人間だと思う

さあ文句を言っていても仕方がない
じゃあどうするんだmerph!
答えは簡単だ
ってわけで
また険しい道へ
The galaxy express 999 will take you on a journey a never ending journey.