12度目の春へ

街から正月気分も雰囲気も消えました
カウンターの上にあった日本酒も片付けました
悲しいですが
日常が戻って来てしまいました
また1日1日踠いて大晦日へ向かって歩いていきましょう

merphの春は少しゆっくりやって来ます
年が明けてからじっくりと企画を仕上げています
1月から急いで春を売るのはやめました
2月から地に足をつけて
そろそろ春の匂いが時々風に乗ってくる頃に
皆様の前にアライバルです

それまでは
各都市の旗艦店で何を仕込んでいるのか
店の番人に探りを入れてくださいませ
カウンターに腰掛け
珈琲や紅茶を飲みながら
ゆっくりと

 

2017

新年あけましておめでとうございます
本日よりcassowaryは営業しております

酉年の2017年
鳥類で唯一猛獣指定されているcassowaryも
飛べない鳥ではありますが
その恩恵にあずかりたいと思います

2016年は短い我が社の歴史の中でも
もっとも苦しい一年でした
色々なことが変わり
まさに再出発の年となりました
長年続けてきたセレクトショップへの卸を終了し
広島にthe 3rd heimをオープンしました
これが大きな変貌への兆しとなります
飛べない取りに翼が生えた
そんな感じでしょうか

これからの洋服の業界で
我々のように小さくも自分たちの形を追い求める洋服レーベルは
人様に売ってもらうのではなく
自分で伝える作業をしていかなくちゃいけません
これからも
merphの洋服はしっかりとそれを理解した人間だけで
着ていただける皆さんへお届けしていきます
元来
これが理想の形なんです
今までちょっとサボっていたことをやるだけのことです
良い年にします

今年もよろしくお願いします

最終コーナー突入

年末の雰囲気がプレッシャーに変換されて
デカイわりに脆い子の体を蝕んでおります
などと言いながら
実のところはただの暴飲暴食の代償です
言うまでもないことです
はい

今年はたくさん仲間も増えて
本当に楽しい酒盛りが多かったわけですが
その集大成となる12月
やはり尋常じゃないペースと酒量で日々を過ごしております
まだまだ半月近く残ってる2016年
ホームストレート迷わず飛ばします

 

旅する中年

数年前まで
どこか遠くへ出かけることがとにかく嫌でした
準備や計画が苦手で
焦ってしまうんです
ところがこのごろあちこちへ行くことが多くなりました
僕のそんな不精を知らずに誘ってくれる友人のおかげと
それから新しくできた自分の服を置く美しい店の出現が
重かった腰を浮かせました

展示会で東京に行く以外ほとんどどこにも行かなかった10年に対し
この2年は神戸に広島、金沢に鳥取島根、淡路島も行きました
名所旧跡を回るわけでもなければ
温泉を巡るわけでもありません
そういうのは僕にはあまりグッとこないんです
僕の行く先には夜通し付き合ってくれる仲間がいます
知らない街でそこに住む彼らに
いつも行ってるところへ連れて行ってもらうだけです
飲み屋で店主と仲良くなったり
スナックで隣のにいちゃんと飲み仲間になったり
ご当地のうまいもん食って朝まで飲んで
ドロのように眠って
また京都に戻って仕事します
今頃覚えた僕なりの『旅』って遊び
これからの僕の仕事と遊びの歯車を回す潤滑油になりそうです

堺町六角のガラス張りの

コンクリートの箱 cassowary
いよいよこれから二月まで
底冷えとの戦いです

暖房をつけても突き上げる寒さは
おそらく単純な気温だけの問題ではなく
歴史のある街の下に埋まる多くの怨念の仕業だと思うわけです
やがて僕もその怨念の一つになる日が来ると思います

cassowaryは2007年の夏
KAMMERと名乗って始めました
次の夏でなんと10周年です
契約時の保証金も満了を迎えます
なんども移転を考えましたが
どうしてもこの場所を離れたくなくて
意地になって続けてきました
最近店頭に復帰して思うんです
我ながら『いい店』だなと
洋服屋としてここに通う人が誇れる店に
そう思ってやってきましたが
時々
お客さんからそう言ってもらえるようになってきました
もっといい店になりたいと思ってます
そのためにも
まずは
荷物の整理です

 

