今年も少しだけ

2018年に生地を仕込み
2年にわたってようやく需要に対応できたこちらの赤いコート
あと少しだけ残っております
でも淑女用だけ
それもサイズ1はあと1枚だけ

また何年かたったら
この生地で新しいコート作りたいと思います
それまでしばしのお別れ

それと
これに太刀打ちできるような素敵な生地を
また生地屋さんと企画できたろと思っております

さて
今後の新作入荷の予定は
近々スウェットパンツがやってくるのではないかと思われます
その後グレンチェックのロングシャツ?ローブ?が上がって
その次にキルティングライナーのフードコートへと続きます

10月の半ばからは春の仕込みも始めないと
果たして来年の春はどうなるのでしょう
日常はとりもどせるのでしょうか・・・

MR1152

MR1152 appraiser

非常に綺麗なカシミヤ混ビーバーが手に入ったので
寸法と袖口の仕上げにテコ入れをしてこちらを製作しました

濃いチャコールに少し薄い毛が混じる私の一番好きなグレーです
目付けも軽く460g
ツラは重厚に着心地は軽く
これが良い服の条件だと考えます

コートとして使えるように
幾分袖巾やアームホールにゆとりを持たせました

ラペルはいつも通りのフィッシュマウス
キリッとしながらコンパクトなこの形が好きなんです

冒頭に書いたように
生地はイタリアからやってきたカシミヤ混のビーバー
艶もあり柔らかく一目で採用決定しました

online storeへのアップ、急ぎます

MR1152 charcoal

MR1153

昨年
イタリアMANTECOの美しいCHECKの生地にて
淑女用のバルマカーンを製作したところ
C/# navyの方に連日男性の購入希望が殺到し
今年
出来レースに出走しましたところ
去年からお待ちいただいていた方のみならず
この連休
ご新規の方にもご購入いただき
この新型コロナの地獄の中で救世主となっています

全体にグレーの毛が影響した少しボケたようなネイビーのメランジ調いの中に
はっきりと浮き上がる赤い窓枠CHECKとオレンジやグレーのぼやけたCHECK
一目惚れで取り寄せました

新仕様の形はフレアシェイプではなく
ほぼ真っ直ぐに落ちた正統派フォルムです

襟元はもうmerphの標準とも言える形
着用の負荷分散もしっかり仕事しました
ウールのコートとはいえ非常に軽い着用感となっていると思います

MR1153_navy

 

 

システム収納 DIY

ずっと見苦しい棚をお見せしておりましたが
自ら設計しNABOWAのヴァイリニスト山本啓の施工にて
完璧なシステム収納を完成させました
大満足であります

無印の規制のPPボックスの寸法と
壁にすでにつけられている電源やコンセントの位置を考慮して
あらゆるサイズの資料と備品を収納できるように設計しました
正直に言うと洋服作るより楽しかった。。。

しかし
ここまで作り込んでいくとどんどん他にも作りたくなるものです
そうなるとプロ仕様の工具も欲しくなる。。。
『工具は沼ですよ』
山本啓の言葉が脳みそのべったりとこべりついています

なんて言いながらも
新作のコートの仕込みも進んでいます
今年はもう打ち止めと思っていたところに
かつて別注してたあの名作生地が
少し降り方を変えて生地屋のラインナップにストックされていたので
思わず3反オーダーしちゃいました
具体的になりましたらまたご報告します

さて
 GO  TO関係のご来訪が金曜日から増えております
もちろん休まず営業してますので
お立ち寄りください

 

anm1078EX

昨年イタリアから仕入れた生地を使い製作したバルマカーン
国内で自主企画にて柄物に挑戦しようとはしたものの
テキスタイルの企画は専門の人々の仕事には敵わない
自己満足や接客の売り文句として
『オリジナルファブリック』というステイタスを求めるのは愚かだと考えます
生地のプロ達が自信を持って売り込んできたものの中から
”これぞ”というものを探すのが最善

もう言うことはございません
洋服はスペックでも気分でもなく
プロの仕事の足し算で作るんです
生地 パターン 縫製 個性
どれが落ちてもmerphなどとわざわざ名前までつける洋服にするべきではない
正直に言うと
昔はそう言う服も作ったことがあります
もう二度とあの黒い心で服を作りませんよ

anm1078EX C/# purple

anm1078EX C/# navy

 

MR1151

MR1151 for men
本日到着致しました

昨年の割織の生地がすこぶる工場に不評で
『もう二度と持ってくるな』と言われたので
今年はさらりとしたきれいなツラの生地を送り込んでやりました

選んだ生地はT/Cウエストポイント
聞き慣れないと思いますが
要は双糸のチノクロスです
コットン100%ではなく
T/Cつまりコットンとポリエステルのツイルですので
艶と強さを兼ね備えております

