賀茂茄子の田楽
もちろん『つけてみ〜そかけてみ〜そ』を使用
幼馴染みのサトシが豆を蒸して作っている
地元名古屋『ナカモ』のヒット商品
上からかけたるは長文屋の七味
北野白梅町の近くに或る絶品七味
これを食ったら
有名などこぞの黒い七味など市販の物と同じレベルに感じる
PRが上手いだけのところじゃなく
純粋に味が旨いところを知っている
洋服も
PRで『こだわりのパターンと生地』
なんてみんな言ってるけど
実際
僕のまわりのパターンナーやデザイナーの仕事見ていたら
ほとんどどれも量産型ザク
いいとこゲルググみたいな物
ただ有名なPR会社や雑誌がそれを物理的に説明も出来なくせに
『こだわりの』
曖昧かつ不透明なラベルを貼って見せびらかしているだけだ
それで満足できる人が多いからそうするのだろうが
そうじゃない人と付き合った方が洋服を創る人間としては幸せだ
そう思って未だにいばらの道を血だらけで歩いている
比叡山の向こうには3つ大きな積乱雲
滋賀の方は雷か
昨夜は京都もすごかった
美しい稲光と強弱を繰り返すオーケストラの様な雨音
おかげで本日も寝不足
今夜は静かに眠らせてほしい
力強い雲と大量の雨もすぐに乾いてしまう暑さの中に
北山KAMMERは大量の新作コートに埋もれている
casswaoryへの投入は時期を見て実行しようと思うが
リクエストも沢山頂いているので
KAMMERではもうすべてを店頭に出している
そして
毎日の様に売れている
感謝
なんせ今回もコートだらけのコレクション
創りたかったから仕方が無い
『コートが売れない』
そんな事言われてもコートが創りたい仕方が無い
それにうちじゃ
『コートが売れる』
から
本当にありがたい
今日もウールリネンのトレンチコートが主を見つけて旅立った

霰天神山
完成
今日は夕方からいろんな店が大きな声を上げて食い物を売る
今年の新顔はお隣の呉服屋の倉庫前の餃子
1階の美容室のマスターは今年何に挑戦するのか
それも楽しみだ
昨年はサザエのつぼ焼きだった
祇園祭はこれから3日間が佳境
何十万人の人々が僕の家のまわりに集まる
その人達が家路についたあと
23:00過ぎの新町通りは非常に良い
ここに住んだ特権
まばらになった人
夜の街をゆっくり歩く
三条から四条までまだ灯りがついている友人の店を覗きながら
これも今年が最後
ちょっと寂しくも
ある
MR1024
納前で上がって来たこのロングトレンチコートが
凄まじく
申し訳ないけれどもsize3を一つわたくしが頂く事にあいなった
麻の太い縦糸にライトグレーの奇麗なウールの横糸
そしてピッチの広い大きなヘリンボーン
重厚な尾州の厚もの生地は大好物
これでこのコートを創るアイデアはコレクションの製作期間には
思いつかなかった
展示会設営時にピンときて
cassowaryとKAMMERエディションで行こうと決めたところに
立ち上げからずっと一緒にわたくしの服を見守ってくれている
吉祥寺のROLさんから偶然にも別注を頂いた
本納品は10月の予定
ROL&cassowary&KAMMER
3店舗に限定投入する合計14着のエレガンス
もとい
わたくしが1着さらうので13着
乞うご期待

