2019年12月31日
現在午後3時です
29日30日と店を休ませてもらい
本日31日
13時から17時まで荷物が届くのを店で待ちながら
ちょっとだけ営業しています
まあ今日はどなたもご自宅でゆっくりされると思いますし
このまま書類の整理をしつつ
持て余した時間で2019年を振り返ってみようと思います
2019年はこのコートから始まりました
昨年の瞬殺と淑女用がなかった件を受けて
60着製作しましたが
これもまた新たな青いコートが欲しいという人口を
増やしただけの呼び水役でした
しかしもうこれで打ち止め
2020年はまた別のものを作らせてください
その次に店頭を盛り上げてくれたのは
このドルマンロングスリーブシャツ
ハイゲージのクールマックスニットを使ったおかげで
室内干しですぐ乾き
その途中にニット素材だからシワもなくなる
昨年作った半袖とともに
このアイデアが夏の正念場を救ってくれました
夏の納品は早々と切り上げて7月早々に到着したのは
スプリットファイバークロスのこのトレンチ
しっとりとしたスウェードのような仕上がりの生地面は
工場を苦しめて
『もう2度とこの生地持ってくるな』と怒られました
文句を言いながらも今年発注した96枚をしっかりと仕上げ
それも7月の頭にピンポイント納品していただいた工場の皆様に感謝
そのおかげでこのコートは8月半ば気温が35度を下回る前に
なんと50着が店頭から消えました
そしてそのトレンチの女性用の在庫が風前の灯火になったところに
真打ち登場
今年もたくさんの方に
このmerph cardinalをお買い上げいただきました
昨年と今年合わせておよそ120着の赤いコートが
京都の街角から全国や世界中へ
インターネットも使わず
店先で直接オーナーを見つけました
他にもたくさんの私の作品に
毎日毎日老若男女国籍問わず
レーベルの名前も聞かずとも
名無しに払うには高額なお代を支払って
それぞれのクローゼットへと連れて帰ってくれました
かつてこそばゆい定型文でmerphを30文字で紹介されて
ストレスを抱えながら洋服を作っていましたが
覚悟を決めてもう自分の目と耳と心が届く範囲でしか売らない
そう決めて2019年地面を裸足で踏みしめて前に進んできました
苦労と呼ぶにはあまりにも楽しく
感謝と頭を下げるには足りない
そんな毎日を過ごしてきました
おかげさまで
京都堺町六角の街角を偶然通るしかたどりつく方法がない
普通の洋服レーベルが当たり前にすることの真逆を表と言い続ける
偏屈な洋服店は
そんな環境であるにもかかわらずまたたくさんの方々に
新たにmerphを知っていただけました
それだけではなく
一年間店頭にほぼ毎日に居たことで
2年、5年、10年、15年
さらに前の会社の頃から20年間
私から服を買ってくれている方々がいることを
改めてこの目と耳と心で確認して
この人たちを裏切る服創りを絶対にしちゃいけないと肝に命じました
2019年
今の自分の全力を出し切れました
さあいよいよ今年最後の日が暮れます
皆様良いお年を
そしてまた2020年にお会いしましょう