冬将軍

merphの季節は山場を迎えています
昨日の京都
寒風吹き荒れる中
cassowaryは大ブレイク
残りひと月となった2016年のラストスパート
なかなかかからなかったエンジンが
ようやくトップギアに入りました

今年のコートはどの品番も順調な消化状況
ちょうど年内に売り切れるのではないかと思われます
ご購入いただいた皆様
誠にありがとうございます
まだご覧いただいていない皆様
年内は12/29まで休まず営業しますので
お近くにいらっしゃる際はのぞいてください

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アコウ

広島出張の初日
携帯死す
まず朝圏外が続き胸騒ぎ
その後検索中…になり電話であることを拒否
そして最後充電を拒否
連絡手段がFacebookのmessengerに限られる
しかしここで新たな問題発生
充電器を忘れることに気づく
周りにマックユーザーは居れど
皆新世代Macゆえコンバータ?が違う
ゆえに充電ができない
この時すでにメモリは6%
数十分後画面は暗黒面に堕ちた

散々なスタートの広島出張
しかし
そんな僕を瀬戸内の海の幸が迎えてくれた
今回のベストヒット広島は
アコウの活け造り
何ですかの歯ごたえと甘み
フグなどもう必要ない
アコウのコールド勝ち
瀬戸内が賀茂川の河口にあったらいいのに
そう思った

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気になった方もいらっしゃるだろう
その立派なお頭と骨はどうなるのか
こうなるのだ
強面の店主が作る優しい潮
文句はない
言葉もない
京都に瀬戸内の海はない
それでも生きていかなきゃならない

新しい季節へ

1年前に骨折した左肘が疼きます
そういうこともあります
素材手配の段取りミスだったり
オーダーが付かなかったからだったり
でもこれからはそんなこと考えないでいきます
作りたいもの作って
じゃんじゃん旗艦店で売っていきましょう

たくさんあるんです
12年で怖気付いて出さなかった奴らが
自分自身が気に入っているのに
つまらない世の中の事情に流されて
諦めてしまった被害者が

まずはこのスニーカーから
ブーツに見えちゃうスニーカー
新しい季節に
そろそろ歩き始めます

 

冷たい空

空が冷たくなりました
朝が遅くやってきて
夜は急にやってきます
虚との底冷えが
唸り声をあげて襲ってくるのももう直ぐです

11月は半分くらい京都にいなかったのですが
12月はみっちり京都に腰を据えて
来年もなんとか生きていけるように
2016年を締めくくろうと思います

そうそう
またドラマでmerphが使われることが決まりました
まだこれから撮影なので
情報公開OK出たら報告します
今回もなかなかのネタです
お楽しみに

白いポラリス

10月2日
島根県松江市の美保神社にて
鳴り物好きの神様に音楽を奉納するイベントがあった
地元出身のドラマー アラキユウコが
普段サポートメンバーとして参加している
Polarisとフジファブリックを従えての凱旋ライブ
merphはPolarisの衣装をデザイン
見本神社側から
『各々の正装で』というドレスコードが言い渡され
考えた末
形ではなく神聖な色という発想で
『白い生地』のみで洋服を作った

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倉庫を掘り起こし
ありったけの白い生地を組み合わせ
全員に同じ形のフードローブとドルマンTシャツを作り
フロント二人には各々にパンツを製作
ところが当時まさかの夏のような気候で
ボーカルのオオヤユウスケと
ドラムのアラキユウコは
一曲目でローブを脱ぎ捨てたが
誕生日が僕と同じ柏原譲先輩は最後まで白い衣をまとい
あの唸るベースを弾き続けてくれた

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海辺から歩いて1分の美しい境内で
夕暮れ時から始まったライブ
少し暑い秋の夜に
ゆらゆらとびりびりと
Polaris節は響き渡った
フジファブリックのライブも観れたし
気づけば朝9時に京都を出発し
何時間もかけて車でやって来た疲れなど吹っ飛んでいた

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打ち上げでは宮司様より
『白い衣』に賛辞をいただき
僕の発想が神前において正しい選択だったといてもらえた

このイベントは今年で6年目
来年もきっと素晴らしいアーティストが
音楽好きな神様に
素晴らしいライブを奉納するはず
海の幸を食べがてら
一度体験していただきたい