終い鱧に初松茸

京都の夏の終わり
といえば
松茸と鱧の土瓶蒸し

夏の京都
ありとあらゆる料理屋で二枚にさばかれた挙句
骨まで細かく刻まれて
傷口に梅をぬられたり
山椒醤油塗り込まれてあぶられて
文字通り好き勝手に料理されてきた鱧
実はこれから脂も乗りまくって一番旨くなるってのに
お払い箱
突然山から現れた土臭いキノコ野郎に主役の座を奪われるんです
悔しいだろう
やりきれないだろう
でも鱧はその最後を
歯を食いしばって
憎っくき松茸と一緒に
一つの土瓶で蒸されて散るんです
骨の髄まで旨味を搾り取られて
土瓶の中で花と散るんです

鱧はフライが一番好きですが
土瓶蒸しだけは別です
踏みにじられて散るもまた一興
金沢から帰ったら
いただきに上がります

さて
写真はmerphの初物と終いの土瓶蒸し
夏の最後の納品のショートパンツと
秋の最初の納品のツートンシャツ
こんなセットアップも
いかがでしょう

野球の神

merphが広島に巣食ってから
広島の野球に何か神がかりが起きたようです
その片棒を担いだのは
我が生まれ故郷名古屋のかつての常勝軍団
中日ドラゴンズ
おそらく
あの頃名古屋におられた野球の神々は

瀬戸内にいらっしゃるのでしょう

昨年
広島東洋カープ
25年ぶりの優勝のその瞬間
私はお気に入りの居酒屋で飲んでいました

隣で送別会をしていたのは
好機を作っている会社の広島の紳士方
彼らに中日ファンの私は
マジック点灯後広島に三連敗
マジック対象の巨人に三連勝
一気にマジック6消した忠実なるしもべとして
その貢献を讃えられ
祝賀ビールをしこたまいただき
その時居合わせたお客さん全員と乾杯をさせてもらいました

今年もまた9月のどこかで
あの光景が待っています
それが私の広島滞在中であることを祈ります

そして本日
甲子園では
一回戦で中京大中京(愛知県)を破った広陵(広島)が決勝戦に挑んでいます
さあ
広陵にまた一つ広島の野球の神がかりを起こしてもらい
9月9日のthe 3rd heim1周年に花を添えていただきましょう

merphは
広島カープと広陵高校を応援しています
中日に関しては
見守っています

欲望と願望の狭間

空模様は仕上がってきています
空調の程よく効いた部屋から眺めれば
これはもう『秋』でしかないでしょう

先週初めの気温の急降下は勇み足だとしても
冷静な空はじわりじわりと『秋』仕度を開始していましたね

秋の新作が届くまで
どうしてもこの話になりますが
秋といえばやはり
『食』でございます
京都を拠点に広島と金沢を行き来する今年の秋
期待と野望と体型は膨らむばかりです
旨いものを食いたいという欲望と
痩せたいという願望
その狭間で
もがく季節がやってきます

『秋』はもうすぐです
merphを纏う準備
始めてください

二代目 the3rdheim Tee-shirt制作中

去年の今頃
我々merphの面々は
たくさんの協力者を巻き込んで
広島に新しい部屋を作るべく
灼熱の太陽が照り続ける日々を
期待と焦りと充実感と疲労感に
頭や体をいっぱいいっぱいにして過ごしていました

あれからもう一年が経とうとしています
広島とういう街にmerphが縁を持てたことに感謝しています
我が愛する中日ドラゴンズが
そのご恩を必要以上に返してくれていますが
merphの製作者として
これから作品で恩を返していきます

さて
まだお見せできないのが残念ですが
今年も1周年の記念に『the 3rd heimTシャツ』を製作しています
昨年のあの驚異の売り上げを記録した作品を超えるのは至難ですが
なんとか良いものが上がってきそうです

その販売開始を9月9日の記念祭にする予定でしたが
思い出せば昨年の9月9日
あまりの忙しさに全く対応が追いつかず
馴染みのお客様には後日お会計をお願いするなど
ご迷惑をおかけしましたので
今年は事前に販売を開始しようということになりました
八月の末にはご購入いただけます
京都のcassowaryでも14着だけですが
販売いたします
ご期待ください

 

moon light cruise

このところ
週末のcassowaryを科田に任せ
私は金沢におります
これからの色々の準備をしながら
先にオープンした『月とトネリコ』と名付けた部屋の主人として
バーテンダーをしております

慣れない仕事ですが
この歳になり新しいことを始めた喜びと
それに当然課せられる等価交換に苦しみながら
とにかく立ち止まらずに突き進んでおります

そんな過酷な日々の中
一つ楽しみができました
月夜のドライブです
酒をグッと我慢し
翌日の12時までにcassowaryを開店させるため
北陸道を南へ向かいます
その間暗い道を照らすよに
目指す京都の方向に月が輝いております
車に積んだiPadで思いつく限りの月夜の歌をかけながら
ただひたすらに届かない月を目指します
これがなんとも気分が良いのです

考え事もたくさんあります
考えたくない事もたくさんあります
それを行ったり来たりで3時間
月を目指して走るんです
良い時間です

 

エレファントカシマシ『今宵の月のように』
GOING UNDER GROUND『同じ月を見てた』
バービーボーイズ『三日月の憂鬱』
Fishmans『ナイトクルージング』
Polaris『月の恋人』
the ARROWS『イエスタデイワンスモアーズ』
ORIGINAL LOVE『月の裏で会いましょう』
斉藤和義『月の向こう側』
toploder『Dancing in the moonlight』
REBECCA『MOON 』

 

