黄泉と黄金

そう言えば

展示会中にこんな写真が撮れた

黄泉の国からこんにちは

その後このバイヤー様に異変が無いか

心配している


今日はもの凄く寒い

北山は太陽の光が降り注ぐ中

シャワーの様な雨が降っている

花粉や気温の上下で完全に喉を持って行かれた

咳をすると魔女にやられた腰に来る
何かいい事無いかとつぶやいたら

totoBIGが当たった

ただし

6等¥570

ありがたやありがたや

昼食の弁当代にはなる

のどかな日曜日ももうすぐ終わる

明日からは怒濤の戦後処理

そして

少しずつ春の絵を描き始めて行く

終わりは始まりの大号令

ふぬけになる時間はまだまだ先

世の中が黄金を冠して浮かれているのを横目に

ガツガツと仕事しよう


魔女の追撃


長らく地道に創り続けている着丈の長いTシャツ

これにベストを合わせるのが気に入っている

『夏が来た様な』

などと浮かれた事書いたからだ

今日は冬の様に寒い

電気毛布を片付けた事を後悔した

魔女に一撃喰らってから3日経ったが

回復なし

まるで老人の様な機動力で事務所の中を移動している

本日拾う予定だった床の書類はまだそこにある

今回のはちょっと酷い
魔女の一撃の翌日

ブロックを買った時に見かけた広告の『処分品!!激安小型冷蔵庫』を買いに

再びコーナンの姉妹店に向った

運良くまだ在庫が残っていたので即購入

しかし

これを持ち上げたらきっと魔女の追撃を喰らう

そこでレジの姐さんに

『すみませんがこれ車まで運んでもらえたりします?』

明らかに姐さんの目がこう語っている

『でかい図体で何を甘えた事言ってんだ』

仕方なく事情を話した

『昨日ぎっくり腰やってしまって』

理解してくれた姐さんは優しく

『あら気の毒に ちょっと待っててね』

と館内放送で係員を呼んでくれた

そして現れた洒落た金髪のおっちゃんにこう告げた

『ぎっくり腰兄さんの車まで運んだげて』

有り難う姐さん

おかげで魔女の追撃は免れたよ


というわけで

cassowaryにようやく冷蔵庫が配備された

熱い日がやって来るこれからの季節

冷たいお茶を用意するため

ぎっくり腰兄さんという恥ずかしいあだ名と引き換えに

小さな冷蔵庫を手に入れて

皆様のご来店をお待ち申し上げる


ちなみに

その冷蔵庫に入れるお茶を買いに行って

せっかく逃れた魔女の追撃を喰らった事は

ぎっくり腰兄さんと呼ばれるより恥ずかしい事実


変化

これが僕を2日間寝込ませた魔女

素人仕事ばればれだがこれで店が広くなった

事務作業用に使っていたワークデスクは北山へ移籍

そして北山にあったローテーブルは我が家へ移籍

シンプルな店だからこそ

時々『ハッ』とする様なレイアウトチェンジをしないといけない

でもかける金もないし身体を使うしかない

材料費¥2,520のカウンター

暫く活躍してもらおう


力仕事で汗をかいて

『そうかもうすぐ夏だ』

そう感じた

賀茂川の並木も黄緑色の若葉を新調していた

観光客と新入社員がなれない街を嬉しそうに歩いている

何も変わらず8年も同じ事をして来た僕には

そんな人達がうらやましい

新しいスタートや旅立ちの報告が続いたここひと月

でもその間に悲しい知らせも2つ届いた

2人とも僕と同い年

月並みだけど

早過ぎる

毎日悩んで苦しんでいるけど

生きていられる事はとんでもなく恵まれていると思った

そうしたくてもそう出来なかった奴らもいるわけだし

逃げ出したりしないで

やれるとこまでやってみよう


4月が半分終わって

今年は春を割愛して夏が来た

きらいだきらいだと恨んで来た夏

子供みたいな事を言ってないで

少しは楽しむ工夫をしてみよう

昔好きだった夏を思い出して

山の奥へ

川の中へ

古いけど車検を通った愛車に乗って

もうちょっとゆとりのある人間になりたいと思う



魔女の一撃

昨日


まずはホームセンターへコンクリートブロックを調達に出かけた

ここは店員の若者がしっかり運んでくれるので何事も無くクリア

それを乗せてcassowaryへ向う

『いつも吉川君は机に座ってパソコンを睨んでいる』
六角通りの都市伝説になりつつある

『モニターを見つめる男』

それを阻止するためにひさしぶりにカウンターを復活させよう

そう考えて朝から張り切った

『仕事が遅れているので10時に出社します!!』


恒例の『努力目標』掲げた吉川君は

これまた恒例の不在

仕方なく24個のブロックを1人で下ろし始めた
2つを3つにしたのがいけなかった

長らく慎重に順調に付き合って来た腰の爆弾

しかし

展示会の疲れと

展示会が終わった気の緩みのせいか

少しでも早く降ろそうとしたのが運の尽き

腰に広がるあのひやりとする痛み

やってしまった

おかげで東京から戻っていた荷物も出せず

