夏を駆逐する

ここにきて再び蒸し暑さが戻ってきた京都
まさに夏の断末魔
でもいくら抗っても
日に日に秋が夏を駆逐していきます
夜は虫の鳴き声や心地よい風の総攻撃で
ついにクーラーの出番はなくなりました

昼間は暑くとも
一日を通しって感じる秋のおかげで
つい先日まで見向きもされなかったロービングのコートが
毎日のように売れております
近々渾身の朱色のメルトンで仕立てたバルマカーンも届きます

そして届きたての新型JIP UP PARKA
見た目変化がないと言われましたが
先日書いた通り寸法を完全に書き換えたのです
実はデザインを変えるより神経を使うのです

ただし
フードの形はかなり変わりました
ネック部分が長くなり
さらに首元のボリュームをだせるようになりました
完全にこれも防寒着として使える仕上がりになってます

少しずつ秋の作品が揃ってきたcassowary
本日連休の最終日
雲が太陽を遮っています
夕方には涼しい風が吹くでしょう
秋の準備に入りましょう

メジャーチェンジ

長年merphの縁の下を支えてきたジップアップパーカ
2018年の秋に新しい寸法バランスとッフードの設計を手にいれて
本日9月14日
ついに店頭へ届きました

最初だから無地で無難に生産するのがセオリーでしょう
しかしずっとやりたかったんです
2トーン

カラー品番は”malta”
イタリアのつま先にあるマルタ共和国の町並みになぞらえてつけました

そしてもう一色は”dublin”
アイルランドの首都
夜の石の町並みのイメージです

冬までの軽い防寒着として使えるように
素材はオープンエンド精紡交撚機で紡績した糸で編んだ裏毛素材を選びました
難しい説明は必要であれば店頭で
簡単に言うと
一般的な裏毛に比べ
しっかりとしたボリュームと固さがある仕上がりになるんです

さらに色合いも杢調のものを選んでいます
持論ですが
単色のもののように色褪せが目立たず
スウェット素材などの場合杢調のものの方が清潔感を感じます

久しぶりのメジャーチェンジ
店頭にてお確かめください

世代交代

世界にインパクトを与えたロシアW杯日本代表
乾のカットインがまだ鮮明に蘇る最中
新生日本代表の初国際試合
日本VSコスタリカ
若き日本代表のワクワクするサッカーを見届けました

長く日本代表を支えた面々が見当たらないスターティングメンバー
ロシアで試合に出れなかった者
最後の最後に置いていかれた者
ロシアにすら行けなかった者
その悔しさをぶつけることを期待している実況の安いセリフを嘲笑うように
ピッチを駆け回る選手たちはただただ楽しそうでした
あの試合を観た人々は皆心を躍らせたんじゃないかと思います

かくして
日本代表は世界に名の知れたスター選手たちの築いた一時代に終わりを告げ
新しい希望の星々が輝く新時代の幕が開けました
まさに理想的な世代交代
しかしきっと王者たちも黙っていないでしょう
さあ日本代表が強くなりますよ
ワクワクします

さて
話は変わって我らがmerph
長くレーベルを代表するアイコンだったスウェットパーカ
今シーズン久しぶりの大幅モデルチェンジを敢行しました
フードの設計に寸法
全く新しくなっていよいよこの週末お目見えです

 

othello

届きました
今年のコート一番手は淑女のバルマカーン

今年の春
青い紳士のバルマカーン
ご来店いただいた多くの女性から淑女用を製作しなかったことに
お叱りを受けました

あれから半年
そんな皆様の声をしっかりと反映し
仕上げました

着丈は春の紳士用とほぼ同じ長さ
襟の大きさもほぼそのまま

生地は一目惚れしたロービング
ざっくりと
大きく交差する白と黒
カラー品番はothelloにしました

散々迷った裏地は
深く怪しげな紫のタフタ

いかがでしょう

追って紳士用も近く届きます

朝のいつも

店頭で全ての仕事をするようになっておよそ半年
繰り返す朝の行動が身に染み込んできて
一つでも抜けると落ち着かなくなってきました

だいたい起床は7時くらい
歳のせいか目覚ましは不要です
二日酔いの朝の方が喉の渇きで5時に目が覚めます
それから軽く朝食をとってcassowaryを目指します

ほぼ毎日
某都市銀行に立ち寄り入金や振込をするのですが
この銀行の警備員のおっちゃんがすごく素敵な方なのです
我々のような頻繁に顔を出す客はほとんど覚えていらっしゃるようで
さらにその来店時間も頭に入っているんです
今日はいつもより早く9時に入店したんですが
私を見つけるやいなや右手をあげて
『お、今日はいつもより早い』って声をかけてきました
操作のわからないご老人に対するちょうどいい温度の言葉遣いと
はっきりとしたわかりやすい喋り方
警備員にしてあの銀行で一番の接客のプロです

その心地よいいつものコミュニケーションをから始まり
店に着いてからは表のトネリコにたっぷり水をやり
その間に湯を沸かし
ゆっくり丁寧にコーヒーを入れます
ドリップパックのコーヒーも
じっくり入れれば驚くほどうまく淹れられます

