martial wear



股下にゆとりを与えて

更に2方向のストレッチ素材を使い

更に更に縫い目のほとんどないパターンで創った格闘服

だからMR3023をmartialと名付けた

上がりヅラは上品なルーズシルウェットパンツ

今年のシャツと合わせてみた

the 春 コーディネート


今日は温かい

京都も16度あったそうだ

これでようやく春の気配が感じられるか

2月は完全に冬に飲込まれた

そんな中次々と春物を投入したcassowaryは

それはもう街角で白い目で見られていたに違いない

でも気にしない変われない

春がようやく来るとなると

天の邪鬼は夏の服を送り込む

そして

夏が来る頃には

秋の空を思いながらウールのジャケットを送り込む

今年もずっとその調子

明日から3月

明日も16度

その後少し寒くなるみたいだけど

もう冬の力も弱まって行くようだ

春はあまり好きじゃない

でも春自体が嫌いなわけではなく

その後に夏が来るから嫌いなだけ

花見は展示会準備が忙しくてどうせ出来ないし

新緑の季節にゆっくり出来る様に

3月はしっかり仕事をしよう

この週末は忙しくなる気がする

六角も北山も在庫をしっかりマネージして店を開ける

category2


好評につき現在追加生産進行中

3月の中旬には上がるのではないかと思う

size1をご希望の方

もう少々お待ちを


春にシャツがしっかり提案できる様になったのは大きい

得意のコート類をいくら春に乱発しても

着る時期が限られるし

僕の創る服はコートはそうは安く上がらない

だから特徴のあるシャツに製作の範囲を広げる様にした


最初は凄く退屈だった

でも

ほんの少しのアイデアで劇的に存在が強くなるこのシャツと言うものに

次第に次第にはまって行った

僕の創りたいものは細かいディテールに拘り抜く伝統的なシャツではなく

気軽に日常に使い込めるもの

その上すこし

変わってるヤツ

ただ

それを狙って手数が多くなると子供っぽくなる

慎重に打つ手を吟味して

“これだ”

