鰻ざく

うまいものを食わせてくれる店があります
そこでいつも思うのは
基本は大事だということ
修行は嘘をつかない

洋服もやっぱりそうだと思います
頑張ります

 

伏兵の特大アーチ

半袖シャツ
私がデザインする余地を与えない
すでに完成されたAnonymous design
そこにいかにmerphとしての個を盛り込むか

夏は暑い
いかに生地が薄くても
何を着たって大して変わらない
じゃあどうしたら快適か
やはり風を通すこと
暑い時みなさんTシャツの裾をバサバサさせて
体と服の間に溜まった生ぬるい空気を外に出すでしょう?
その状態を常に作れれば
多少夏の不快感は解消できるのではないかと
それがドルマンシリーズを作り始めた理由です

着用の見栄えは
いたって安心できる黒い半袖シャツとなります
ドルマンスリーブに引かずトライしていただきたいと思います

ちなみに素材はクールマックスファブリック
高機能もさることながらこの生地の面が非常に美しいのです
そしてニット素材にしてシャツ工場で縫える程よい張りがあるんです
このシャツ
隙間はたっぷりですが隙はありません

半袖シャツという
私にとって最大の鬼門
その苦手なカテゴリーから
ついにお届けするmerphからの満点解答
お待たせしました

31

暑い
31度
京都の夏が始まります
日差しがジリジリと血液中のソラレンとやりあって
今まで長袖に守られてきた両腕を赤く腫れ上がらせます
紫外線アレルギーの黒巨人はどんどん弱っていきます

しかし
これから店は忙しく
コートの制作は佳境に突入
へこたれている場合ではない
と言うわけで
友人の店で和牛マルシンのローストを噛み砕いてきました
おかげで今日はビシビシとやる気に溢れ
朝から次々とコートの原案を仕上げてやりました

店頭は半袖類が出揃い
これから長く厳しい夏を迎える準備をご提案させていただきますが
meprhの制作スケジュールとしては
紅葉を迎える頃の仕込みに入ります
さあ好調を持続する春夏の向こう側
得意の秋冬を爆進すれば
ようやく卸をやめた決断を『正解』と証明できます
暑さにも負けず
二日酔いにも負けず
ここから幸せな未来を夢見て頑張ります

濡れぬ先の傘

忘備録として

『この辺りの作品は
五月末までは着る』
来年からの制作スケジュールのために
データとして覚えておこうと思います

毎年春の羽織ものに関して
『いつ頃まで着れますか?』と言うご質問をいただくわけですが
世の中の言霊とは怖いもので
『夏日』と言う言葉が聞こえて来ると
もう半袖だけでいける気がしてしまうんです
でも
事実今日も私はMR4116を羽織って出勤したし
夜は薄手のシャツ生地では寒いと感じる日が続いています
春は短いと大好きなコートの制作を控えめにするのは
『コート屋』と言われる当店にとては恥ずべき行為
やはり怯まず春もどんどん作っていきたいと
そう思うので

congratulation

cassowaryは土地柄来客が全て海外の方だけという日がある
それも週に何度もあったりする

若かりし頃
バンドマンになろうと
何度も聴き直したガンズアンドローゼズやハノイロックス
ビートルズにラモーンズのおかげで
なんとか英会話には困らない程度はある
しかし完璧では当然ないが
臆せずなんでも話すようにしている
その姿勢や度胸を組んでくれて
店頭では海外の人たちにたくさん洋服を買っていただいている

そんな店頭でのコミュニケーションの中で
欧米の人たちによく言われる言葉が
『congratulation』だ
私の作っている洋服とこの空間を手に入れていることに対して
そう言ってくれる
恥ずかしながら
そんな褒められるような立派な状況じゃないのだけど
彼らのその賛辞は非常に嬉しい

今はまだ京都と広島にしかない我々の部屋
ずっと言い続けて
そろそろ口だけだと言われそうだけども
何事もまずは口にして自分に重圧をかけなきゃ動かないので
必ず
いつの日か
東京merphを

曼殊院

自宅からすぐなので
今日は朝から曼殊院へ行ってきました
たどり着くまでの道のりも緑に覆われ
日差しの強い今日も
空気は凛と冷たく
緑は心なしか街中の木々よりも濃く見えました

ここはさすがに観光客も少なく
雄大な庭を独り占め
ただ奥にいらっしゃる
元三大師木像や黄不動の絵は独りで見るのは少しゾッとしました
他にも幽霊の掛け軸もありました
その横には
『この掛け軸を写真に撮って帰られると
体調に異常をきたす方もいらっしゃるようです。
撮影はご遠慮ください』
との注意書き
ワクワクします

