a never ending journey

朝から銀行やら工場やらへ飛び回り

昼前にcassowaryに行ってみれば

70着のコートがハンガー便で届いた

検品と仕分けを吉川に任せて

一度事務所に戻り伝票を発行して再び工場へ資材をピックアップしに行き

そこから大急ぎでcassowaryへ戻り

出荷を吉川に任せて

せっせとファスナーのサイズ調整に

ドローコードカットしたりボタン数えたり

やっと落ち着いたと思って外に出たら夕焼け小焼けの西の空

なんて色しやがる

さみしくなるじゃねえか

春夏の展示会前の最大の山場を迎えた

シルバーウィークなる大型連休に心浮かれる世の中で

その間工場がストップすることに怯える我々は

我先にと工場へサンプルを放り込む

運送屋使ったら1日遅れる

だから朝から車を走らせて西へ東へ

もうこのところずっとその調子

しかしその甲斐あって

上がってきたサンプルに興奮している


2016年

僕らのそれはもうすぐ半分が終わる

11月には2016年の秋と冬の製作に入る

絵を描き

打ち合わせを山ほど重ねて

また洋服を創り上げる

反省ばかりのこれまでを

まるで何も変えられないまままた冬が来る

ただ

創った洋服の数は着実に増えている

来年の春

merphになってジャケット&コートの品番が

100着目を突破する

秋冬にはカットソーが同じく突破する

100などまだまだ始まったばかり

カウントは999まで可能

まだまだ

先は長い


The galaxy express 999

will take you on a journey

a never ending journey

a journey to the stars


大人迷彩


上がってきました

オリジナルジャガードカモフラージュの大砲2発

店頭には納品前のチェックで各サイズ1着すでに届いておりますが

素晴らしい出来栄えです

四色の糸を使って織り上げた大人迷彩

生地に金がかかったので

複雑なデザインにはめるのは非常に勇気がいる決断でしたが

思い切って今シーズン最多パーツのフィールドコートにはめました

もう一つはロングジャケット

ともに

迫力満点の仕上がり

大満足です

秋がどんどん広がり始めた今日

京都は快晴です
日中少し汗ばむ程度で

夜は寒いくらい

夜飲みに出るときはdoctorを羽織って丁度いい具合です

洋服を着るのが楽しい季節がやってきました

今日紹介したコートの出番も直ぐにやってきます

コートが揃った後から

ニットローブやフランネルのパンツが上がります

11月までの怒涛の納品ラッシュ

どうぞお付き合いください




3都市のジェネラル

我が地元名古屋でmerphを取り扱っていただいているBRIEND様より

アーカイブデザインへの別注をいただき

BRIEND cassowary ammon

三店舗限定のアンゴラビーバートレンチコート

“general”