KAMMERは大混乱

コルセットをひさしぶりに投入しロキソニンの力を借りて

どうにか今日を乗り越える

落としたものを拾うのは金曜日以降

今日明日は

『しゃがまない男』


夏の進撃

昨日の私のweblogを読んだ友人から送られて来た写真

『マイナス3万点のリアクション』

いかがでしょう

いたずらもされる人間のリアクションあってこそ

これではこっちが火傷する


そんな吉川店長

本日

風邪にて早退

急遽千葉に2時からバトンタッチ

『バカは風邪をひかない』

だから

仕事ができない理由が『馬鹿だからです』と言い続けた日々も


今日で終わり

治り次第

馬鹿ではない活躍をしてもらう

東京から戻ったら

京都は夏の支配が始まっていた

なので

急いで涼しげな洋服を紹介しようと思う


今季多用しているクレーターパイル

それでレイヤードショーツを創ってみた

今季の新型

先代よりも丈が短くなっている

見ているだけでコーディネートが頭の中に溢れて来る

ぜひトライしてもらいたい


ちなみに

僕の頭に真っ先にうかんだこいつの相方は


確実に仕事をしたく無くなる

テラスのテーブルで黒ラベルを飲むには最適なコーディネートだ

そう思う

今年のmerphはあからさまに

『仕事 したくありません!』


そう叫んでいる洋服になったと感じている

それは僕の心の声だと思って頂いて問題ない

桜が散って新緑が美しく京都を覆い尽くすこれからの季節

一年で一番気が抜けてやる気を失調する

昼寝とビールと『進撃の巨人10巻』

今日は少しだけそんな時間を頂こうと思う

主演 吉川薫

4日間の展示会が終了

今回も沢山のご来場に感謝

写真は最終日の風景

展示会の風景には到底見えない

それは下記の理由故


今回

会場がレンタルレストランだったので

それを活かさない手は無いと

初日の9日はベトナム料理店フォーンヴィエットが

わざわざ京都からカセットコンロと専用鍋を持って

大人気のかに味噌トマトホルモン鍋を披露

洋服の並ぶ会場に立ち籠める異国のスープの香り

今回初参戦の吉川も昼間の仕事の質の悪さを忘れ

まるで大活躍したかの様な顔で鍋を食っていた

少し腹が立ったので
吉川に長い髪をトイレで結んで来いと指示し

同テーブルの卸先様と友人を口止めした上

激辛唐辛子ペーストをスプーン3杯投入

リアクションは10点中マイナス3万点だった

2日目は卸先様と

わたくしがイタリアンを製作し

あらゆる角度から共同で吉川を説教

猫背で話を聞く彼を何度も注意したが

12秒猫背をただすもののすぐに元通り

何度注意しても知らぬ間に元通り

さすが『低反発素材』の異名を持つ男

ちなみに

20数回あったワインを注ぐチャンスの内

彼がものにしたのは2回だった


3日目

最終の新幹線で帰る吉川に最後の活躍を期待するも

お客さんに頭を下げさせてマフラーの試着をさせるなど

暴挙を連発

始発で帰らせるべきだった

ただ

ようやくお荷物から解放されたこの日

始めて東京の友人の店で夕食を楽しめた


4日目

朝から会場が清々しいと思ったら

そう言えば吉川がいなかった

この日は金曜日と言う事もあり

来場者は友人ばかり

差し入れがどんどん届く会場に

響き渡る包丁の音と出汁の香り

この日は福松が一日限りの福松東京を開店

その風景が冒頭の写真

洋服の展示会に料理人を連れて来る新しい協業

これ気に入った

でも

会場が限られるし今回の様な特別な場所がまた見つかるとも限らない

それに体力は相当必要

1人ではしんどい

吉川君のほぼ垂直な急成長を期待する


実は今回

渋谷でも有名な幽霊が出るといわれるホテルに吉川を泊めた

わたくしが以前泊まった時も

夜中に勝手にトイレが流れた超一流の怪奇ホテル

しかし

そこはさすがに吉川薫

『良く眠れました!素敵なホテルですね!』

おそらく幽霊が今頃こう言っている

『2〜3日酷い人間に憑かれて大変だったわ』

新手の霊媒師 吉川薫

あなたの後の憑き物に取り憑きます


今回の展示会

終わってみれば吉川の独壇場だった

悪い意味のみで

ただ

それを温かく見守ってくれる卸先さんと友人に感謝しなくちゃいけない

そう思った

そしてあのデストロイヤーに日々懲りずにcassowaryに通って頂く顧客様に

一度面と向って謝罪と感謝を伝えないといけない

今年の内覧会はしっかりとそれをする時間を取ろうと思う

どうぞ

これからも懲りずに我々を宜しくお願いします


ちなみに


吉川から寝坊したとメールが来た

cassowaryの出勤時間は11:30

11:30に目が覚めた彼に

誰か量子テレポーテーション装置を貸してやってください








初陣

明日から東京で展示会

卸先殿

ならびに