葵橋からの夕暮れを見るのが最近楽しみだ
昨日の日中の豪雨の置き土産は
黄金色の黄昏だった
ここのところ毎日
橋の真ん中に暫く自転車を止めて眺めている
途中にコンビニでもあれば黒ラベルを片手にと行きたいが
最近じゃそれはおとがめを受けるとのことだ
そして
始まってしまった
今日からは少し長めに葵橋で夕暮れを眺めてから
御所南の飲み屋を順番に廻って帰ろう
どうせ23時頃にならないと家の前の人だかりが消えない
あそこに我が愛車 重厚騎兵CASPERで突入すれば
高い町内会費を払って祭りに貢献しているにも関わらず
通行人から非国民を見る様な目でにならまれ
交通整備の警官には一通だから迂回しろなどと言われる
だから毎年こう言ってやる
『わかった迂回してやるから町内会費返せ』
すると警官はめんどくさがって通してくれる
汗と屋台のいろんな食い物の匂い
自宅マンションの僕の自転車を停める定位置で
いろんな屋台の食いもんを広げて喰らうおばちゃん
写真を撮る人々の前を自転車で通る時に聞こえる舌打ち
明け方から始まる鴉のバイキングパーティー
高い町内会費の対価は無数のストレス
だから今年でこの街から去る事にした
祇園祭を見に来る絶好のホテルを失う名古屋の母は
相当ショックを受けているが
仕方が無い
歴史的なすばらしい祭りだが
ちょっと近くで見すぎてしまった
僕には
この祭りより
葵橋から見えるあんな風景が必要なので
中京区よ
さようなら
話しはがらりと変わる
今日
出勤途中の信号待ちで隣に停まった八百屋のトラックに
こう書いてあった
『野菜はともだち』
するとなにか
おまえは友達をトラックに乗せて京都中に売りさばき
人に食わせてしまうのか
酷いヤツだ
7月13日の金曜日
今日も眠気と戦いながら
北山で19時までの長丁場

Flavorich
瀬川健太というストイックな男が創る真摯な紳士服
8年前に合同展示会で出会い
今なお圧倒されるその創り込み
鋭い目でじっと睨む様にすすめる打ち合わせは
いつも背筋にチタン合金が添えられる様な気分になる
そのFlavorichから本日大量のジャケットが到着
cassowaryも6年目に入り
顧客層も大人が増えて来た
そうなるとこう言う洋服へのリクエストが増える
実に多くの顧客さんから頂いたリクエストに
Flavorichの瀬川君も男意気を見せてくれた
祇園祭の山場に見事に重なった3連休
多くの方が京都に来るこのタイミングで
店頭にたくさんの美しいジャケットを並べる事になった
詳細は弊社の優秀な店長よりメールでご案内
ご期待を
それからもう一つ
私の仲間の陶芸家
中田誠が15日の宵々山に
沢山の風鈴を屋台にぶら下げて
cassowaryの軒先で販売する事になった
陶芸家の創る風鈴
僕も今年は一つ息子に買って帰ろうと思っている
祇園祭期間中
cassowaryもKAMMERも休まず営業
々山、宵々山、宵山にお越しの際は

cassowaryで少し涼んで頂ければと思う

人ごみの嫌いな方は北山へ起こしあれ
黒ラベルまだ健在なので

木賊も繁殖の季節
連日の季節外れ天気で梅雨を忘れ蝉も植物も油断している
しかし気を付けろ
油断したところに豪雨がやって来る
アマタツもそう言っていた
昨夜はハイテンションおかっぱ坊主を寝かしつけ
小遣いちょこっと握りしめ
福松に乾杯に向った
皆考えは同じ
なじみの顔がさっきまで居たらしい
いつもの黄色い星の黄金水を天井に向けて突き出して
新しい命のお祝いをした
一年半前を思い出した
せっかくやる気でcassowary当番に参上したのに
空はだんだん暗くなって来た
今日から雨が続く
祇園祭も佳境を向える今週末
山鉾乱立のど真ん中に暮らす我が家に取っては
天気が崩れ人が減ると助かる
多分今日家に帰るとマンションの前には霰天神山が君臨しているはずだ
16日の晩
所謂『宵山』までの5日間
帰宅困難な日々が続く
急に立ち止まり写真を撮るおばちゃん
突如Uターンをするおばちゃん
よそ見してぶつかって来るおばちゃん
様々なおばちゃんの暴挙に気をつけながら近くて遠い我が家を目指す
祇園祭に興味がある方は多いと思う
おすすめは12、13日の晩と17日の山鉾巡航
14、15,16日の宵々々山〜宵山はお勧めできない
人も多過ぎるし屋台が出たただの縁日だから
まだ屋台のでない12、13日完成した山鉾を缶ビール片手にまわる
その方がじっくり見られるしお囃子も聴ける
17日の巡航はさすがに迫力があるから見た方がいい
ホテルも空いてるだろうし
一度お試しあれ

