祇園祭と真冬の外套

巡行に向けて続々と仕上がる山や鉾
京都が賑やかになってきました
毎日通行止の恐怖に晒されながらの出勤をしております
昨日あたりから人通りも増えてきた六角通り
その人波をかき分けて
重たい大きなダンボール箱が届きました
その中身は今年のコートの第一弾
昨年camelがひと月足らずで完売してしまったトレンチコート
“urbanpanzer”のnavyでございます

今年はcamelのリピートにoliveとnavyを加え三色にてリリース
さらにcamelとnavyに関しては淑女用サイズも仕込みました
かなり縫いにくい素材で
さらに昨年を上回る合計96枚という枚数を
今年も非常に綺麗に仕上げてくれました

素材は昨年と同じですが
裏地の品番を変えました
表地に対して悩み抜いて選んだコンビネーション
楽しんでいただけると幸いです

毎年容赦無く上がり続ける生地値問題
しかしパターン制作費などのコストがかからない点などを踏まえ
値段は昨年の金額をキープ致します
完売を目指して
蒸し暑い京都の街角のトルソーに先ほど装着完了いたしました
MR1138 urbanpanzer2 販売開始いたします

手始め

7月
京都はひと月を通して『祇園祭』が街を染めます
油断すればあっちへ行けずこっちも出れず
通行止め情報をインプットしておかないと
ひどい目にあいます

そんな夏の始まりを告げられたばかりの堺町六角洋服店には
夏の終わりを告げる作品が入荷し始めました

春に即完売いたしましたクールマックスハイゲージニットのドルマンシャツ
やがてくるmerphの季節に間違いなく活躍する色を製作しました
茶色とも言えず
明らかにベージュではないこの色
好きです

ドルマンだとアームホールがかさばるのではないかと心配する声が多いのですが
その点はご心配なく
全く問題なく袖を通せます

今回の生産
この新色のみならず
多くのリクエストをいただいたので
白も1反潰して再生産しておきました
手に入れ損ねた皆様でまだ熱が冷めない方がいらっしゃればぜひ

また半年後

東京での仕事
本日最終日です
昔は毎晩のように飲みに出ておりました
今回はまだ2度しか飲みに出ていません
歳をとりました

私が東京に潜伏している隙に
京都の事務所には秋冬の新作サンプルが仕上がってきております
写真で確認していますが
今回もまた堺町六角の角の看板のない店は
通りすがる人々の視線を奪うことになりそうです

今年は冬の仕込みがかなり順調です
私の仕事はいたってシンプルで
素早くしっかり準備すれば
それがそのまま成果に反映されます
世の中には得体の知れない仕事がたくさんありますが
頭の固い私にはそういう仕事はできないので
洋服を作り
それを売るという単純明快な商売が肌に合います

さあ
東京の仕事しっかり仕舞って
駅弁食いながら京都へ帰ります

 

Additional

秋冬の生産が始まり
資金も工場のキャパもギリギリいっぱいですが
あまりにもリクエストが多いので
根負けしました

MR2072とanm2017ともにC/#whiteを追加生産いたします
秋冬の立ち上がりに食い込ませるため
新しくC/#terra cottaもエントリーしました
昨年からよく使う土色です
こちらは写真を撮り次第紹介いたします

昨年まず半袖をリリースして
今年長袖を製作したのですが
この設計のアイデアとともに
生地の高機能が相まって
ビッグセールスとなりました

あまりハイテク素材の機能を信用していませんでしたが
このクールマックスハイゲージニットは本当にすぐ乾くし
シワにならない優れものです
もうお使いになった方々の反応が非常に嬉しいです

現在私は東京出張中ですが
世界中から命を狙われている悪い人たちが大阪に集まっているせいで
交通機関や荷物の到着に大きな影響が出ているようです
せっかく上がったサンプルも大阪から京都へいつ届くか約束できないらしく…
早く帰ってほしいものです

京都店は
本日明日17:30までの変則営業となり
6月30日と7月1日は休業いたします
7月2日より通常営業に戻ります

美保パワー

昨年11月4日
島根県松江市の美保神社で行われた奉納ライブに
ワンショットと竹原ピストルの衣装を製作し参加しました
その際買ったお札がとんでもなくご利益があり
その当月2018年11月は過去14年間の月商最高記録を叩き出し
その後も4月までほぼ毎月その月ごとの最高売り上げを更新しました

