five years
8月12日で六角堺町に店を構えて5年が経った
いろいろ
あった
長かった
そう思う
5年経った今
名前はcassowaryと名乗っている
ただ
僕にとってもおそらくお客さんにとっても
名前などどうだっていい事だ
そう思う
今この店にバーカウンターを創りたくてしょうがない
お気に入りのモルトやブランデーを集めて
それと前からずっと言っているが
木製のアップライトピアノも欲しい
20時を越えたら
天井のライトを消して
間接照明だけにして
誰かがピアノを弾きはじめる
そんな店にしたいなあと妄想している
僕がこの店を好き勝手に
そこらの洋服屋とは少し違うやり方で
5年もの長い間やって来れたのも
皆様のお陰
お客さん
友人
家族
業者関係者
味方の皆様方のおかげ
これからもよろしくどうぞ
誰かにとって特別な店になれたらと
そう思っている

MR4021好調
手応え通りの沢山のお問い合わせに安心している
こう言う事を書くべきではないかもしれないが
これ原価率が50%を越えてしまっている
つまり
卸取引ではほとんど利益が出ない
そんなものでも計算が立つのは
我が直営店cassowaryとKAMMERがあるから
ここがあるからこの値段でだしても
なんとかなる
とはいえども
初回の生産は血液の循環効率上ちょっと押さえ気味
直営店舗分の在庫は40着弱
これは9月まで保つか微妙な数
ファスナーの上がり次第になるが
取り急ぎもう70着程度追加生産を急ぐ
話しは変わり
日本女子サッカー代表
惜しかった
でも清々しかった
関係ないドイツのスポーツ紙が
ハンドを取らなかった主審を責めているのに
監督をはじめ
会見で誰1人それを責めなかった
それどころかシュートをはずした自分の力の無さを悔い
ちゃんと阻止できなかった得点を悔いるコメントばかり
そしてほぼ全員がこう言った
『悔しいけど全力を出し切った』
だからメダルを受け取るとき
全員が笑顔で登場して全身で喜んでいた
ブラジルが日本に負けて
『我々こそ勝利に値した』
と発言しているのは実に醜かった
人のせいにしちゃいけないなぁ
そう思った
僕もすぐ人のせいにする
にげちゃいけないなぁ
そう思っている

MR4021
このパーカ
レザーに見えるが
実は
裏毛とA4コピー用紙で出来ている
まず
裏毛(スウェット生地)にべたべたとA4コピー用紙を貼付けて行く
その後1着に必要な分の生地を粗断ちし
輪っかにして縫ってサンドウォッシュ
それから赤茶に染め
裁断して縫い上げる
サンプルからコストと上がりの面両方から改良を重ねたが
コストは改善されないまま
ただし
上がりの方は格段に良くなった
表情は着古したレザーの様に
もう一色の黒はハードなウォッシュをかけた様に上がった
共に安心した
苦労した甲斐があった
沢山の方からオーダー頂いているこのスウェットパーカ
本日よりcassowaryとKAMMERに配備完了
よろしく
どうぞ

8月8日
偶数の中でも2番目に好きな数字
やはり僕はこの数字の日に調子がいい
僕は奇数が苦手だ
理由は分からん
奇数の形が好きじゃない
1 3 7 9
特に嫌いなのは7だ
奇数で比較的好意的に接しているのは5だけだ
何度か書いた事があるが
坂井家に奇数日生まれはいない
祖父11月22日
祖母2月22日
父12月22日
母1月22日
自分12月20日
嫁4月24日
息子2月12日
弟8月12日
2だらけ
誰1人竹を割った様な性格ではないが
機嫌が良い時と悪い時ははっきりしている
話しがずれた
今日は良い仕事ができた
調子は急に良くなるものだ
昨日までまったくバットにボールが当たらなかったのに
今日は5打数5安打おまけにサイクルヒット
そんな感じだ
でも決して開店直後にこいつを見たからではない
高所恐怖症なので
翼は
授かりたくない