その知らせがパソコンの画面に公開されるのを
沢山の友人達がそれぞれの液晶画面の前で待っていた
そして遂に
7月9日午後11時半頃過ぎ
待ちに待った報告がふわりと画面に更新された
『仕事中だったら俺は行かへん』
僕らの台所の亭主はそう言っていた
寂しがり屋のお母ちゃんはきっと悲しむ
この子はそう思ったのだろう
定休日の月曜日の朝に動き出し
定休日の月曜がもうすぐ終わる頃この世界に現れた
結局
週に一度しか休みの取れない
予約の取れない料理屋の亭主は
最初から最後までを目撃できた
3232g
気遣いの出来る優しい男になるとお父さんの友達はそう思う
おめでとう
ようこそ試練の時代へ
早くいじくりましてやりたいが
まずはさんざん親父とお袋さんに愛でてもらうべきだ
手伝いが必要な頃おじさんは会いに行こうと思う
今日は写真は無し
何かのせようと思ったが
こんなすばらしい時に載せる写真が見当たらなかった

信じたくないが
今日
蝉の鳴き声を聞いてしまった
動揺した
夏が来てしまった
乱れる心をなんとか落ち着かせるために
こう考えた
『これで夏の終わりが一日近づいた』
今日も納前到着
今回の制作の中で最もエクスペンシブな生地
麻とウールの大柄ヘリンボーン
新作のショールカラーコートの他に
トレンチコートをcassowary&KAMMERに加え
吉祥寺ROL様のみのリミテッドで制作
これがまた
すこぶる男前
多くの方の目の色を変えさせる自信をもっている

今日は朝からいよいよのお知らせがもう一つ

蝉が鳴き夏が始まったと思った15分後

友人の嫁さんの陣痛が始まった

もうすぐ愉快な仲間が増える

大きくなった時

その年初めて蝉が鳴いた日におまえは生まれたんだぞ

そう教えたやろうと思う

長い一日になる

ドタバタの両親の代わりに大事な今日の事を

しっかり記憶しておく

彦星がノルマを果たした翌日
7月8日
友人が言っていた
『今日から彦星は一年間自由だ』
彼はもうすぐ2度目の結婚をする
日曜日だが今日も順調に仕事中
そろそろ眠くなる14時クオーター
見慣れた女の子が扉の前に現れた
お隣のピッツェリアの店員さん
『これ よかったら』
オーダー間違えたとの事
田和と二人迷わず両手を差し出した
我が社はここのピッツァの虜
メニューもピッツァだけで20種類くらいある
僕のお気に入りは
『マルゲリータ』『カプリチョーザ』
そしてお店の名前を冠した
『シンパティア』
味もさることながらお値段がまた財布に優しい
ビールを窒素のごとく浴びる僕が満足しても嫁さんに怒られないお会計
打ち合わせや来客があるといつもお世話になっている
事務所から徒歩13秒
『シンパティア』
北山に来るなら7時までKAMMERで気をぬいて
その後ワインをあおってピッツァはいかが

寝不足
昨夜の5時間に渡る雷フェスティバルのせいで5時まで眠れなかった
11時半まで夜更かしした息子は窓の前にちょこんと座り
ブラインドの隙間から走る紫の閃光に
『おお〜!』と興奮しながら手を叩いていた
十数発の雷が落ちた頃
ようやく息子も堕ちて行った
おかげで今日は眠気に仕事を邪魔された

何度コクリと首をもって行かれたか

相変わらず北山の事務所にはインキュバスが沢山巣食っている

今日も納前が上がって来た

すごく暑苦しいコートが早くもハンガーラックに鎮座

北山の店が次第に秋になって行く

春夏の途中から始まったKAMMER

秋冬からこそ本当のはじまり

緑の絨毯に白木のラック

そこに並ぶ尾州の生地にてmerphした鎧のごとき冬の外套

全コレクションが揃う日が

待ち遠しい

事務所に秋冬が届き始めている
納前
僕らはそう呼ぶのだが
納品前に数着
出来映えをチェックするために本納品に先駆け送られて来る
問題はなかった
merph2度目のシーズンがもうすぐ始まる
次第に大人の服になって来たと思う
これから
より大人っぽく
よりアカデミックになって行きたいと思う
merph
ヨーロッパ諸国の様々な言語において
『形を成す』事に関わる単語の始祖たる言葉
formula
これもmerphから派生した言葉
弊社のレーベルformulaもmerphからの派生である
うまく整っている
cassowaryはまだまだ夏の作品が売れている
それに届いたと言えどまだ数枚ずつ
そう言うときのためにここがある
今週末から北山で少しずつmerphの秋物を展示開始
梅雨を秋の服を見て無理矢理意識の外へ持って行く