しかしあまりにも危機的状況だった我が社を盛り返すのに
相当な神力をお使いになったのか
五月中旬に効力が衰えてきたので
新しいお札を手に入れに島根へ向かいました

まずは初日
島根から県境を越えて境港に入り
定宿にチェックインしてから水木しげるロードを散策し
境港の観光大使 ドラマーのあらきゆうこに教えてもらった料理屋に潜入
丘にがったら肉しか食わない漁師も認めるという噂の店で
まるで牛ロースのようなマグロの刺身と
鍛冶屋が鍛えたように輝く太刀魚をいただきました

翌日
この梅雨時に見事に連日快晴の中
本題の美保神社へ
残念ながらライブでお世話になった宮司さんはご不在でしたが
無事新しいお札を手に入れて
古いお札をお焚き上げお願いしてまいりました

今回で3度目のお参り
もうここは我が社の氏神様のような存在になっています
半年に一度
ここにこうしてお参りに詣でて
美味しい魚を食べに来ようと思います

お参りの後にそのままぐるりと半島の先まで車で向かい
灯台から広大な日本海を眺めてきました
普段海と接していない盆地暮らし
このスケールを見て時々抱えるストレスのちっぽけさを確認しました

というわけで昨日から店頭には新しい美保パワーを装着しておるわけですが
昨日は早速上半期最高売り上げを達成
信じるか信じないかはどうでもいいことです
楽しい旅でたくさんの人と出会って英気を養い
またmerphは少し活気を取り戻したことが重要なのです

 

shooting 20190501

ゴールデンウィークの真っ只中
休暇中のモデルを京都まで呼び出して
前回と同じスタッフで再び撮影してまいりました

今回のロケ地は
我が母校
京都産業大学
私が勉学に励んだ学舎は取り壊され
学部は倍になり
敷地内には何やら実験施設が軒を連ねて
全く違う総合大学へと変貌していました

美術館のような建物
そこにmeprhの作品
のぞく初夏に向かう新緑
前回とはまた違う仕上がりになりました

日差しが強いまさに五月晴れの中
勝手知ったる面子は
次々とカットをこなし
あっという間に8カット終了
見事なコンビネーション
安定したチームワーク
それは同じ目標を持ったプロたちのなせる技です

この撮影がまた来シーズンもできるように
なんだか今のmeprhのモチベーションの一つになってきました

秋冬の製作も着々と進んでおります
またしてもコートがメインのシーズンとなります
再び染めた真紅のメルトン
三位合体の新型アーマー
リクエストにも答えつつ
昨年の大ブレイクを凌ぐシーズンにしたいと燃えています

chase the shape

よくどういう時にデザインをするのか
どうやってデザインをするのか
という質問をいただきますが
これが皆様が思うような素敵なお答えができないのであります

さあ
そろそろ次の服を作らないといよいよまずいぞ
となった時に
 A4のコピー用紙にあてもなく襟元から絵を書き始めます
まずはいつもシンプルななにかを描きます
描いてるうちになんだか脳の中に線が見えて来ます
直ちに目をつぶって形にしてみます
そしてそれを脳裏に焼き付け
バッと目を見開き
一気にハンガーにかかった状態の絵にしていきます

最初はシャープでザッザッと何本もの線を
ここら辺かというところに描いてみて
その中に決定した線を清書します
デザインに神様なんかいませんし
神様も好き勝手やってるおっさんのところに降りてくるほど暇じゃないでしょう
産業革命のイギリスを舞台にした物語から
トンネルを抜けた途端に一気に広がったランドスケープからインスパイアなんてのは
私に限っては起こりません

ファッションという言葉の世界に入ると
そこは着る側の世界なのだと思います
洋服をどう楽しむかの世界
そこに最初から意識を伸ばして洋服を作ることは
我々のような小さな作家がやることではなく
大きな企業の机の上が起源の服だと思います
だから不特定の第三者との関係を断つことが必要でした
そんな理由から取材を拒否しています

