灰色の…

2014年の春夏の制作を

初めてテーマを掲げてやってみようと思った

興味があってそうしようと思った

ところが

出来なかった

洋服は洋服でしか無く

言葉は言葉でしかなかった

出来上がった洋服が誰かにとって大切なものになるのに

理屈は要らない

その考えを押しのけるまでの魅力的な制作方法では無かった

って

話を映像監督の友人と飲みながら話した

そこから今回の物語が始まる

掲げたキーワードと風景を聴取した彼から

『映画を撮ろう』

という言葉が飛び出した

僕はその衣装をデザインすれば良い

そのデザインはもちろんその映像にあわせて創るのだが

その関連性は僕の中だけで説明がつけば良い

それを制作後に説得するように着てくれる人に説明するのではなく

答えとして映像にしてしまう

テーマをイメージする媒体として洋服が存在する

これで僕の理解を他の人に可能な限り共有してもらえると思った

洋服で物語を表現しきるのは僕には無理だった

洋服は物語を支える一部にしかなれない

それを主役として創るのは正しい制作ではなかった

テーマ

というより

好きな言葉があり

それを表現する物語を作り

それに必要な洋服を制作した

洋服が複合的な理由で出来上がるという意味においては

テーマを持って制作した事になると思う

僕なりのシーズンテーマを掲げた洋服の制作

見つけた