当然の仕事

広島から送られてくる写真は
merphの作品を伝える重要な要素です
スタッフ達と念密にやり取りをして
より良い一枚を撮影しています

着用感を伝えるもの
ディテールを伝えるもの
色々な角度から
出来上がった作品を撮影して
どこかでご覧いただいているこの服を必要だと感じてくれる人を探しています

こだわりとか言わないようにしています
そんな簡単に全員のやってる仕事を片付けたくないと思っています
当然の仕事です

でもちょっとだけ自惚れます
どれもいい写真です

夏払い

今年のmerphの秋の装い
配色のコンビネーションの選定にじっくり時間を使いました

それも同系色の濃淡で組み合わせるものです
コーディネートを難しくならない程度の2色使い
それだけじゃなく
生地の表情も組み合わせています

春には裏地に対照的なカラーを配色して遊びました
秋もその流れでトライしたものも届きます
伝統的な生地とハイテク素材のコンビネーション
これも良い上がりになりそうです

今宵
京都は五山の送り火
今年は夏の暑さもすでに陰りを見せています
また盛り返すとは言われていますが
どことなく感じるこの雰囲気は
確実に私の好きな秋の気配です
今宵の送り火で
早いところ夏を追い払ってもらいたいところです

現在進行中のmerphの新作の数々
これから12月まで
得意のコートの入荷が続きます
今年もどれにするか迷わせますよ
ご期待ください

 

昇竜

8月12日
cassowaryの記念すべき10周年の日
実は私
ナゴヤドームにおりました

首位独走の広島カープを尻目に
ここぞと言うところで点が取れない中日は下位を徘徊
帰省に合わせて中日新聞で働く親戚に頼み
ナゴヤドームの一塁側の結構前の方の席のチケットを入手しまして
大事な記念日に
これからのcassowaryとmerphの命運を
同じく低迷を極める中日に託し
暗雲を切り裂く快勝を祈りながら
ナゴヤドームに向かいました

日本の球場で一番ホームランが出ないと言われる巨大なフィールド
期待するホームランの想像が脳内に描けないまま
試合開始
一巡目の攻撃は
いつもJsportsチャンネルで観る見事な凡打製造機打線の姿
今日もやっぱり苦戦かと
期待せずに迎えた二巡目の4回裏
大島のソロホームランが飛び出し先制
その後若松が2年前の躍進を思い出させる快投で無失点で七回をしのぎ
八回を又吉が豪速球で抑えると
その裏ゲレーロの特大2ランがレフトスタンド上段に飛び込み
最後はタジ魔人がビシッと抑えて
今シーズンのベストゲームといってもいい美しい勝利で飾ってくれました

強かった時の中日の姿を
私は8月12日にこの目に焼き付けました
八月に入ってから6勝2敗2分け
ようやく巻き返しを始めた中日ドラゴンズ
merphもそろそろ得意の秋冬シーズン
遅くなりましたが竜が昇るような
巻き返し開始します

10th

本日
8月12日はcassowary(旧KAMMER)の10周年の記念日です
毎年のように
この記念日は皆様にお伝えさせていただいております
看板を出さず取材を頑なに断ってきたこの店が
3年でほとんど姿を消すと言われる洋服店として
10年という長い間続けてこれたのも
お世辞抜きにして
たとえ1着であろうとも
我々の作品を見染めてくれた皆様のおかげです

本当にありがとうございます

これは心からの感謝です
我々の恩返しは皆様の期待に応えることです
それができなくなった時がcassowary終わりの日です

私にとって
己の仕事の象徴はこの店です
どんなことがあっても
この店はやり続けていきたいと
毎年この日にもう一度強く誓っています
今年もその日を迎えました

さて
堅苦しい物言いはここまで
良い日はやはり楽しく過ごしたいと思います
特に催しは企画しませんでしたが
冷蔵庫に我が社のお祝い事には欠かせない
黄色い星をまとった金色のソーマ
サッポロ黒ラベルを冷やしております
お時間と条件の整いました方がいらっしゃれば
ぜひ我々と乾杯をお付き合いください

これからもcassowaryは黒ラベルのキャッチコピー
『丸くなるな星になれ』を胸に
皆様の特別な1着をお届けできるよう
11年目を始めます

 

 

酒場の禁忌 背徳のハモフライ

京都の夏の代名詞
その中でずっと興味がわかなかったのが
『ハモ』

ハモ落とし
焼き霜造り
土瓶蒸し
まあ季節を食すという”粋”
そう理解して出されれば仕方なく食べていました
でも
できれば他の美味い魚が食べたいんです

フグもそう
結局美味いのはポン酢で
フグといえばせいぜいそのポン酢の土台
あの何かザラザラとした歯ざわり
少しも美味いと思わないわけです
それよりカワハギの方が幾分美味いし
アコウなど桁違いに美味しいと思ってしまうんです

などというと
『美味いやつを食ってない』とか
『名古屋人にはわからんわな』とか
他方からお叱りを受けるわけですが
旨くもなく
その上安くもないときたら
オーダーする理由がなかったんです

しかし
その私の『ハモ』に対する偏見を見事にイオン分解したのが
この『ハモフライ』です
丁寧に骨切りされた身は
見事にふっくらと膨らみ
サクサクの衣の中でしっとりと大変身しています
これをウスターソースとマヨネーズで食べるんです
ハモをウスターソースで食べるという
贅沢な神々の戯れ
ハモをマヨネーズで食べるという
背徳の大人の遊び
それをキンキンに冷えた生ビールで流し込むという
老舗の酒場の禁忌

京都に巣食うて二十年
遅ればせながら
私、ハモにハマりました

1 2 3 4 56 7 8 9 10