酒呑童子の絵巻に
武田信玄や徳川家康の書状など
ぞわぞわするものが沢山
気に入りました

紅葉の時期も素晴らしい景色を拝めるようです
その時期にも必ず訪れてみようと思います

無謀と深謀

『もっと在庫があれば』
京都と広島の2軒の店舗でしか販売していない
我々のレーベル『merph』
しかしその生産数はかつて十数軒の卸先があった当時より増えている
それどころか
足りない品番も増え始めている
春が始まる前
まだ雪がドカドカと降るうちに姿を消す品番
いよいよ活躍する今この時に
初回の入荷枚数がもう一度あれば
嘆いても時すでに遅し
ギアはすでに秋へとシフトしている

やはりもう1店舗京都と同じくmerphを消化する店が欲しい
そうすれば生産数と売上のスピードと在庫量の黄金律が完成する
その街は間違いなく東京であるのはわかっている
ずっとそのつもりで頑張っているものの
なかなかタイミングが訪れない
あと少しという時に
試練のように何かが起きる
『だから面白い』なんて気楽にいうってくるやつもいるけれど
そんな試練ない方が楽しいに決まってる

秋冬の新作も今日一つサンプルが届いた
不思議なもので
未だにしがった新しい洋服の迫力は
アップデートされていく
自分の成長を信じる勇気を持って
秋冬の生産に入りたい

瑠璃の季節

photo by Yukiko Shinada

桜に紅葉
京都の観光シーズンはこの二大樹木の晴れ舞台に注目が集まりますが
長年京都に住んでいて
一番美しいと思うのはこれから夏に向かう若葉の季節です

タイトルの写真は京都大原の瑠璃光院
昨日休暇中の科田から送られてきた写真です
非常識に磨き上げられた床に
周りを覆う新緑が映り込み
幻想的な空間を作り上げてくれます
数年前まではさほど知る人も多くはなかったのですが
スマートフォンで撮影してもこのインパクト
インスタグラム全盛期の昨今
瞬く間に話題の観光スポットになってしまいました
しかし
その人混みを覚悟してでも一見の価値あり
京都へお越しの際は
ぜひ足を運んでください

五月の日差し

cassowaryの店先にシマトネリコを持ってきました
五月の日差しを浴びて
今日は一段と力強く見えます
この木は日光を当て水をしっかりやればどんどん育ちます
しかし
屋内に入れて日光が届かないと
ものすごい勢いで弱っていきます
太陽に当たると発疹が出る店主とは真逆です
五月の日差しは一年で最も危険です

昨日は嵐のような横殴りの雨でしたが
今日は穏やかな日差しが戻り
少し風が強いものの
まさに行楽日和
気温も上昇中
上着を脱いでTシャツがいよいよ表舞台へ登場です

さあ
快晴の5月3日
ゴールデンウィークも本日より後半戦突入
9連休なんて声も聞こえる中
cassowaryとthe 3rd heimはそんな皆様のご来訪を楽しみに
それぞれのmerph格納庫でお待ちしています

 

小さな森

cassowaryという鳥は
和名では火食鳥と呼ばれ
一撃で人を殺すドロップキックを繰り出し
黒づくめに青い顔と赤い髭という
なんとも存在感のあるイデタチをしています

しかし
この鳥は生態系に大きく貢献する創造者でもあります
主食である果実を丸呑みし
自由きままに大平原を闊歩しながら
自然の赴くままにフンを撒き散らします
そのフンには消化されなかった果実のタネが含まれ
やがてフンを肥料に新しい樹木が芽吹きます
つまり
本人は己の食欲を満たして排泄を繰り返すことが
新たな森を産み
そのおかげで森でしか住めない動植物の新たな生態系を切り開くわけです
無意識無関心のチャリティー
これこそ真の奉仕であると
私も我が欲求を満たす物作りが結果として誰かの欲求を満たせれば
そんな思いを込めてこの鳥の名前を我が城に冠した次第です

志は未だ半ば
十分な型数も生産数も仕込めず
地味なイバラの獣道を進んでおります
ただ
この鳥の名をつけたからなのか
なぜか
cassowaryでは植物がよく育ちます
寺町御池の頃に買ったオーガスタは私が両腕を広げたかのような恰幅
オープン当初からシンボルのように君臨するエバーフレッシュは
エバーフレッシュを所有する皆さまから
どうやってそんなに大きくしたのか聞かれます
そして自宅で枯れかけたトネリコは見事に復活しました
今日はあいにくの雨ですが
晴れた春や秋の昼下がりは
実に心地の良い日差しと風が舞い込みます
人間がこれだけ居心地がよければ
そりゃ植物も育つというわけでしょうか
今年で10年になったここでの活動
やはり正解だったようです

洋服屋としてだけでなく
この店がもっといろいろなことの拠り所になれば
そう思っています
音楽や食事
お酒に家具
まだまだやりたいことだらけです
ここが小さな森のようになれば良いと
思います

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