着丈は過去最長の120cm(size3)
モデル180cmでsize3を着用していますが
彼の体型だと本来はsize2が理想です

身幅やアームホールの設定もmerphの寸法で一番大きい部類に入ります
ジャケットの上からもしっかり着込める設定です
詳細はonline storeに掲載しております

毎年少しずつ時にはガラリと変えてリリースするmerphトレンチ
今年は例年の生産数の半分程度しか仕込みませんでした
各サイズの在庫が10枚前後になります

humphrey

まずは淑女用トレンチ完納です
2サイズ合わせて20着
紳士用は3サイズで26着予定
合計して46着です
いつもの1/3の生産数です

今年は存続に集中します
しかし新作もしっかり仕込みました
この2年半
非常に調子が良かったのに
本当に新型コロナが憎い

ところで
ほとんど気にしている人なんていないと思いますが
実はこっそりデザインした作品に名前をつけ続けています
職業名だったりイメージの人物の名前だったり
時には地名だったり
またある時は好きな曲の題名だったり
大きな声で言わないのは
時々全く思いつかなくてちょっと適当な名前をつけることもあるので
こっそりやっています
ちなみにこのコートはhumphreyと名付けました
理由は説明しません
そんな大した理由じゃないので

さて
いつの間にかセミは鳴かなくなり
夜は涼しくなってきました
秋ですよ

資材価格

原材料が上がり続けています
特に羊毛やその他の獣毛
さらに弊社ではずっとボタンは本水牛を使用しているので
かなり厳しい
それでも下手な素材に変更して価格を抑えることを努力とするのは筋が違うと考えます
そんなことはそこらへんの量産メーカーさんにお任せします
かといって
自称ご意見番の中身の空っぽなファッションジャーナリストに
『ミニマム?ミニマル?で洗練された大人のデザイン』
なんていう物理的根拠も何もないてんぷれーとのお墨付きをいただき
第三者証明をおでこに貼って邪悪な付加価値で値段を納得させるなんて方法もいたしません
そんなことしたら
あの世に行ってから祖父と親父に転生するまで説教されるし

要するに
上がった値段の分を
ただただ物で納得させるしかございません
心底惚れ込んだ生地に
ルールや無駄な『こうでなきゃ』なんてのは一切無視して
納得のいく仕様で服を仕上げます

さて
本日新作のトレンチが届きました
まずは淑女用から
納得の出来栄えです

脇道爆走中

1年を半分に分けて
上半期に気温が15〜25度の時に羽織るコートやジャケットを製作し
下半期に15度以下の時に着る服を製作しています

古き悪しきアパレルの風習に別れを告げて
自由に洋服を作っています
そんな私のやり方は邪道と言われることもありますが
王道なんてもともとどなたかの都合のいいようにすることなので
異端上等にて脇道爆走しております

コレクター気質でも持ってなければ
新シーズンの洋服に目くじら立てて手に入れることもしないでしょうし
レーベルの名前やどなたかの第三者証明を背負った服しかきれないのも未熟な服選びです
当店ではそんなの気にせずにその時に必要な服を自分の目で選んでご購入いただいているので
製作者としても誇らしく
そして何より楽しく店を運営できています

正直コロナの影響は甚大で
油断をすればすぐにでも渦巻きに吸い込まれてしまいそうですが
できることはあるはずなので
まだまだ前をむいて進んでいきます

今年の下半期はシビアな生産で支出のバランスをとりながら
しっかりと作り込んだ冬のコートをリリースします
オンラインでもちゃんとご覧いただけるようにバージョンアップを目指しています
それからやはり接客が必要な状況もあると思いますので
オンラインでの接客なんて現代風な準備も進めています

というわけで
九月に入りましたが例年より少し遅れてコートが入ってきています
新作は入荷次第どんどん紹介しますのでお時間ございましたらのぞいて下さい

shooting 2020

恒例となっておりますmerphの記録撮影
今回は失われた2020年春夏と来たる2020年秋冬を一緒に撮影してまいりました。

ちょうどコロナが一時的になりを潜めていた瞬間に
感染防止策を万全に講じて
なんとか今回もいつものメンツでつつがなく執り行いました

毎度思いますが
それぞれのプロとの仕事は楽しいですね
スピード感と正確さ
そして緻密さ

今回も
私が考え抜いて仕上げた作品を
魅力的に
そして等身大で伝わるように
しっかりとこの写真という形に収めてくれました

新型コロナのせいで
この先も思うようにいかない時間が続くと思います
でも
だからと言って腐らず諦めず
merphとしてはmerphの服を作っていきます
そしてまた次の作品を写真に収め
打ち上げで盛大に酔っ払いたい
そう思います