と思う一撃を限られた表現スペースに打ち込む

MR2014はそれが上手く行ったと思っている


現在来年の秋冬の製作に毎日飛び回り

事務所に帰ったら机にかじりつき

寝る間を惜しんでパソコンで企画書に文字を打ち込んでいる

相変わらずコートは次々と企画が決まり

もう既にパターンやサンプルが進行しているものばかり

その次はカットソー

これも長年のやりくりで今やたくさんのネタが手元にある

後はアレンジとそこから新しくアイデアを生む作業

パンツはあまり新しい事に挑戦しない

それより悪かった点を見直してじっくり完成させて行くのが良いと思っている


苦労しているのはいつもシャツ

考えても描いても目をつぶっても

長い時間何も出て来ない

それでも何かあるはずだからずっと企画書の“category2”を睨みつける

現在の秋冬の企画

“category1”コート 13型

“category3”ボトム 6型

“category4”カットソー 10型

“category5”アクセサリー 2型

そして

“category2” 1型

今日もここの攻略に一日を費やす

苦手な教科でA判定を取ってみせよう

展示会まで後42日


rainbreaker



先日紹介したMR1034の生地差し替えバージョン

ストレッチが効く防水撥水透湿素材

こいつはrainbreakerと呼んでいる

ファスナーも止水タイプを使用しているが

これは機能を期待して使用しているわけではなく

アクセントとして選んでいる

むき出しで縫い付けて美しく前を飾る事が出来るので

最近この手の生地を使う際は気に入って使っている


中に着ているシャツ

今季多用しているマルチボーダー

前を割る僕のデザインにアクセントを与えてくれるものを探して

この生地に行き着いた

綿と麻の柔らかな薄手のツイル

胸のコーデュロイポケットも思い切って白にして良かった

ボトムは長年微調整して創り続けているスラックス

それに8ozのデニムをのせてみた
今までほとんどデニムを使わなかったが

やはりこの生地は懐が深い

一気にコーディネートが楽になる

駆け込み寺みたいだ


春夏の写真を見た友人やお客さんから

沢山コメントをもらった

やはりみんな今までと少し違う明るさに驚いている様子
なかなか楽しい

Facebookでも続々写真を更新しているのでお時間あればぜひ



あっという間にやって来た月曜日

2月を締めに行きましょ

本日もよろしくどうぞ




春待ち

リネンのシャンブレー

縦糸は薄いブルーと横糸は麻本来の色

春にしか着られない玉虫ファブリック

その生地で創ったのはショートトレンチ

僕の創るトレンチはフロントがバックリと割れる

それは下に着る服をしっかり合わせてほしいというメッセージ

色合わせだけじゃなく

線も合わせてコーディネートを楽しむ

Rと直線が絡み合う線の集合体

上記の写真はそれら全てが表現できているんじゃないかと思う
shirts:MR2017_beige

bottom:MR3018_white

爽やか過ぎるか

何年ぶりかに真っ白なパンツを創った

これが撮影で使い勝手の良い事

きっと普段もそうなのだが

やはり聞こえるのは汚れに対する心配
はっきり言う

白は汚れが目立つ

仕方が無い事だ

だから汚れたら必死になって汚れを落とす

それしか無い

でもこんなにかっこ良くなれるんだから穿かなきゃ損だ


まだ空から白いものが舞い散る2月末

そんな事知った事かと春の洋服が続々とコンクリートの部屋に並べられている

3月になっても雪が振りそうな西高東低だけど

きっと東が盛り返して春は来る

事務所の八重桜の盆栽にもつぼみがついた

春は来る

花粉や黄砂だけじゃなくちゃんとやって来る




beige

コーマギャバジンのbeige

美しい光沢にしなやかな生地の柔らかさ

バーバリークロスより少し接しやすい

この生地は3パーツのバルマカーンとショートトレンチにピンと来た

思った通りの仕上がり

特にひさしぶりに創ったショートトレンチは

店頭卸先問わず好調

出来れば追加したいがもう時期を逃した

残り少ない在庫を皆さんで取り合って頂こうと思う

そしてこっちはリネンツイル
大成功の別注生地

上のモータージャケットはcassowary limited

生産した生地が中途半端に余ったので駆け込み生産してみた

素晴らしい面構えとなり満足

下の写真はまたしても微調整を施してリリースのフードコート

今回は雨風ではなく砂塵や西の空から舞い降りる黄砂を払う役割を担う

ダスターコートと名付けてみた

製品はノンウォッシュだけど

是非一度冷水で軽く洗い

皺を伸ばさず干して

麻ならではの雰囲気を楽しんで頂きたい



春のbeige

いかがでしょう

今年のmerphはちょっと爽やかじゃないかと

魔王だのウツボだの重戦車だの黒魔術師だの

相変わらず巷では酷い言われようをしているが

こんな洋服も創れちゃうんだから

たまには優しいあだ名も付けてほしい


special thanks

tarokichi ogawa


crater pile

MR4035_off

展示会で個人オーダーが集中した品番の一つ

当然そういう品番は店頭でも爆発する

予てより

インナーで使える物が少ないと友人から文句を言われ続けている

我がmerph

制作者の欲求のまま上に羽織る物ばかりを発表しているため

この手のポディションをリリースする事が非常に少ない


なぜかと言えば

特徴的なデザインを要求される立場故に

シンプルなものはわざわざ僕が創らなくてもいいじゃない

そう

思っているからだ

ところが時々シンプルでも僕が絶対に創りたいと思う事がある

それは

とてつもなく素敵な生地が見つかったときだ

今回オフホワイトと杢グレーのムラのあるパイルを見つけた

この生地

高い

それでも余計な事をせず

シンプルに仕上げるだけできっと魅力的なカットソーになると確信したので

すこしだけ裾に遊び心を盛り込んで

Vネックの長袖カットソーを製作した

生地の魅力に頼りっきりの逸品

もう一色グレーがあるのだがなぜか吉川店長が写真をアップしてくれないので

後日もう一度ここで自慢する

生地の値段が高かったから少し上代がお高いけど

着心地

ツラ

絶品かと思う