さあ快晴の月曜日
あの警備員のおっちゃんに負けないように
今日もcassowaryで洋服仕込みながら頑張ります

なんでもないものこそ特別に

仕上がりの面構えはただのロングスリーブのカットソーです
しかし
そのなんでもないものに特別な仕事を施すと
その作品は毎年リリースされるレギュラーデザインとなります

発想は単純なこと
ウールや麻などのコットンとは違う風合いの良い天竺やポンチを使いたいけど
肌にはストレスが強い
一枚仕立てで作れば中にコットンのTシャツを着なくちゃいけない
でも設計の違うものを着れば必ず縫製位置のズレが表に響く

だから
肌ストレスを解決するために40/2コーマ天竺を同じ設計で裏に配したわけです
もう一つの私の洋服作りのルール
『着ていない時も見て満足できる作品であること』
大事にしているこのルールを守るため
表の色に対して美しいコンビネーションとなる色で裏を選んでいます

仰々しいコートも
こういうなんでもない作品も
私が作る価値がないとダメだと思っています

online store KAMMER

MR4123_black

MR4123_terra cotta

 

昨日の自分を超えろ

昨年の最初のコートはこれでした
仕上がりを見て
正直自分が作ったものとは思えませんでした
20歳そこそこでこの業界に入って
あの頃絶対に追いつけないと思っていた恩師達の服の佇まいが出ていたんです
それは決して形や生地を目寝たという意味ではなく
洋服の要素全てで醸し出すものです

今年もあの佇まいが出せるか
やるだけのことはやりました
ひとまず第一弾の職出しはおわり
10月までの納品を待つばかり
常に現状の自分をアップデートできるように
そうするのがものを作る人間の基礎だと思います

8月生まれと9月生まれ

堺町六角在住11年
周りを見れば500年や150年なんて店ばかり
そんな重鎮たちと比べれば
まだ視界もはっきりしない赤子です
でも
洋服店の中ではこの通りで一番の古株になりました

お盆中
11周年を迎えた旨をお客さんに伝えると
みなさん同じように時間の流れの速さを感じられているようでした
同時に続けていることへの労いの言葉をいただきました

私が独立してこの会社を始めてから
お取引をしたり知人がオープンした洋服店は
次々と店をたたみ
大手を除けば型で数えられるほどしか残っていません
原因は確実に見えています
だから私の店はその原因に対しアクションを起こしました
よくファストファッションや大型通販サイトのせいにするよ服屋がいますが
それは原因ではなく状況にすぎません
時代が変われば取り巻く環境も変わります
当然です
そんな中で原因をちゃんと見つけられるかどうか
そこが重要だと思ったから
今のやり方になったわけです
でも
まだ完璧ではありません
これを関わる人間にも理解してもらわないと
そこが今抱えているmerphの課題です

8月に11周年を迎えた京都の次は
9月に広島が2周年を迎えます
今年は諸事情で9月9日ではないのですが
月末の9月29日に恒例となりつつある音楽祭を開催します
広島の皆様
またthe 3rd heimの2周年と
カープの三連覇を乾杯しましょう

秋の光線

季節が秋に向かい始めると
この光線がcassowaryの床を貫きます
暦が進むにつれて
はっきりくっきりと
そして次第に長くなって行きます

八月という月は洋服製作会社としては眠れぬ日々が続くひと月です
お盆という工場の動かない一週間
前後の混雑も配慮すると
ほぼひと月納品がピタリと止まります
今年はそんな中
カットソーを盆明けすぐに投入していただけたり
極小レーベルに対し愛のある工場様に救われております

一時期の酷暑は過ぎ去ったものの
やはり怨念の街京都
風吹けど雨降れど地獄の底から熱気が染み出して来ます
昨日までの涼やかな風も
本日9時をもって初期化されました

されど
確実に秋へのアップデートは進むのです
気を抜いちゃダメなんです
涼しくなったなあ
なんて呟く頃には
私は半袖を企画する日々を送らなきゃいけないので

日常の衣

私が作る服で
おそらく一番シンプルな作品
でも
デザインとしてシンプルでも
そこに理論が存在するものが好きなんです

今回も綺麗なウールのポンチを見つけたました
もちろんいつも通り裏には40/2コーマ天竺を添えました
ウールのカットソーは素肌に着るわけに行きません
チクチクとストレスを与えて来ます
だけど重ね着で下に何か着れば
設計のズレが主役の邪魔をします
だから
同じ設計図で裁断されたコットンを裏に添えるのです

ただ添えるだけじゃmerphの仕事じゃありません
印象的なコントラストを与えます
これは来ているときにちらりと見せるためと皆さん感じられ得るそうですが
作り手としては違う考えで行なっています
私がこういうコーディネートをするのは
洋服が着用時以外も作品として満足のいくものにしたいと考えているからなのです
パイピングや裏地の選び方においても
食事に行った店で預けたコートを店員さんなり
隣の席の人なりが思わず見てしまう
そんな価値をmerphの服にもたせたいのです
一生懸命働いて稼いで来たお金を使っていただくのですから
これを私は”こだわり”とはよびません
”当たり前”と言い続けます

もしうちのスタッフがどなたかに私の服作りに関し
何かしらを”merphのこだわり”と申し上げましたら
すぐに『merphお客様相談室室長 坂井』までご一報ください

2 3 4 5 6 78 9 10 11 12