この雲は秋のだろ?
いいじゃない
その勢いだ
北半球
今日は事務所近くの嫁の実家に息子が遊びに来ていたので
夕方から息子を実家からさらって来て
事務所でずっとじゃれていた
陽が傾き涼しい風が吹いて来たので
近くの公園まで遊びに行って来た
滑り台にのせてやろうと思ったのだが
おそらくこの地域のガキ大将的なヤツが雑に滑っていたので
危機管理の観点から諦めた
仕方なくブランコに移動して一緒にのせてみたが
ノーリアクション
辺りをぶらぶら歩く方が楽しい様なので暫く自由にさせてみた
そこに小学3年生くらいの2人組が登場
会話を傍聴
『おまえ100万もってるか?』
『いや8万しかないわ』
『マジで100万くらいお年玉貯めたらすぐ貯まるやん』
『そうなん?ほな俺も今年からためるわ』
今年の正月はもう終わっているが
突っ込みどころはそこではない
さすが北山
京都最高のざーます地区
お子様方のお年玉も破格である
『少年 うちにコートを買いに来ないか?』
思わずそう誘いたくなったが飲込んだ
日が急激に短くなって
帰り道の夕焼けが拝めなくなって来た
秋が来るのは嬉しいが
それだけは少し悲しい

地球が崩壊して行く系統のSF映画で
その大事が始まるときの様な夕暮れだった
『最近少しすごしやすくなってきたなぁ』
などと事務所で田和と話していた矢先に降り出した夕立ちの後
恐ろしい湿気が熱を蓄えて盆地に充満した
昨日の天気は
『晴れのちサウナ』
それで的確かと思う
そんなモイスチャー満点の京都
もうすぐお盆を向える
京都のお盆と言えば
『五山の送り火』
灼熱の京都の燃え上がる
2つの大の字と舟形と鳥居に妙法
北山の事務所からは妙法が近い
今年は仕事が終わってからビール片手に見に行ってみようと思う
真夏日の続く中
北山の事務所にはいよいよこれが届いた

苦労した甲斐はある
時間とコストを蝕む親不孝者
これから少し検品と最終のむだ毛処理をしたら
店頭と卸し先様の手元にお届けする
カットソーとパンツの納品も加速し始めた今年の秋冬
少しずつ気配を覗かせる秋に向けて
準備を着々と

今日のランチはこちら
お隣さんからまたしても差し入れ
冷蔵庫の黒ラベルの誘惑になんとか勝ち
珈琲とともに半分頂いた
今日は1人だから
夕方
もう半分を暖めなおして黒ラベルと共に頂く
最近
少し夕焼け時の様子が変わって来た
雲の種類と光の具合
そして何より暑さが弱くなっている
昨日の帰り道も
いつもより汗が少なかった
ようやく秋がやって来る
cassowaryとKAMMERに届いた作品は
順調に在庫がなくなっている
今シーズンはシャツも調子がいい
特に先日入荷したMR2012は好評だ
写真が無いからwebshopを覗いて頂けたらと