長らくインナーが無いと文句を行ってくれた友人とお客さん

あなた方のおかげで良いのを見つけた

感謝


下記にリンクを貼ったサイトで

弊社吉川店長渾身のショットをご覧ください


他にも沢山春の新作がcassowaryに届いています

もうすぐ温かくなるそうです

いよいよ春の服の出番

宜しくどうぞ

merphを創る

無心になって絵を描いて

事務所を出たのは午前5時

強烈な寒さの中

凍結した北山橋を慎重に慎重に進んで自宅に帰って来た

すぐにも眠りたいがここから少し作業が必要なのだ

低反発素材って寒いところにおいて置くと超反発素材になる

凍ったのかと思う程ガッチガッチ

暫く電気毛布で暖めないと枕と呼べる物に戻らない

こんな事四条烏丸のマンションでは体験した事が無かった

恐るべし北山

結局眠りについたのは午前6時


昨夜は何も描けないと思っていたが

いざペンを握ってみたら

すらりすらり

次から次へと

merphの新作を描き上げた

こういう事はなかなか無い

だからみっちり机に向うしかない

無心に描いていてようやくペンを置いたのが午前5時

珈琲飲みすぎて胃がもたれている

今日も右手に悪魔が宿るか

それとも見放されるか

4月の展示会まで時間は限られている
急げmerphを創る人

Chief Petty Officer

海軍士官のチーフが着るジャケット

CPOジャケット

本来は軽いメルトンなどを使い方にエポーレットがついてたりするが

今回はシャツにポケットが沢山配置してある点だけを抜粋して

更に気軽にシャツのポディションで製作した

その上がりヅラはもう完全に軍隊には関係無くなってしまった

生地は綿麻のスラブ糸を使った柔らかいオフホワイト

そこに同じく綿麻のマルチボーダーで大きなパッチパーツを叩き付けた

クルミボタンも優しい雰囲気を加速させて

春らしいインパクトのあるシャツが出来上がったと思う

要のポケットは胸だけじゃなくここにもある

もちろん何かをずっと入れて使うと言うよりは

一次的にホルダーとして入れておく程度のもの

また

男性ならわかると思うが

何となく手を突っ込んでおきたい気分が落ち着くためのポケット

個人的にもこの存在は安心する

merphなりのCPO解釈

お試しあれ


なかなか春の訪れを感じさせない京都

でも寒さなど気にもせず

堂々と春の洋服を並べて今日もcassowaryとKAMMERは営業中

立ち上がりのばたばたも落ち着いて

納品もほぼ完了した2月末

ゆっくりたっぷりご覧頂ける環境

大したものではないけれど

飲めなくはない珈琲を用意してお待ちしてます

lumberjack

“lumberjack shirt”

そう名付けた
“work shirt”

ってのは少し味気なくて

樵のシャツと名付けてみた

ポケットを配するために大きく裁断した前身頃

以前からずっとパーカで行なっているこの方法をシャツに移植しようと思っていた

当初それが全然しっくり来なくて

8年経ってようやく上手く出来たと思う

最初に思い描いたのはもっと無機質なデザインだったが

それとは異なり

作業服としての発想を盛り込んで創ってみてようやくこの曲線に納得出来た

最も悩んだのはこの曲線の始まりの位置

アームホールから始めるか

肩のヨークのから始めるか

結果ヨークの中央から始めて頷いた


そこからはいつもの僕なりのバランス崩し

作業服だけどクルミボタン

選んだ生地はロンドンストライプ

ブルーはストライプが5mm幅ほど

ブラックは2.5mm幅

共にその逆は全然気にいらなかった

パターンも改善した

シャツは表現する要素が限られる

だから着心地だったり生地だったり

物理的なスペックに重きを置く必要があると考えている

それが今までなかなか出来なくて悩んでいたが

これも8年かけてようやく出来る様になった


一年で最もシャツが輝く季節がもうすぐやって来る

今年はその季節にようやくmerphもとけ込めそうだ

すでにMR2016はサイズ切れが発生している

なので大急ぎで工場でシーリングを押してもらって

3月の中旬目処で追加を創っている

シャツを創るのがこんなに楽しいのは僕の洋服製作の歴史で初めての事

ちょっと試してみてほしい




ゴーストタウンに帰還

自分が黄色い星になったのかと思う程
体中に染み渡ったサッポロ黒ラベルは
ようやく昨夜3時に抜けた
ひさしぶりに二日酔いじゃない朝を迎えて
今日から事務所に籠り
再び4月の展示会に向けて岩山をよじ登る
素晴らしい成果の代償は予想通り腰回りの筋肉の崩壊と
予想以上に貯まりまくった事務仕事の処理
2月が28日しか無い事が憎らしい
恨み節をつぶやいても何も変わらない
だから良い事を考えようと思う
今回の合同展示会参加は正直打つ手が無くて
兎に角出てみようと思ったのが期待以上の成果につながった
何もやらずに文句を言っても
神様はもうすぐその存在を科学的に否定される時代が来てしまう様な危うい存在
祈って願っているだけではやはり自分の世界は変わらない
欲しかったら願うんじゃなくて動かなきゃいけない
信じるなら自分の想像を信じなきゃいけない
だから信じてみようと思う
8年かけて積み上げて来た自分の洋服創りと僕を取り巻く環境
いつか何かに追われる様な日々から脱して
助けてくれている人に恩を返せる日が来ると信じてみる
ビルが建つ様な成功は想像がつかないが
今僕が創っている洋服はもう少しだけ世の中に旅立って良いんじゃないかと
そう思う
それを邪魔していたのは世の中だの大きな力だの言う言い訳
実際のところそれだけの事を僕がやっていないだけの事
8年前
目玉に可燃性の体液をたぎらせて
何かあればすぐに目玉に火をつけて
そのギラギラした眼で毎日誰かを睨みつけ
まわりをずたぼろにして自分も血だらけになっていた
そこからちょっと疲れて自分の殻に閉じこもり
狭い世界で傷つかない様に生きて来た
でもちょっと懐かしくなって外の世界を覗きに行ったら
案外僕が思っていたほど辛い世界じゃなかったみたい
もう少し信じる人を増やしてみよう
そして今の自分に出来る新しい立ち振る舞いをしてみよう
間違ってなかった事はそのままで良いと思う
ただ最初から正解の無い事に白黒つけるのはやめてしまおう
4月
また知らぬ間に桜が咲いてすぐに散る
今年も花見などする暇も無く
東京のどこかで10日間
必死に自分の洋服の居場所を探してる