関係各位

ご来場お待ち申し上げます


期間中

北山はお休みさせて頂きます

cassowaryはもちろん休み無く

新人

といえどもう半年以上経ちますが

千葉亜希子が皆様のご来店をお待ちしております

そう

今回始めて吉川を展示会に連れて行きます

引越

撮影

周年祭

さまざまな大舞台で大遅刻や大失態を披露した彼

今回は一体なにをしでかすか

卸先様の中にも彼を知る方々がいらっしゃいますし

ご期待頂いて結構です

もちろん

わたくしも皆様に楽しんで頂ける様

しっかり小ネタを仕込んで参ります


そして

今回の秋冬

新型も数多く

merph_animaもしっかりと創り込んでおります

スタイリング写真を撮る時間こそ無くなってしまいましたが

サンプルもしっかり間に合いました

今日はこれから出荷やスワッチ作りに精を出します

良い展示会になる様に

うまい酒が飲める様に

最後の準備に取りかかります

なじみの皆様

どうぞお時間ございましたら

初陣前の吉川店長に励ましのお言葉をお願いします

『だめでももともと』

これが枕詞です

よろしくどうぞ

北山スタジオ

赤いギター

Epiphoneのカジノ

試し撮りしてみた

北山の事務所は緑の絨毯に白い壁

赤いギターは良く映える


24歳の春

東京での生活が始まり

最初の休日だったかな

南青山で大学の同級生達と待ち合わせをしていた時の事

背の高いお姉様が膝丈のプリーツスカートに

トラディショナルなモータージャケットを纏い

颯爽と246を右折して行った

釘付けになった

animaを始めてからずっとあのお姉さんの再現を夢見て来た

まだプリーツスカートはトライできていないが

遂にこのモータージャケットは完成した

僕なりのアレンジはスタンドカラーではなく

ステンカラーにしてみたところ

生地は麻のシャンブレー

爽やかな春のジャケット完成

嫉妬嵐

嫉妬深い春の嵐が浮ついたうす桃色の花びらをちらしにやって来た

ただヤフーの天気予報が騒ぐ程のものでは

いまのところない

その花吹雪の中を車を飛ばし

2013autumn&winterのサンプルを

写真家吉川先生の待つcassowaryへ配送して来た

昨夜運んでおいた分と今朝運んだ分を

自慢の右腕でシャッターを切りまくっている頃だと思う

桜と新緑の主役交代のまっただ中に

僕らも次の主役のプレゼンの準備を進めている


展示会が終わって京都に戻る頃

この毛細血管の様な不気味な枝にも奇麗な若葉が鬱蒼と繁るはず

僕らのオーダーシートもそうである様に

まだまだやる事があるから後4日しっかりと眉間に皺を寄せて暮らす


配送を終えて事務所に帰って来たと同時に

また新たにサンプルが届いた

タイミングが良いのか悪いのか良く分からない黒猫さん

確かに午前中着だが10:30に持って来てくれれば

一緒に吉川先生に渡せたのに

そんな愚痴を心の中でつぶやきながら

大きな段ボール箱を開けてみた

!!!

いいぞ

いいじゃないか

素晴らしいコートが出来てるじゃないか

まさに僕のコート

僕が創ったとすぐに分かるコートが出来上がった

思わず昼飯時にパターンナーに電話をしてしまった

カラーバリエーションではなく

2種類の生地で製作した新型フィールドコート

大正解

大成功

大満足

卸先様展示会ご期待あれ

cassowaryのお客様今月末に企画する内覧会にご期待あれ

やっぱり僕はコートが得意だ

今年は新型沢山創ったし

皆さんに見てもらうのが今から楽しみだ


桜から若葉に変わり

若葉が真緑になる頃

生地が工場に届けられ

山が黄色くなる頃に

自慢のコートが店に並ぶ

いいぞ

いいぞ


朝日のちから

北山に引っ越してから朝が早くなった

だいたい7時には目が覚める

極寒だった北山の冬

さすがに動き出しが鈍かったが

春の到来とともに虫の様に活発に動いている

朝日の力は凄い

理由もなくやる気が出る

だから多少二日酔いがきつくとも

睡眠時間が3時間以下であろうとも

何とか午前10時までの朝日を浴びる用にし始めた

まだ静かな北山で

用水路のせせらぎとpolarisの『檸檬』をききながら飲む珈琲は旨い

4月5日

今日もそんなスタートを切った


ところで

最近

吉川の撮る写真がずいぶん奇麗になったと

うかつにもそう思ってしまった

このところ秋冬のサンプルの撮影に苦労していて

ちらっとwebshopの写真を見てみたら

断然僕の写真より奇麗だった

悔しいが認めるしかない

『大器晩成』

その言葉を信じて毎日様々な指示をして来たが

褒めてやれる場所が見つかった

3年経って3日分の進歩

多分うちの吉川君は金星出身だ

(金星の自転=243日)


お時間ございましたら巨匠の写真をご覧くださいませ