10年目の夜明け

先日
撮影した秋冬のルックが上がってきた
早速それをcollectionページへと保管した
お時間あれば是非こちらをご覧いただきたい
ヘアメイク大倉克仁
メイク大倉香奈
フォトグラファー森川諒一
モデルShogo
気を使わず気がきく仲間で僕らはこれを撮った
まだ不慣れな部分もある
でもこれからどんどん我々独自の向上をさせていきたい

こういうものを普通はそれ専門のディレクターとかに頼むのだろうけど
僕はどうしても自分でやりたい
特別なテーマはないのだけど
出したい雰囲気があって
それは人を介してはいけない気がしている
型にはまった流儀を振り掛ければそれらしいものは撮れるのだろうけど
僕らしいものではなくなると思う
だから
関わる全員飲み仲間ってのがいい
web siteもその要素を活かせるものが出来上がったし
なんだか
いろいろなものが10年かけてようやくまとまってきたと感じている

そして
fixer hunter
非常に好評
何かを削って創り上げた感じがする自信作
これはどうしても僕も着ておきたい
迷ったが
これも一着いただくことにする

今年の秋冬は楽しい
これほど達成感は感じたことがない
工場、生地屋、加工屋、撮影チーム、ウェブ制作チーム
神戸ammon、友人、家族
あと、わが社が誇る迷える吉川
関係者すべてに感謝
本当にみんないい仕事してくれた
ありがとう
明日から東京で次のmerphの道を開いてくる
夜明けは10年目にやって来た

快進撃

9月の5連休から禁漁でも解けたかのように
cassowaryとammon共にコート類の売上が勢いづいてきた
両店で30着をお超える数の新型コートが主を見つけた
今年は獣毛の極端な値上がりで
一着の単価が上がっているにもかかわらず
昨年を大きく上回る消化スピード
納期を上回る速さで仕上げてくれた生産背景の諸先輩がたに感謝
このご恩に報いるよう
過去最高の成績を持ってお返ししたいと思う

思えばこの快進撃
TOPに乗せたこのシャツのブレイクから始まった
秋冬とはいえ7月から納品が始まっているから
最初の納品からはもう三ヶ月が流れている
その頃の入荷分がちょうど今活躍のときを迎えている
動き始めたコートと同時にそのな即戦力もゆっくりご覧いただきたい
今年のmerph
非常に快調
その上神戸にまで店がある
残り三ヶ月の2015年をさらに飛ばし
先日約束した恒例のSanctum忘年会を盛大に泥酔したい

fixerhunter

merphのフィールドコートには
狩人の名前が付いている
例えばanimaの迷彩コートはfox hunter
merphのキルティングコートはbird hunter
そしてこのラクーンファー付きの大作は
fixer hunterと名付けた
”主狩り”

パターンパーツの多さ
着丈の長さから
用尺は4m
生地はオリジナル迷彩
見積もりを見て足が震えた
でも
どうしても創りたかったmerphたるコート
きっと
これを着て街を歩けば
誰かの目をひくはず
”主を狩る者”が着るコート
今シーズンの主人公が
完成

 

 

今年最初の忘年会の約束

昨夜はiroiroデザインのサノ君と弟子のハルカ嬢を誘って
web siteのリニューアルを軽く打ち上げてきた
このデザイナーにして
この弟子あり
ちょっと体調の悪い師匠をよそに
肘を張りながらのどぶろくスタイルを決め込んで
ヲッカアホネード乱れ呑み
惚れ惚れする
楽しく飲めるバックアッパーがいるのは素晴らしい事
有限会社Sanctumも仕事のできる女子を探そうと思う

”軽く”にしておいたのは双方まだ手放しで呑みまくれない現状のため
いくつもの案件を抱える彼らと
展示会の真っ只中の我ら
だから
年末に大きなご褒美を企画して
モチベーションにする事にした
今年も有限会社Sanctumに貢献してくれた関係者を集めて
忘年会をやる
そのために作った洋服屋の中にあってはいけないキッチン
そのために買った数々の調理器具と調味料
年末に1日だけcassowaryはだしの香りが漂う洋服屋になる事でしょう
どうかその日だけはお許しいただきたい
もちろんその日が来るまでは
全力で真面目な洋服店を休みなく開ける
その日存分に遊びほうけるために
約束の日まで
あと90日

