5年目の覚醒

大器と言われ続け
我々ドラゴンズファンの期待の象徴
背番号3になった今年
ついに高橋周平が覚醒した

三月末の怒涛の日々の疲れを癒すため
早めに家路に着いた昨日
冷凍してあったイカを解体し
イカキムチ炒めを作って珍しく家で黒ラベルを開けて
6時プレーボールの中日vs広島のナイトゲームを観戦
ルーキーの福が緊張丸出しのピッチング
運も悪く打ち取った当たりがぽとりと落ちたり
気がつけば四回途中で5失点
ほろ苦デビュー
敗色濃厚の雰囲気に疲れと黒ラベルでうたた寝開始
しかしドラマは七回に待っていた
それをわかっていたかのように
僕の眠気も突如として完璧に消えていた

何かざわざわした七回裏
まずは遠藤のタイムリーで一点
そこから3連続四死球で押し出し5−3になり
なおも1死満塁
ここで高橋周平に回ってくる
ナゴヤドーム全体がおそらく最高の結果を想像した
遠く離れた京都市左京区大文字の山の麓でも
ロン毛のおっさんが同じことを想像した
広島の中田はもう瀕死の状態
小細工のストライクからボールになるスライダーとシュートを周平はあっさり見逃す
解説の達川(去年までの中日バッテリーコーチ)が言う
『もうストレートしかこない、周平もそれを狙っている』
不思議な体験だ
知っている光景を見ているような
まんまと投じられた高めのストレートは
約束どおり右中間の一番深いところへ吸い込まれた

ヒーローインタビューで
ホームランを打った打撃について問われた周平は
『打球が象徴していたと思います』
と答えた
なんて頭がいい答えだと思った
そう思ったのは僕だけではなく
解説の達川もだった
『あんな答えをしたのはプロ野球選手で初めてじゃないか?』

なんとも気持ちの良い試合だった
なんだか3月のcassowaryのようだった
予算割れ濃厚だった終盤3/30
鈍感の大器吉川が奇跡のビッグイニングを演出した
毎年下馬評の低いmerphの反撃ののろしか!?
いよいよ桜も咲きシーズン本番
中日もmerphもここからが勝負