彰久が勝負に出ると言った
まわりにそう言って何を勝負したか分からない連中が沢山居るが
この男
声は小さいがやる事はでかい
出会った頃よりずっと顔が凛々しいくなった
飲んだとき以外は
merphのベストとパンツ
似合ってるでしょ
10月10日リリースのニューアルバム
それとオーケストラを引っさげて
渋谷さくらホールで大コンサートを主催する
目標動員数を聞いて『勝負に出る』という言葉の価値を見た
レコード会社やプロダクションの力を借りず
自らの手と足と喉と心で彼らはそのホールを満員にしようとしている
武者震いがこっちにまで飛び火する
10月29日
渋谷さくらホール
展示会明けの集計やら生産準備やらの地獄に居る頃だ
でも
まだ僕は諦めていない
これは見なくては
そして聴かなくてはいけない
そう思っている
彰久も高稲ちゃんも世間から見ればひねくれ者なんだろう
分かりやすい方法をとらず
頑に自分のやり方を通す
そうすると皆
白い目で見る
全部知ろうとせず
好きな事を言って来る
素直じゃないなんて言うけれど
そういう人達の言う『素直』ってのは
単に『都合がいい』ってだけだ
だからどんどんひねりまくれば良いと思う
ただし真っ直ぐに
ドリルの様に
そう
壁に穴をあけるなら
ドリルにならなくちゃいけない
ぐりぐりと捻り
硬いコンクリートに穴をあけろ
穴があいて光が見えたら
昨日までの白い目が
全部真っ黒になってこっちを向く
その日が来たら
乾杯しよう