サンプルの発注が一通り終わってから約1週間
事務所はそれまでの混乱の傷跡と共に
ぴたりと動きが止まり
耳鳴りが聞こえる静けさを取り戻す
そのど真ん中に
本当に何も届かず
何も送らず
誰も来ない1日が有る
昼飯を食って
珈琲を飲んで
アーロンチェアの背もたれを解放して
暫くボーと天井を見ていた
ただ
それは一昨日の事
昨日からじわりと慌ただしさの波が打ち寄せて
また落ち着かない磁場が事務所に波及し始めた
この期間に休みを取れば良かったと言われたが
普段から休みを取らない人間が休みを取ると
やる事は決まっている
仕事をするだけだ
休みは何度もとろうとしたが
不安で休めない
病気だと思う
三月をまた電光石火で消失して
もうすぐ4月をまた駆け抜ける
東京の展示会が晴れ晴れしい気持ちで終わる事を祈る
帰りの新幹線で
いつも食べる幕の内弁当に黒ラベルをつけるかつけないか
もう少し時間があるから
黒ラベルのために出来る限りの手を打ってみる