三年越し

この生地に出会ったのは3年前の夏
でもその時はすでに完売の状態でした
絶対にこれでトレンチを創りたい
そう思い
翌年
夏が来る前に問い合わせたのにもかかわらず
すでに在庫は皆無
この生地のツラ
それは手がかかるのは当然
大量に作られているわけではないのは想像がつきます
しかしここまでとは
そこで今年は冬が終わる前に予約をしました

そしてついに
今年camelとblackの二色
合計200mを死守
そしてついに念願のトレンチコートとなり
cassowaryに参上致しました

待った甲斐がありました
言ってしまえばフェイクスウェードなんですが
私はこの仕上がりに『フェイク』という言葉が使えません

もうすぐmerph_animaの淑女バージョンも届きます
そしてその納品を持って2018年のmerph
打ち止めです
おそらく過去最高の成績で一年を終えることができると思います
そしてすぐさま春のコートの仕込みに入ります
コートコートコート
とにかくコートを創り続けます

BEST season

2005年にlaluと名乗り始めた『洋服を創る』という仕事
2012年にmerphと名前を改めて
迎えた14回目の秋冬シーズン
春夏を含めると28回の制作ターンにおいて
声を大にして宣言いたします
今シーズン『merphのベストシーズン』です

今までたくさん苦労してきました
しかしその苦労の種は自ら巻いたものです
自分の服は価値がないのかと落ち込みました
しかし
実らなかった種ばかりではありませんでした
cassowaryという最大の収穫があったわけです

そういえばこの店はやたらと植物が育ちます
植物の専門家も驚くほどに
エバーフレッシュは小さな鉢で見事なまでに大きくなりました
きっと何かあるのでしょう
外へ外へと大きくなることに囚われて
ずっと見落としていました
cassowaryというこの街角の洋服店は
もうしっかりとした歴史と実力が備わってその力を持て余していました

毎日たくさんのお問い合わせありがとうございます
今年のコートのどの品番にも毎日のようにご連絡いただいてます
そしてそれだけではなく
地方でmerphを見れないかというご質問も何件もいただきます
特に東京の方からの東京出店の激励は後をたちません。
しかし今は我慢の時
京都で全力を出し切ります
できるだけ早くいいお知らせを届けられるように

ブランドの名前に頼ってしか服を売れない店が
自分たちがそうだということにも気づかないうちに
どんどん姿を消しています
ゾゾのせいにして
メーカーのせいにして
時代のせいにして
本当にそうでしょうか
生地がどうできているかも知らず
ただ単語をコピーしてペーストして羅列するだけの説明文で
仕事したつもりになっていたのは誰でしょう
だから
merphはそこをしっかりやろうと思いました
しかし簡単じゃなかった
cassowaryを除いて

これからまず
この理想の店を限界まで成長させてみます
美保神社で引いたおみくじに書いてありました
『今は積極的に進むよりも一歩下がって平安を守るとき』
実は神様より前に
ずっとうちに女性スタッフ陣に言われ続けていることです
彼女たちに言わせれば
10年前からそうですよって感じでしょう
『じっと我慢の子 何事も八分目』
我慢というのは苦しいことに対してするんじゃなく
欲を我慢することだったんだと四十半ばで理解しました

ただし
洋服作りは全力で参ります
逆にその遠慮はこの店には禁物
都合のいい店ではなく
むき出しの店です
さあそれでは春の仕込みに入ります
ご期待ください

朱の鎧

やっと届きました
ただし先上げのsize3が1着のみ

試着してみましたが
このボリュームに反し
軽い
そして
柔らかい

ふわりと立ち上がるmerphの伝家の宝刀
さあ迷う
個人買いはどちらの朱の鎧にするか
シンプルにバルマカーンか
圧倒的な佇まいのフィールドコートか
などと迷っているところに最終兵器トレンチコートが到着
このキャメルがまた素晴らしい…

明日に続く…..

 

神様の住む港町

素晴らしい祭りに衣装制作として参加してまいりました
島根県の北端の小さな港街
穏やかな凪の海に佇む凛とした神の社
美保神社
音楽を愛する事代主に生の演奏を奉納する祭
『神と海の祭』
私は分身のmerphとして音楽家に憑依して
共に音楽を奉納してまいりました

二泊三日でお邪魔した神様の住む街と妖怪の住む街
京都へ戻ってもなお
気持ちは穏やかに安らいでいます

お参りを済ませた直後から
スタッフに任せたcassowaryは大繁盛
これまでとこの商売の神にも見放されたはぐれ者を見捨てない
さすがは全国のえびす神社の総本山であります

そして今回また素晴らしい作家さんたちともお会いできました
いただいたご縁を大切に
merphを通じて私はどんどん人生を豊かにして生きます

撮影 鈴木蓮華

 

今週こそ

秋晴れが続きます
街は観光客で賑わい
夜の飲食街は松茸の香りが立ち込めます

cassowaryも新作で敷き詰めたいところですが
納品が遅れております
この週末もたくさんの方に新作を期待してお越しいただきましたが
中途半端な入荷状況
お時間作っていただいたのに
本当に申し訳ありません

