四年後

オリンピックが終わってしまった
深夜の仕事が手につかなくなる日本選手団の大活躍に
寝不足続きの夏だった

閉会式も素晴らしかったとおもった
特に東京オリンピックのPRショー
安倍首相のマリオ
一国の首相があの茶目っ気
素敵じゃないかと思ったら
批判されてた記事が飛び込んできた
全く
誰かの極端にネガティブな意見を世に知らしめるのが
ジャーナリストの仕事なんだろうか
逆も然り
己の偏った嗜好を絶対として物の価値を勝手に定める
僕らが取材を拒否し始めた理由もそこにある
着る人の評価以外
無責任な連中に関わりたくないと思ったから
実際
そうしてからの環境は実に健全で
洋服創りも捗っている

話が逸れた
オリンピックに戻す
選手たち本人は勝ち負けの問題だろう
それを観て僕らは
ありのまま感じればいいだけだと思う
次の東京も純粋にスポーツを楽しみたい
世界の一大イベントが四年後日本にやってくる
その頃merphの店が東京にできていたら….
僕らも四年後までに大きな目標を持って進む

健全

京都夏の風物詩
五山の送り火も終わり
まだまだ猛暑は続くとしても
秋はもうすぐそこまで来ています

例年
この時期は展示会に向けて焦りと不安の日々を過ごしていますが
展示会を卒業した我々は

じっくり少し先に店に並べるものを創っています
12年やって来て
ようやくたどり着いた自分たちのやり方です
あとはこのやり方でしっかりと結果を出していくだけです
でも
それは簡単じゃないとわかっています
難しいですがそれも楽しんでやっていきます

 

秋の足音

夏は終わりに向かっています
落日は茜色
夜には虫のオーケストラ
そして
cassowaryには着々と秋冬の召し物が届いています

これからmerphの得意な季節がやってきます
全力で参ります
いざ

同じ姿で非なるもの

昨日
私が杢グレーのカットソーを紹介したすぐあと
cassowaryがワインレッドの色違いらしきものを紹介しました
杢グレーだけと言いながら何故にワインレッド
となりますよね
詳しく説明します

写真の黒と
それからcassowaryが昨日紹介したこのワインレッド
IMG_1776 (2)
そしてもう一つ
サンドベージュの裏に山吹色の天竺を配したこちら
IMG_1782
この三色は
昨日紹介した杢グレーのウールジャージとは違う記事を使っています

裏は40/2天竺
これは同じです
表です
今回使用しているのは二重編みニットに
接結でベージュのコットン天竺が裏についている複雑なニット素材
上の二重編みニットの伸縮性が非常高いので
生地が伸びると裏のベージュが覗くわけです
写真をご覧いただくと
横に少しそのベージュの生地が覗くのがわかると思います
それぞれの色が単純なその色だけとは違う見え方をします
そこにさらに裏に配色天竺
昨日のウールジャージの同方と同様丁寧に仕上げました

丁寧

徹夜です
柔道と体操団体のせいです

そこでブログを更新
キーワードは”丁寧”

写真のカットソー
ここ数シーズン続けている
表情が素晴らしいウールのニット素材の裏に
肌触りが優しいコットン天竺を美しい配色でつけるロングスリーブ

IMG_3035今回はこの色だけウールジャージを選びました
しかし
この生地
ジャージと言いながらあまり伸縮性がなく
襟のバインダーには使えなかった
そこで数多ある杢グレイのテレコとフライスの中から
見頃のジャージ生地の杢グレイと色が合うものを探しました
些細なことも丁寧に仕上げると
やはり仕上がりで一つ洋服として格が上がります
体操の解説の人がいっていました
一つ一つの技を丁寧に仕上げることで
ミスは減り高得点が取れると
おっしゃる通りです
時々どうしたらいいのかわからない問題点にぶつかります
でもとことん考えれば納得のいく解決策を必ず見つかります
正直ちょっと妥協案で収めたこともあります
これからはそんなことのないように
より丁寧にどんどんmerphの格をあげていきます

朝っぱらから金メダル2つ!
おめでとう!

1年前の契り

昨年多くの女性のお客さんに約束しました
来年必ずwomen’sでもリバーシブルベストを作ると

お待たせしました
いかがでしょう
我ながら上出来かと

洋服がうまくできた時
心にグッとくるフォルム
それがこの作品にはあると思うのです
このライトオンスデニムとの姿
思い描いたフォルムです

 

夏、完成

東北まで梅雨明け完了したそうです
いよいよ
憎っくき夏が来ます

夏がこんなに嫌いになったのは
京都に住んでからです
名古屋に居る頃も東京に居る頃も
それなりに夏とお付合いしてまいりました
しかし
京都の夏は全く受け入れられません
ここの夏は夏と呼ぶにはあまりにも残酷で陰鬱であります
でも仕方ありません
夜な夜な舌を楽しませてくれる美味に魅せられ
この地を離れられなくなった食い道楽
事務所という名の漫画の宝庫にこもり
日本が世界に誇る文化的書物の中に
未来のmerphの楔を見つけます

散々暑いと書いてからの
実に言いにくいですが
cassowary秋冬どっさり届きました
買ってください
連れて帰ってください
まずはベストとシャツよろしくお願いします

10シーズン目

東京から戻りました
先週末の東京が異常に涼しく
ストレスなく過ごしてまいりましたが
忘れていました
京都の恐ろしさを
湿気を握れる街
モイスチャーシティー京都
やる気を持っていかれます

そんな中でも秋冬の始まった京都casswaory
続々新作が入荷し
次々とオーナーが決まっていきます
このまま行くと
次の入荷の前に完売するものも出そうな状況
嬉しい反面
在庫量に不安を覚えます

最近こちらで紹介している新作シリーズ
気になる方はお早めに

koichi ITO

新しいシーズンを始める時
多くの人から洋服以外にもう一つ楽しみにしていると言われるのが
シーズンアイコンの動物の写真
今シーズンはこの白いフクロウNyctea scandiaca
何度か紹介してきましたが
この写真を撮っているのはもう15年来のおつきあいとなった青年
初めて会った時は京大の学生さんでした
今は某企業に勤めながら作品を撮り続けています

彼の作品をアップしているサイトになります
お時間あればぜひごらんください
koichi ITO

 

予感

展示会をやめたmerphは
洋服をじっくり作る時間を手に入れました
ここ数年
展示会の足音に追われ
オーダーが付くかどうかわからないのに雑音に振り回されて
中途半端なものづくりをしていた気がします
とうの昔に気づいていましたが
実践する勇気がなかっただけなのかもしれません
それがいよいよ卸先が少なくなり
直営店を作ったことにより
踏み出せなかった一歩を踏み出すことができたわけです

これからのmerphは突然洋服を作っていきます
何時いい生地が見つかってもいいようにデザインは右のポケットに
何時いいデザインができてもいいように素敵な生地は左のポケットに
そして半年を通して出来上がったmerphの作品たちを携えて
もう一つの物語の可能性を見出していきます
その物語の話は
また冬が深くなった頃

merphは今
いろんな予感で浮ついています
予感を一個一個実感に変えていきます
さあ
明日から再びキャピタル東京
野望の実現には地道な労働とそのあとのメンチカツ
そして黒ラベルであります