ガラス張りの二面にあるラックに
いかに人を引き寄せる服が掛けられるか
それが売り上げに大きく反映されます
夜食事に行く時はたまた、その後
仕事に行く時、その帰り
ここにかかったmerphを見て後日ご来店してくれます
2005年
有限会社Sanctumを立ち上げた時
まずは身の丈に合ったお家賃の物件から始めました
黎明期のざわざわとした日々は楽しく
たまに売り上げがいいと
当時のスタッフと夜の京都を上ル下ル西入東入と歩き回り
特に仕事の話もせず飲み明かしました
そんなある日
2軒目だか3軒目だかへの移動中(だったと思う)
いつもあまり通らない堺町通りと六角通りの交差点に
私が探し求めていたコンクリート打ちっぱなし
二面ガラス張りのテナントを見つけたのです

残念ながらすでに洋服店が営業していて
それもまだオープンしたてだったので
すぐさま申し込むことはできませんでしたが
(売り上げも寒々しかった。。。)
『この物件はきっと私のものになる』そう直感し
壁に貼ってあった管理会社の電話番号に
『ここが空いたらぜひ連絡が欲しい』と頼んでおいて
それから2年間
前を徹たびに堺町側のガラスにそっと手を添えて願掛けして
その時が来るのを待ちました

<オープン当初の店内>
2007年の梅雨
待ちに待った電話が鳴ります
すぐさま管理会社に赴き
交渉の末、空調とトイレを譲ってもらう代わりに
ひと月早く契約し2007年7月1日
ついにこの店を手に入れました
しかし
手に入れたのは良いのですが
内装をする金はなく
工務店さんに頼んでブロック積んでカウンターを作り
スタッフがカーテンを作り
それでストックルームとフィッティングを作って終了
今や『看板がない店』などと言われておりますが
実のところ
『看板を作る金がない店』だったわけです
当時
スタッフの数は揃っていたので
寺町御池の物件と2ヶ所で運営していました
できることなら手放したくなかったんですが
そんな体力もなく
契約期間が終わるとともに解約し
堺町蛸薬師に事務所機能のみを移して
販売は堺町六角にて集中することなったわけです
今の体力があれば継続できたんですけどね。。。
いつかまた募集がかかって
その時状況が許せば取り戻したい。。。なんて思ってます
今日も私は堺町六角におります
2025年度(2025年2月〜2026年1月)も残すところ1ヶ月半
日本中、世界中からのお客様のおかげさまで
売上高は過去最高だった昨年度をさらに大きく上回ることができそうです
この店はそんな世界中から訪れてくれる方々との接点を生み出す場所です
merphにとってはSNSやインターネットをはるかに質で上回る武器です
今日はそんな感謝を込めてガラスを磨きます