未だ咲かない花

明日から東京で展示会が始まる
だがしかし
秋冬の凄まじい納品とまだ上がってこない
残り数方の生産に未だ振り回されている九月末
何か無性に焦り無性に不安だった数日間
展示会前日になってみて気がついたのは
前回よりずっと準備ができているという事
今更ながら
外部に優秀な仲間がいるのだと確認
意外ともう制作にだけ集中していればいいだけなのでは
そう思って店に行って思い出す
一人忘れていた事を
吉川がいた
外部が優秀な分
内部に問題がある
いつか咲く奇跡の花
そう信じて今日も昨日まで毎日言った事に喉を涸らす

P__MG_1765

いつまでたっても未熟な僕らをよそに
今年の秋冬の作品たちは
優秀な成績を叩いている
あまりの生地値の高騰に一時は制作を断念しかけた作品も
じわりじわりと在庫を減らしている
やはり良いと思ったモノを信じて使い
しっかりと創る事で
魅力は付いてくるのだと
だから怖気ずやり切るべきなんだ
そう勇気付けられた
もう直ぐまた次の秋冬のデザインに入る
次はさらに思い切って
これまで以上に魅力のある作品を描きあげたい
苦しんだ過去を糧にして
次へ
どんどん
先へ
進んでいく

he is the designer

そろそろwebsiteにも慣れてきたので
ここをデザインした男について今日は書こうと思う

その男
サノワタル
京都では、いや、デザイン業界じゃ少し名の知れた男
自らが代表を務めるiroiroデザインというデザイン事務所の他
事務所に併設?いや、事務所が併設されているといたほうがいいのか
人が毎日集うカフェダイニングも運営
さらに
京都の幾つかの大学の教壇にも上がるまさにフロントマン

なぜこの男にデザインを頼んだかというと
ある日のSNSへの書き込みがきっかけだった
大まかにまとめると
『デザインはクライアントがカッコよければカッコよくなるし
クライアントがカッコわるければカッコ悪くなる』
って潔い一文が書いてあったのだ
つまり
クライアントありきの場合
相手が望む形を仕上げてこそのデザイナーの力量
って言い切っているわけだ
僕はそう多くのデザイナーと関わったことがあるわけじゃないが
これまで見てきたwebやグラフィックのデザインをする人々は
どうもこう、自分のデザインが優秀であり
それを受け入れろと言わんばかりの説明というか
説得をする人々ばかりで
その上作ってるデザインってのがどこにでもあるようなもので
発想も安易でひねりがなく
何がすごいのかわからなかった
ところがこの男は違った
おそらく本来この手のデザイナーというのはこういうものなのかもしれない
やっと本物に出会ったのだ
だから
彼に僕を分析し
僕を反映させたweb siteを創ってもらおうと思った

出来上がったweb siteはご覧の通り
法則とまとまり
シンプルながら工夫され尽くした構成
我々の持っている素材をよりよく見せることができるそれぞれのコンテンツ
それにトップページ
ひたすら酒を飲み
僕という人間を観察し
思考と嗜好をちゃんと理解してくれたのだと感じる仕上がり
つまり
悔しいくらい見事なまでに
彼はデザイナーとしての仕事を完璧に仕上げたことになる

僕ら洋服のデザイナーの成果の上げ方は少し違うが
これからこのサイトと新たに始まる展示会で
彼に負けないように仕事を仕上げて見せる
そして半期の仕事が終わったら
また関わってる全員集めて黒ラベルを一星雲飲み干す
今日は事務所で資料製作
コーヒーを入れて窓を開けた
明日はサンプルの出荷
いよいよ展示会が始まる

 

雨の夷川ダム

展示会が迫ってきた
焦る心と裏腹に工場ではトラブルの連発
途方に暮れても時間は進む
やることをやるしかない

昨日は雨の中琵琶湖疏水の夷川ダムで春夏の撮影
雨が降り風が吹き
決して楽ではないコンディションの中
思いの外順調に午前の部が終了した
撮影チームのチームワークが円熟の時を迎えている

今回のモデルは10年前から知っているショウゴ
当時まだ可愛い少年だった彼も
ずいぶん男らしくなって
ただ相変わらず無邪気な笑顔で
土産の信玄餅片手に嬉しそうに前のりで京都に駆けつけてくれた
撮影前夜はもちろん福松で黒ラベルを呑みながら
打ち合わせのはずが宇宙好きの二人は
終始宇宙の結末と量子の可能性についてしゃべりまくった

