太陽湿疹。
だいたい、4月の末頃、始まる、恒例の太陽拒否キャンペーン。
夏が嫌いな理由の一つだ。
ホルモン分泌異常らしい。
大昔、太陽に当たれない人間が昼を館で過ごし、
根拠無い噂を信じて、
人の血を吸って、吸血鬼と言われたんだろう。
とにかく、太陽が嫌いだ。
節操のない全力全開の光が好きじゃない。
皆既日食のときは思う。
『ざまあみろ』
小学校の頃、野球の練習の苦しい思い出も太陽が嫌いな理由の一つ。
昭和ど根性理論で、
徹底的に体を痛めつける訓練に美学を感じていた監督の練習は、
ランニング10kmに平手打ちは当たり前。
学校生活での悪さにも部活でペナルティ。
アンド、平手打ち。
そんな苦しいとき、いつも太陽が容赦無く上から監督を加勢していた。
だから、太陽が嫌いだ。
でも、夏がやって来る。
憂鬱だ。
早く秋になってほしい。
夜の風とムシの鳴き声。
そんな季節を北山で過ごせたら最高だろう。
ムシの鳴き声を聞きながら、
軒下で黒ラベルを呑む夕べを夢見て、
今年の夏は我慢する。