しかし
私天性のプレッシャーで
ただいま工場に残りの作品を
急ピッチで縫い上げていただいております
この週末には存分にご覧いただけるのではないかと

ご遠方から京都へいらっしゃる方も多いともいます
明日から少しずつ京都の観光スポット情報
それもちょっと京都に巣食う人間ならではの情報を
こちらにて公開致します
旅のお役に立てればと

二度目の白装束

島根県松江市にある
音楽と商売繁盛の神
えびす様の総本山
”美保神社”
数多くの音楽家たちの聖地として知られるこの場所で
10年ほど前から
ドラマーあらきゆうこを中心に
彼女と交友のある音楽家たちがこの地に集い
生の演奏を奉納する
”神と海の祭”というイベントが開催されています

2016年
私はあらきゆうこに誘われ
その年ライブを行った Polarisの衣装をデザインし参加しました

神前ということで
形や種類ではなく
『白』で衣装を統一し三人に着てもらいました
この衣装を奉納することで
私もこれからのmerphの繁栄を事代主神(えびす様)に見守っていただけるよう
お願いして参りました

あれから2年
今年
再びお誘いをいただき
また新しい白装束を製作しました
今回はcassowaryの10周年を祝ってくれた
”ワンショット””竹原ピストル”のふた組
総勢5名の音楽家に白い衣をまとっていただきます
全員が違うデザインの作品をまといます

秋が深まった山陰の夜
シンと引き締まった空気の中
心を揺さぶる音楽が鳴り渡ります
もし
11月4日
彼の地に来れるならば
ぜひ一緒に楽しみましょう

Under construction

角度によっては
ここは完全に洋服屋ではなくなる

長い時間を過ごす場所だから
やはり居心地の良い空間にしたい
長年じわりじわりと集めてきたお気に入りのプロダクトの中から
バランスを考えて店に飾り
ギターやお酒も充実させてきた

洋服屋というのはどこも似たような姿をしてる
そして接客もなぜか同じように統一されている
せめて自分の洋服を売る場所は
もっと自由な場所にしたかった
その結果
こうなった
これでもう少し洋服が予定通り生産できれば
無敵である

今は
まだ
Under construction

忍び寄る春

今朝
会社へ向かう途中
冷泉通や川端通の広葉樹は赤くなり始めていました
三千院や瑠璃光院の方はもうそこそこ色づいているのでしょうか
今日なんか最高でしょうね

秋が深まるにつれて
脳裏に突き刺さる春へのプレッシャー
できることならずっとコートを作っていたい
いつかコートしか作らないレーベルになりたい
でも春のmerphだって楽しみにしてくれる方々が沢山いる
今年出したドルマンシャツはまだまだ需要に対して圧倒的に生産不足
あんなスマッシュがコートのように春にも出るといいのですが、、、
ひねらずにも溢れるコートのアイデアだけじゃなく
捻ってもなかなか出てこないシャツやTシャツの産みの苦しみ
それも楽しめてこそ洋服デザイナー
精進いたします

好機到来

天気に恵まれ
気温も心地よく下がった週末
cassowaryは今年一番の盛況でした

毎年恒例のイネ科かブタクサの花粉症に苦しみ
呼吸困難になりながら
ほぼ途切れることなく喋り続けました

そんな怒涛の週末を乗り越え
月曜日は工場からの連絡も落ち着くので
朝から平和に過ごそうと思い朝食をとていたら
SNSから飛び込んだ『本日時代祭』の一言
のんびりコーヒーなど楽しんでる場合ではない
急がないと『オイケビッグブリッジ封鎖されます!』
急いで着替えて車に飛び乗り
なんとか出勤いたしました

そして店のカウンターで
先ほど楽しめなかったコーヒーを淹れなおし
さあようやく飲めるというタイミングで
外国人カップルのご来店
続いて近所のご婦人
そしてまた新たに外国人カップル参入
試着祭り開始するも
みなさんお目当のデザインのサイズが完売
これから届く新作を進めるにも滞在はあと数日
この勝負どきに完売と納品遅れ…
焦ります

『拝啓 工場様
お願いします早く新作を届けてください』

 

 

2時間に1着

コートが足りない
広島店閉店に伴い在庫は去年よりも多いのに
2時間に1着のペースでコートが店頭から消えていく
在庫を積むのは怖い
だから卸や他都市への出店をして必死に販路の拡大を目指してきた14年間
私は大きな見落としに気づかずにいたようだ

振り返ればいつも
『サイズがもう切れています』
『その色は完売しました』

いつも在庫がないことを謝っていた
つまり
私は14年間もこの店の需要のマックスに対して品揃えをしていなかったわけだ
卸をやめ次第にその状況の改善がなされ
今回京都だけでの販売になってようやく気がついた
cassowaryはもっと売れる店だと

在庫がいつもの30%増しの今シーズンでさえ
まだ十分じゃない
完売第一号のanimaの赤いコート
控えめに見積もっても倍あってよかった
次に届くanimaのフードの赤いコートもすでに半分売約済みだ

冒頭の写真は今季のmerph新型フィールドコート
黒もあるし
赤のメルトンもやっている
3年待った生地でトレンチも仕込んでいる
merphもmerph_animaも共に
ここから11月上旬には全て揃う

はずである

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