20150924_1

午後からはヘアサロンplak内に場所を移し
webサイト用に秋冬の撮影
こちらも予定した全てを時間内に撮り終えて
ショウゴを京都駅へ送り届けて
長い1日が終わった

撮影も無事終了し
いよいよ来週からは展示会
東京での長い戦いが始まる
この週末は資料製作とサンプル最後の駆け込み製作
酒は自粛
しっかり準備したら
東京で存分に飲む
待ってろ
ミンチカツにぼんじりへぎそば立ち飲みビストロ!

相思相愛

昨日の夕焼けは格別に美しく
急いで一眼で写真に収めた
一昨日までのそれとは明らかに違う色
ちょっとしばらく見惚れて店番を放棄した

今日は連休最終日
この連休非常に多くの方にご来訪いただき
1日3着のペースでコートが売れていった
これも特急で仕上げてくれた工場の皆様のおかげ
然るべき時に物があるとみんな喜んでくれる
一年に数度しか訪問できない方々にも
できるだけ多くの作品を見ていただけるように
今後もこの状況を保っていきたい
何しろ我々自身が心地よい

merphはコートが売れる
卸先様からそう言われた
お客さんからもコートを楽しみにしていると言われる
非常に嬉しい
自分が好きで創っている物が皆にも好んでもらえるというのは
存在を認めてもらっていることになる
今シーズンはいい仕事ができたと感じる
来シーズンもそうであると嬉しい
その次も
その先も
ずっと

店主と天使

9月の大型連休も残す所2日
私の店長補佐も明日の夕刻までの予定
連休にこれだけ毎日忙しかったのは初めてではなかろうか
連日コートが売れて
やっと売上日報が賑やかになってきた

慌ただしい店頭で接客をしながらも
頭は春夏の展示会でいっぱいの状況
連休明けは東京からモデルを呼んで
いつもの撮影部隊と朝からシューティング
今日はコーディネートを決める
sales agentも契約したし
official siteもカッコよくなったので
写真素材もどんどんグレードアップさせていく

IMG_6023

写真は昨日の夕方の一コマ
明後日の撮影のヘアメイク大倉くんのとこのチビ二人
cassowaryのカウンターで兄妹で中華屋をオープン
餃子70円
唐揚げ70円
青椒肉絲20円
店主響(兄)にオーダストップを無視して延々と注文も聞かれるも
厨房担当の妹まひろの可愛さにカウンターのおじさん客はメロメロ
ゴリ押しの店主と癒しの天使
この店
流行ると思う

さて本日の終盤と明日の序盤
仰せつかった店長補佐業務
しっかりと全うさせて頂く所存
久しぶりの接客
存分に楽しませていただきます

 

店長補佐

次に9月の大型連休になるのは
8年後だそうだ
赤い数字で休める稼業なら
それはもう興奮する5日間だろうと思う
しかし我ら洋服の下僕どもは
製作部隊は展示会前の追い込みの竜巻に巻き上げられ
販売部隊は始まった秋冬の大一波に飲み込まれている
よって休みなどない
休みなどではない
怒涛の9月19日から23日なだけである

しかしながら
その間の店頭は非常に活気にあふれて
皆さんが楽しそうにコートを試着し
苦しそうにどれにするか選んでる様子は
洋服の下僕冥利に尽きる

ここに来て急上昇はオリジナルジャガード迷彩のアーティクル
ベストは残り3着
やっと届いたロングジャケットは男性ほぼ全員試着
ラクーンファーの大玉フィールドコートは入り口付近で呼び水担当
この二日間いつも静かなcassowaryが大にぎわい
慣れてない我らドタバタの8時間
一人では到底無理な状況なので
私も店頭で吉川店長のお手伝い

今日も吉川店長より珈琲時刻(15:00)から
cassowaryで店長補佐の業務を仰せつかっている
事務所で春夏の資料製作を早朝からこなし
朝食抜きで鳴りまくる腹の虫を
ナポリタンで沈めたら
錦林車庫前からバスに乗って
丸太町の裁判所前で降りて
友達のカフェで一休みしてから向かうことにする
今日も天気は良好
仕事終わりのビールを楽しみに
頑張ろうと思う