そういうとすぐに
批評されるのが怖いのかなどと攻撃されますが
まず
洋服のジャーナリストに批評できる資格のある人間などいないと思っています
例えば
災害やテロの評論家というのは
多くが元そのスペシャリストであり
専門的な知識と経験に基づき
物事を批評します
しかし
洋服の評論家やジャーナリストの中にほとんど
この世界で洋服を作ったものはいません
そんな人間の意見に耳を傾ける必要を感じません
私は評論家よりももっと恐ろしい意見を真っ向からぶつけてくる人々に
直接洋服を手渡しています
そう
ここで私の服をお買い上げいただいている人々です
汗水垂らして働いて稼いだ大金を
私の服のために私に向かって支払う人々です
ここにいるのですから
逃げも隠れもできません
そうすることで怠け者の私は気を抜かず必死に洋服を作るのです
裏地一つ仕様一つボタン一つにおいて
もっとこうしておけばよかったと思うことはすぐに反映します
こんなシンプルなことに
気づいていないのが洋服の世界の人々です

時代遅れとか言われます
でも
私の譲らずに続けていることは
もともと時代に左右されるような事柄ではありません
作家としての素養だと思っています
偏屈で結構
めんどくさくて結構
こんな風に仕上げてくれた我が父に感謝です

基礎無くして感性は生きない

5月3日
まさに五月晴れの京都は神山に出向き
我が母校 京都産業大学で撮影して来た2019年春の作品の写真が
徐々にではありますが手元に届いてまいりました

美術館のような建物をバックに
今年の自信作をいつものモデル『ショウゴ&カエデ』夫妻に駆けつけてもらい
前回と同じメンバーで撮影した今作も
なかなか良い撮れ高ではないかと自画自賛しております

毎回思うのですが
他の業種のプロの仕事を見るのが好きです
実に明確でこのような感性を売りにしがちな職業であるのに
プロというのはその足元にしっかりとした基礎があるんです
そこを踏まずに今の世の中突如としてプロの面する何者かであふれていますが
きっと長くは続かないのではないかと思うんです

うまくやったらぼろ儲けできる世の中なんでしょう
別にちゃんと勉強しなくても威張っていられるご時世なのかもしれません
でも春に死んだ親父の口癖は
『手を抜かない』だったんです
それをずっと聞いて育った私も
やはり親父に似て頑固に仕上がっているようです

真夏日と真冬のコート

本日正午で29度あります
この後33度まで上がるそうです
日曜日は37度になる可能性があるとかないとか
5月にこれだけ熱くなるなら11月にしっかり寒くなってもらわなきゃ困る
等価交換

おそらく今年の夏はまたすごく暑くなるのでしょう
望むところです
それでも我々は7月から真冬のコートをリリースします
30度を下回る頃にはほぼ全てのコートが揃うように
現在関係各所とまさに鋭意製作中でございます

今日も朝から今年の冬のコートのお問い合わせをいただいております
もちろん店頭では現在半袖のドルマンシャツやTシャツがスコアを叩いていますが
そういうものをお買い上げいただきながらも
ずっとコートの話が絶えないのはうれしい限りです
今年も新作とリデザイン織り交ぜて
莫大な数のコートを仕込んでおあります
ご期待ください

350

昨日
最後の淑女用ブルーのバルマカーンが引き取られていきました
トドメをさしてくれたのはメキシコ人の美女でした

去年みたいにすぐに店頭から消えないように
覚悟を決めて生産したちょっと震える枚数もなんのその
この店は一体どれだけコートを作らせてくれるのでしょう

現在秋冬の生産真っ只中ですが
昨年のコートの販売枚数から計算し
私の欲望とお客様からのリクエストを反映させた結果
今年は350枚のコートを製作することになりました
大手のセレクトショップや百貨店に加え20店舗ほどの取引先があった時より
はるかに多い生産数です
渾身の新作はもちろん
昨年10日とか2、3週間で店頭から消えてしまった作品も
グレードアップしてリリースします

店頭ではもう秋冬のコートへの質問をいただいてます
本当に年がら年中コートの店になってきました
もちろん
他のポディションも真剣に考えております
その証拠に
数は少ないですが
パンツもシャツも出したものは瞬く間になくなっていきます
良い環境になってきました

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