それにしても眠い

ただでさえ北山の昼下がりは天然の子守唄を聴かされている様なのに

オリンピックの夜更かし三昧

いつもは15時にやって来るどうしようもない眠気が

今日は13時過ぎから首を後に持って行かれている

明日はサッカー女子

明後日は男子

準決勝を二日連続で楽しめる

出来る事なら

決勝戦もそろい踏みを願う

8月4日
cassowaryの壁を飾る書の作者
川尾朋子の誕生日だと
知らせが来た
芸術の事はよく分からんが
あいつの書は気に入っている
海外からのお客さんに何度かこれを譲ってくれないかと言われた
つたない英語で
『これはあいつが俺のために書いてくれたから絶対に譲らん』
と断った
数年前
まだ東京から京都に戻り
結婚する間での2年間
山科の友人の持ちビルに
悪友3人で一気になだれ込んだ
人間の大きさの順に6階、5階、4階と分かれて住み着いた
僕が6階
僕で6階
どれだけ低俗な人間の集まりかは想像がつくと思う
5階はバーの店主
4階は最大手広告代理店の社員
そして道路を隔てた向こう側の1軒屋に朋子が住んでいた
ビルのオーナーは大きなスーパーを挟んだ隣のマンションの最上階
僕らはほぼ毎日
誰かの部屋に集まって時間の許す限り飲み明かした
タッパーでおかずのトレードも頻繁に
調味料が足りなきゃパジャマのまま階段を駆け下りた
あのマンションの秋の夜長は最高だった
九条山か吹き下ろす風に当たりながら
ベランダで飲む黒ラベル
ラジオをつけたら偶然『高鈴』のスタジオライブ
井上陽水の少年時代をカヴァーしてた
なんでもないあの夜の事を今でも時々思い出す
もうすぐ秋がやって来る
京都の秋はハモと松茸の土瓶蒸しから始まる
来週
東京から大事なお客さんが来るから
うちの家族連れて大好きな料理屋に行って来る
おそらくもうそろそろお目当ての物が出て来る時期だ
料理の世界ももう秋だ
お盆に大文字が燃えたなら
その後は一気に世間も様子が変わる
春に桜の様に染まった鯛が
今度はもみじの様に染まって帰って来る
やっぱり
秋と冬が好きだ

家族で夜の散歩に出かけた
『お〜』
息子が雄叫びを上げながら空を指した
見上げてみるとなんとか青雲みたいな雲の合間に大きな月
息子の名前蒼麻はインドの月の神様から頂いた
太陽より月が好きだから月の神様から名前をお借りした
全力でただ燃え上がる太陽に
あまり知性や品位を感じない
その体力馬鹿を上手く利用して
肉眼にも美しい光を跳ね返し
30日をかけて満ち欠けする月の立ち位置は
魅力的だ
だから
月の様に賢く品よく育ってほしいと願い
SOMA
と名付けた
しかし
今のところどちらかというと
太陽に寄っている
色白なところだけは月っぽいが
アスペロコットンという綿がある
この綿を僕は非常に気に入っている
主に秋冬に使用するのだが
どこか綿よりウールに近い風合いを有し
ウールと混ぜて使用すると
見た目はほぼ全体がウールの質感を手に入れるが
肌触りでは綿の付き合いやすさを表して来る
昨シーズンに製作した2つのパターンパーツで設計したチノーズに
この生地を差し込んでみた
チノクロスの時は比べ物にならない上品な上がり
グレーとベージュともに
少し白く抜けた柔らかい色合い
そこも気に入っている
北山の事務所は秋冬の新作の納品待ちと
cassowaryから帰って来た春夏の在庫と
2013年の新しい企画の欠片で埋め尽くされている
やる事がどんどん増えて
日々仕事が手につかない
一つ悩んでいるところに別の連絡が入ったり
新しい資料が届いたり
気の多い僕にはもう地獄の様な環境である
明日と明後日は北山もしっかり店舗営業をしなくてはいけないし
獣は嫌いだから猫の手は借りたくないが
イグアナの手でも借りたい状況だ

Flavorichのオイルドクロスハンタージャケット
これ
欲しい
でも
サイズがまったく無理
残念
相変わらずしっかりしてらっしゃる
安心して店頭にだせる優等生ばかり
サイズさえ合えば
数着つれて帰りたいのだが
そのためには全力自転車出勤で後3年はかかると見ている
だからこのジャケットは誰かに譲る
炎天下での30分の自転車通勤をしなくても
既にサイズの合う誰かが買えばいい

葵橋は夕焼けだけじゃない

今日の蒼空は奇麗だった

この清々しい空を信号待ちしながら眺めて

またいつもの金持ち通りをこれから北上する決心をした

そしていつもよりも軽いギアで

ただ黙々と北へ向うその途中

1人の見知らぬ小学生がこちらを見ながらこう言った

『遅刻?』

突然の問いかけに意表をつかれた

『社長だからいいんだよ』

洒落の効かないつまらん答えをしてしまった

なぜそう思われたのだろうか

実は

確かに今日は遅刻だった

バレていたのか

あいつは何者なのか

明日も会えるだろうか

もし会えたら明日はなんて言われるだろうか

北山への通勤もあと半月ほどで終わる

2月からの6ヶ月間

この出勤中に起きた様々なドラマを噛み締めて

そして

残すところあと十数回となった出勤で

何か面白い事が起きる事を期待している