ゴーストタウンに帰還

自分が黄色い星になったのかと思う程
体中に染み渡ったサッポロ黒ラベルは
ようやく昨夜3時に抜けた
ひさしぶりに二日酔いじゃない朝を迎えて
今日から事務所に籠り
再び4月の展示会に向けて岩山をよじ登る
素晴らしい成果の代償は予想通り腰回りの筋肉の崩壊と
予想以上に貯まりまくった事務仕事の処理
2月が28日しか無い事が憎らしい
恨み節をつぶやいても何も変わらない
だから良い事を考えようと思う
今回の合同展示会参加は正直打つ手が無くて
兎に角出てみようと思ったのが期待以上の成果につながった
何もやらずに文句を言っても
神様はもうすぐその存在を科学的に否定される時代が来てしまう様な危うい存在
祈って願っているだけではやはり自分の世界は変わらない
欲しかったら願うんじゃなくて動かなきゃいけない
信じるなら自分の想像を信じなきゃいけない
だから信じてみようと思う
8年かけて積み上げて来た自分の洋服創りと僕を取り巻く環境
いつか何かに追われる様な日々から脱して
助けてくれている人に恩を返せる日が来ると信じてみる
ビルが建つ様な成功は想像がつかないが
今僕が創っている洋服はもう少しだけ世の中に旅立って良いんじゃないかと
そう思う
それを邪魔していたのは世の中だの大きな力だの言う言い訳
実際のところそれだけの事を僕がやっていないだけの事
8年前
目玉に可燃性の体液をたぎらせて
何かあればすぐに目玉に火をつけて
そのギラギラした眼で毎日誰かを睨みつけ
まわりをずたぼろにして自分も血だらけになっていた
そこからちょっと疲れて自分の殻に閉じこもり
狭い世界で傷つかない様に生きて来た
でもちょっと懐かしくなって外の世界を覗きに行ったら
案外僕が思っていたほど辛い世界じゃなかったみたい
もう少し信じる人を増やしてみよう
そして今の自分に出来る新しい立ち振る舞いをしてみよう
間違ってなかった事はそのままで良いと思う
ただ最初から正解の無い事に白黒つけるのはやめてしまおう
4月
また知らぬ間に桜が咲いてすぐに散る
今年も花見などする暇も無く
東京のどこかで10日間
必死に自分の洋服の居場所を探してる