を製作しました

先日も書いた足が震えるほど高級なアンゴラビーバーを使用

それも1着に付き3m25cm

キャメルはまさにラクダ

しっとりと艶やかな

もう一色は漆黒ではなく少し白く抜けた抜群の墨黒

思わずこちらの黒に手が出て

サイズ3を一つ我が家へ連行

体にまとわりつくような柔らかく軽い素材

艶やかな色気のある妥協のない資材と仕事

愛知県が世界に誇る超一級品

この美しい職人の努力の結晶を

使わせてもらえることに感謝

京都の取り分は各色各サイズ3着

ぜひ

一度ご試着を

さて

今季のmerph

奇跡の完璧納品

9月のシルバーウィークを万全の状態で迎えることができる

ゆっくり選んでいただくため

珈琲

お茶菓子

場合により

ビールにウイスキー

じっくりやりましょう










霧の国の衣



ブリティッシュミラレーンのオイルドクロス

去年買い込んでおいたカモフラージュを今年も使いました

今年は少し短めのフーテッドコート

展示会で人気がなく

生産を抑えたのですが

またしてもcassowaryで大好評

各サイズのこり1着となりました


表はびっしりと油が染み込み風を遮断

裏はフリースのファーを装着

京都の意地汚い寒さにも打ち勝つ仕様

サンプルからの修正も完璧に仕上がりました

面も良く上がり

生地も一級品

機能も十分に備わった

期待してなかった三男坊がまさかの大出世

という感じ

三男坊の皆様すみません


昨日

animaのフードコートが仕上がりました

今週末には迷彩ジャガードのチェスターが届きそうです

そうなると残すところ

フィールドコートのみ

今年のmerph

コートの納品優秀でございます

五陰盛苦

日本代表の試合を見ながらレイアウトの補正

結局12時までかかってしまった

その甲斐あって

ちょっと元の店に戻せた

しかし問題は

まだまだこれから納品が山ほどあるという事実

頭痛し


頭が痛いといえば

悲劇は土曜日の朝

目覚めると同時に激痛が走る

首が回らない

人生最大の寝違い

首が痛すぎて頭から肩までが全滅

仕事もできず

飲みにも行けず

フライパンも振れない

3日寝込んだ

この時期の三日の喪失

大打撃

首が回復した本日からエンジン全開と思いきや

風邪発症

五陰盛苦

季節の変わり目

皆様もお気をつけて











オータムビーム

入り口の扉の側面を経由した光が七色になって店の床を貫く

私はこれをオータムビームと呼んでいます

これが現れたらcassowaryは忙しくなるのです

先日紹介したsky navigatorと名付けたPコートが好評です

オーダー頂いた卸先様でもHP等で熱意の籠ったご紹介をいただき

反響をいただいているご様子

弊社店頭でも一番入荷を待っていただいている方が多いと聞いています

世の中

パクリだコピーだと大騒ぎですが

オリジナリティーを評価されることはデザイナーに取って非常に嬉しいことです

洋服のデザインは完全なオリジナルで作られるものは少ないと思います

すでにあるマスターピースに倣い

その上にどれだけ自分の表現ができるかになります

つまり

何もしなければ全部同じになってしまう

何かしても浅はかなアイデアなら駄作になってしまう

だから

机にかじりつき

何度も何個も絵を描くのです

消しゴムのカスと右の拳が汚れの量だけ

新しいアイデアは生まれます


10月の展示会が終わったら

4日ほど京都を離れます

次回の秋冬を秋の深まる美しい場所で

真剣に描いてこようと思います

作家が旅館に籠るように

僕も友人のコネを使い大きな部屋に格安で泊まり

2016AWを4日で仕上げてまいります


反省と改善

2015AW

工場の協力のもと

次々と新作が納品されています

昨年

納期が遅くなり

苦戦した反省をしっかりと繁栄できました

しかし

改善しきれなかったのは生産数

まだまだ体力がなく

ぎりぎりいっぱいのところまでつぎ込みましたが

Sanctum

未だに

あまりにも

矮小

情けない限りです

この悔しさを

次の糧とします



東京のエージェントが必死にこの偏屈なレーベルを

全国にプレゼンしてくれています

ずっとほったらかしだったweb siteを

優秀なデザイナーが美しくしてくれています

みんな少しでも

小さな我らmerphを大きくしようとしてくれています

その熱意に報いる方法はただ一つ

しっかり創りたい形を成すだけです

merph=形を成す

我らが冠した名に恥じぬよう

今週も肩こりと戦いながら頑張ります








アンゴラウサギでビーバー

アンゴラを大量に使用

まるで油分でも含んだかのようなリアルな毛皮のような仕上がり

この縮絨の綾目を完全に覆い隠した生地を我々はビーバーと呼ぶ

過去に使用してきた生地の中でも最も高価な素材

それを贅沢に超ロング丈のトレンチにはめた

みなさん

トレンチ

お好きでしょうか?

改めて書くまでもなく

線を描くことが好きな私は

どうしてもパーツの多い洋服を創ることに傾きがち

だからトレンチ大好物

今年のトレンチは比較的シンプル

なので生地でインパクトを

そう考え

この喉から大腸が飛び出るかと思うほどの生地を使った

私の勇気をぜひご覧いただきたい

値段がいつもより少々高いけど

その価値
十分かと

貴女のご試着待ってます


大きな世界と小さな世界

出来上がった作品に接近してみる

そこにも直線と曲線の集合がある

遠くから見ると一本の線でしかない切り替えも深さがありふくらみがある

僕らは大きすぎて見えないだけだ
糸から生地を創る

生地から服を創る

もっとこの最小単位を理解できれば

もっと洋服を理解できるのかもしれない

でも

結末の形を追い求めることも洋服を理解する方法

相対性理論とM理論の関係みたいだ

merphの洋服はどちらかといえばアインシュタイン側からのアプローチ

たまにはエドワード・ウィッテン側のからのアプローチもしてみたいが

準備がまだ足りない

全部が説明できる数式がわかったら楽だろう

けど

わからないから

それを探すことが楽しくてしょうがない

ということにしておく


苦しんで洋服創って

出来上がった洋服を見て快楽を得る

褒美もまた洋服でしか得られない悲しい民

全くもって修行のような毎日

そんな中

手元に春夏のサンプルが届き始めた

年に2度やってくる眠れない日々

これを超えて焼き鳥の待つ東京へ








sky navigator

MR1084

“sky navigator”

ポケットを配置する両脇をえぐる曲線

それに呼応するようにフロントの裾をランウドさせた

所謂

Pコートと呼ばれるスタンダードデザインに

我らmerphの洋服であるというメッセージをしっかりと植えつけた

生地は

アンゴラが主役の高級メルトン


肌触り

もうこれしかないと思った素晴らしい素材を使った


今回の秋冬

どの品番にも昨年以上に高級且つ稀少なものを使用している

金額は目玉が飛び出るものばかりだが

妥協して一つ下を選ぶことをしなかった

着る人の満足を

創る人間が邪魔してはいけない

次第に店頭を埋めていくその作品を見ながら

半年前の決断を


正しかったと感じている

我ながらこの眺め

惚れ惚れする