先月、展示会前に撮った満月の写真。
明後日、再び、満月だ。
このひと月、あっという間だった。
関西弁で言うところの
『言うてる間に』ゴールデンウィークがやって来た。
まさに、そんな時間の過ぎ方だった。
この『言うてる間に』という慣用句、
実に関西弁らしい。
僕は名古屋出身だが、東京で仕事している頃も、
同じ表現をするなら、皆、
『そうこうしてる間に』となった。
やはり関西は、常にみんな喋っているんだと思った。
月も満ち欠け一回り、その間に大仕事を終えて、
仕事しながら過ごしている今年の日々是黄金。
毎日の様に誰かが会いに来てくれて、
そのまま食事に出かけて楽しい時間を過ごしている。
今日を含めて黄金はあと3日。
その間、何人の訪問があるか。
楽しみにしながら、比叡山を眺めている。
その比叡山には、
今、どでかい虹が架かっている。
この仕事を始めた頃は、
もっと都会の、おおよそ、
この職業をする人間が密集する場所で仕事をする事しか想像していなかった。
中目黒か、恵比寿か、代官山か、南青山か。と。
あれから15年経ち、
僕は比叡山の見える京都の閑静な住宅街の一角で洋服の絵を描いている。
若い頃、想像していた未来より、
地味で、静かで、平凡だが、
ずっとすばらしい環境が手に入った。
案外、洋服の仕事をする上で、
僕のいる環境の方が特異かもしれない。
このまま、楽しく、穏やかに仕事が続けられる様に、
今日も明日も、明後日も、正しく、美しく、頑張ろう。